食後すぐの歯磨きは歯に悪い!?
「食べたらすぐに歯を磨く」
小さい頃から当たり前のように教わってきたことで、自分たちも子供に対してそのように教えています。しかし、このことは実は歯に対して深刻なダメージを与えているということが、アメリカ・総合歯科学会の実験結果で明らかになりました。
歯の外側にはエナメル質があり、その内側には象牙質と呼ばれるエナメル質よりも柔らかく虫歯が進行しやすい層があります。実験では、食後30分経たずに歯を磨いた人は象牙質が腐食していて、この割合は20分以内に磨いた人だとより顕著になったといいます。逆に食後30分もしくは1時間経過してから磨いた人たちには、ほとんど腐食がみられなかったことを確認しています。
これは、食後すぐに歯を磨くと、食べ物に含まれていた酸を歯のより深い部分へ、より早く浸透させることになってしまい、歯磨きによって歯の腐食が促進されてしまうのは、食事をしてから30分以内であることがわかったというのです。この結果、歯の腐食を防ぐには、少なくとも食後30分経ってから歯磨きをするのが望ましいという結果が導かれたのです。
とは言っても、朝の忙しい時間の中で30分も待っていれば、遅刻してしまうという人は自分も含めて多いはず。そのために早起きするのもなんだか微妙です。その場合には、なるべく早めに口をゆすぎ、口の中に含まれる食べ物を取り除くといいでしょう。その上で、歯を磨くようにすれば上記のような腐食は多少軽減されると思います。
その上で、できる限り「食後すぐには磨かないほうが良い」ということを意識しておき、できるときには時間をあけるようにすればいいのではないでしょうか。
【参考】ROCKET NEWS 24 http://rocketnews24.com/2012/06/08/218845/
歯と歯ぐきを守る新常識 歯みがきだけで虫歯や歯周病が防げない本当の理由 (サイエンス・アイ新書) (2009/01/16) 河田 克之 |
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