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開脚してべたーっとなることによる弊害

2017年9月 18日 By: rainbow Category: ヘルスケア No Comments →

最近本屋をのぞくと至る所に体を柔らかくするためのノウハウ本が山積みになっています。

自分は立位体前屈でもマイナスになり地面に手をつけることができないほど体が硬いので、もの凄く惹かれるものがあるのですが、アスレティック・トレーナーの森本貴義さんによると、無理に開脚するのはとても危険なことであるといいます。

彼は、イチロー選手、フェリックス・ヘルナンデス投手、プロゴルファーの宮里優作選手など多くのトレーナーを務めるプロフェッショナルな人。

昔から日本人は体が柔らかいことがいいことであるという風習があり、背中を思い切り押されることによって床にべたーっとなることを求められてきました。

しかし森本さんによると、普段体を動かさない人が急に開脚ベターッを目指すと、筋肉が弱いままで股関節だけが柔らかい状態になってしまい、体のバランスが崩れ、股関節だけでなく、膝や腰まで痛める原因になる危険性をもっているといいます。

本来は、関節を柔らかくした分、その関節を守るために相応の筋力をつける必要があります。特に、筋力をつけにくい高齢の人が過度なストレッチをすることによって、怪我をしやすくなってしまうという弊害もあるのです。

なので、自分の体に応じたストレッチを選ぶことが重要だといいます。たとえば、猫背の人は、背中や首の筋肉が短くなり、筋肉にこりが生じている事が多いので、こった部分をゆっくりと伸ばしていく動きが効果的とのこと。

さらに森本さんは、ストレッチは鏡を見て、自分の体の声を聞きながらやることを勧めます。

「今、ここが突っ張っているな」

「ここが伸びているな」

これによって、体の変化に敏感になり、体の自由度も上がるといいます。

開脚は見た目に分かりやすく、柔らかくなったことを他人に示すことができることから、多くの人の支持を得ているのは事実ですが、無理することによって体はボロボロになることも。

見た目ではなく、体が楽になる、疲れにくくなる、といった体の機能や生活の向上を目指すことが真のストレッチであることが改めて分かりました。

(参考)gooニュース https://news.goo.ne.jp/article/jisin/life/jisin-30567.html

我が家の風邪予防法 その効果は?

2016年2月 07日 By: rainbow Category: ヘルスケア No Comments →

寒さが厳しさを増す中、体調を崩してしまい学校や会社を休んでしまう人も多くなってきたように見えます。昔からそれぞれの家には「我が家直伝の風邪予防法」なるものがあって、風邪に立ち向かうことが不思議と出来ていたように思えます。

そんな風邪予防法について、専門家のご意見を伺いながらその効果について見て行きたいと思います。なおランキングは、日経Plus1における調査をもとにしており医師や薬剤師、管理栄養士たちが効果があると思われる順番に並べたものです。

1位:緑茶でうがいをする
  緑茶に含まれるカテキンが、抗菌、抗ウィルス効果を持っているため

2位:早く寝る
  睡眠不足は抵抗力の低下を招く

3位:ショウガをとる
  ショウガには体を温め、咳や嘔吐を鎮める効果があるが、胃腸が弱まっているときには控えること

4位:ビタミンCをとる
  免疫力を高める効果があるが、短時間で体外に出るので食事の度にとること

5位:普段から運動する
  筋肉を増やすことで免疫力を高める

6位:首、手首、足首を温める
  動脈に近いので、結果的に全身を温める効果がある

7位:乾布摩擦をする
  自律神経を活性化する

8位:ネギを食べる
  ネギに含まれるアリシンが抗ウィルス効果がある

9位:マスクをして寝る
  鼻や喉の乾燥?防ぎ、ウィルスの侵入を抑える

10位:鼻うがいをする
  水や洗浄液を鼻から吸って出す

個人的には2位の睡眠が体調に響いてくるということを身をもって感じているので、なるべく早く寝るようにしています。この時期は不安な風邪から身を守るために、1位から順番にできる範囲で実践してみてはいかがでしょうか。自分のできる範囲で無理なく継続することが一番大切だと思います。

