ベンガル湾に消えゆく島
バングラデシュはガンジス川、プラマプトラ川などから流れ出た土砂が堆積してできたデルタ地帯で、標高がゼロに近い国土は度々、サイクロンやそれに伴う大洪水に襲われます。
2000年9月の段階で地球温暖化による海面上昇で、水没や海岸侵食が深刻な小さな島に暮らすシャヒームさん一家を取り上げました。あれから7年、シャヒームさん一家の家は既に海に消え、首都のスラムに移り住んでいました。
父と息子は、島に戻り環境の変化に翻弄されながらも懸命にこの島で生き続けたいと願っています。
バングラディッシュは国土の3分の2が平地で形成されており、ヒマラヤの森林伐採によって流出した土砂がこのバングラディッシュの河川の水位を押しあげ、海水が逆流していずれは水没してしまうそうです。
僕等にとって地球温暖化という問題は、あまり身近な問題としてとらえることができないかもしれませんが、このバングラディッシュをはじめ、ツバル、アラスカなどいずれなくなってしまう国土が大量に出てくるのです。
2100年までに毎年数百万人のシャヒームさんのような人たちが出てくることになるそうです。2100年は自分たちは生きていないかもしれませんが、子供たちの世界では悲惨な状況となることでしょう。
僕たちはまずはこの問題に対して危機感を一人一人が持つことから始めないといけないと思います。その次に具体的に何をするか、それを話し合っていかないといけません。
今日、シャヒームさんたちの希望と絶望、そしてそこから新たに生まれる決意を目の当たりにして強くそう感じました。
テレビ朝日のホームページより
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