コンビニおにぎりの海苔がパリパリな理由
ある日、コンビニで買ったおにぎりを食べていたときのこと。セロファンでくるまれたおにぎりを丁寧に剥がして巻き付けた後に、ワクワクしながら一口食べるとパリパリという音と共にきれいに口の中にかじった分だけのご飯と海苔が滑り込んでいきます。
このとき、ふと「どうしてコンビニおにぎりの海苔はこんなにきれいにちぎれるのだろう」と不思議に思いました。家にある大きな海苔でおにぎりを包み、それを食べるとなかなかちぎれなくてご飯もぼろぼろになってしまった経験は誰にでもあるはず。ところがコンビニおにぎりにはそのような失態はありません。
当たり前のことにも、必ず理由があると誰かが言っていますが、この場合のコンビニおにぎりの海苔にも同じような何か隠された秘密があるに違いありません。そこで調べてみると、そこには東京・大田区にある町工場の技術が活用されていたのです。
コンビニおにぎり用の海苔に、2ミリほどの穴を特殊な四角形の歯を使って碁盤の目のようにたくさんあけるのです。これによって、歯で簡単にちぎることができると共に海苔自体の風味も格段にあがるといいます。2ミリですから普段はよく目をこらしてみないと見ることができないレベルではありますが、この技術によってコンビニおにぎり自体の価値を思い切りあげることに成功したのです。
こんなすばらしい技術を開発したのは、大田区にある精密機械工場であるクマクラです。この町工場のWebページを見てみると、海苔の裁断を行う機械なども作っているそうで、まさに日本の光り輝く中小企業の技術を見たような気がします。
穴はすごく小さいけど、なくてはならないもの。そんな縁の下の力持ちとして町工場はしっかりと存在感を示すと共に、おいしいおにぎりを食べることができる当たり前に改めて感謝ですね。コンビニおにぎりに最先端の町工場の技術が集まっているという不思議なギャップ、まだまだ他にもたくさんありそうです。
【参考】JAPAN QUALITY REVIEW http://jqrmag.com/?p=406
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