(参考)日経プラス1 2016年2月6日

アレルギーに希望の光「Tレグ」

2015年4月 05日 By: rainbow Category: ヘルスケア No Comments →

花粉症に悩む時期がやって来ました。この時期になると陽気がいいにも関わらず外に出たくないという人が多いのですが、花粉症や食物アレルギーなどを予防、そして改善する方法が徐々に明らかになってきました。

◆Tレグの存在
そのアレルギー反応のキー物質として今物質が注目されているのが、Tレグという物質。発見したのは、大阪大学の坂口志文さんでした。

外部からやって来たアレルギー物質に対して免疫細胞が敵だと思って過剰に攻撃をしかけることによって、アレルギー反応は出るのですが、その免疫細胞に対して「あいつは敵ではないから攻撃をやめなさい」と抑制してくれるのが制御性T細胞(Tレグ)というものだといいます。

動物実験によると、Tレグは幼少の頃に食べ物を取ることによって、そこからその食べ物専用のTレグが作られています。つまりピーナッツを食べればピーナッツ専用の、卵を食べれば卵専用のTレグが作られ、以後そういった食べ物の過度な反応を起こさないようにしてくれます。これによってアレルギー反応を起こさずにいられるのです。なので、小さいときから多くの食べ物をまんべんなく食べさせることが有効ではないかと考えられています。

しかし、これはアレルギーがない人の話であり、アレルギー反応がある人がアレルギー物質を摂取すると大変な事になるので絶対にしないよう注意が必要です。

◆口以外からのアレルギー物質の侵入
一方で、原因物質を食べ物としてではなく、肌から摂取すると全く逆の効果をもたらしてしまうことも分かってきました。腸には外部からの食物を拒絶しないようにTレグが多く存在するのですが、肌荒れなどで肌に炎症があった場合には、その付近には多くの免疫細胞が攻撃しようと待ち構えています。その肌の炎症部分からアレルギー物質が侵入すると、体中に敵だと伝達され、Tレグで抑制することが困難になるのです。

その結果、重度のアレルギー症状を引き起こすことになってしまいます。あるピーナッツアレルギーの人は幼少の頃、皮膚炎のためピーナッツ成分が含まれたオイルを塗り続けたことによって、重度のピーナッツアレルギーになったといいます。

このように、アレルギー物質をどこから取るかということも大切であり、口以外の部分で炎症が出たときにはできるだけ早い時点で治し、アレルギー物質が極度に入り込まないようにすることが必要なのです。

◆アレルギー反応がある人の 希望の光
現在、アレルギー反応に対してはいくつかの治療法が研究されていて、その中で舌下免疫療法は注目を浴びています。効果が7割程度あるといわれているものでスギ花粉に関する舌下免疫療法には保険が適用されます。

これは、舌の下に薄いアレルギー成分を含んだ薬を垂らし、徐々に長期間の間に体内に専用のTレグを増やすというものです。ただし、体質によっては上手くTレグが増えない人もいるので、専門の医者に相談するといいと思います。

その他研究されているのが、ただ1日1食ご飯を食べるだけというもの。これを2ヶ月食べることによって、花粉の免疫細胞が約半分に減少というデータも得られているといいます。その秘密はお米にありました。スギなどの花粉からTレグの増殖に必要な遺伝子だけを取り除いてお米に混ぜることによって作られ、花粉症緩和米と呼ばれています。

まずは、舌下免疫療法で試してみて効果が薄いようであれば花粉症緩和米の登場に期待して待つというのもいいかもしれません。このようにこれからアレルギーは不治のものではなく、治るものだという常識がもうすぐそこまできているということは、現在悩んでいる人によってまさに希望の光なのではないでしょうか。

(参考)NHKスペシャル 新アレルギー治療 – 鍵を握る免疫細胞 - 2015年4月5日放送