風邪引きの時の入浴はいいの?わるいの?
おそらく自分を含めたほとんどの人が、風邪を引いた日にはお風呂に入るのを控えるのではないでしょうか。きっかけは親に「今日はお風呂に入っちゃダメよ」と言われるがままに控えるようになったと思います。冬場のようにあまり汗をかかないときはいいのですが、夏場になると1日お風呂には入れないだけで、ずいぶんと汗臭くなってしまうことからすごくつらい状況になります。
しかし、よく考えてみると本当に風邪をひいたときにお風呂に入ってはいけないのでしょうか。お風呂に入ることによって熱が上がってしまうからなのか、出るときに体についた水滴によって熱が奪われてしまうからなのか、詳しいことは全く分からなかったりします。
そんな素朴な疑問について、医学博士の森田豊先生のアドバイスをもとに詳しくみていきたいと思います。
風邪をひいている時に入浴を控えるというのは日本特有の習慣で、入浴してはいけないという医学的根拠はあまりないといいます。しかし、それでも入浴はあまり勧められないとアドバイスしています。それは、高熱が出ていたり、強い悪寒がしたり、全身がだるかったりするときに入浴すると、体力を消耗し症状が悪化したり脱水になったりすることがあることがあるからです。
なので、風邪を引いたときには、それを考慮した上で次のように入浴をするといいそうです。
・長風呂は体力を激しく消耗させるので避けること
・汗を流したいのであれば軽くシャワーを浴びる程度で済ませること
・症状に頭痛を伴っている場合は、入浴によって脳への血流が促され、さらに頭痛を深刻化させることもあり得るので、冷たいタオルで頭部を冷やしながらお湯に浸かるなど工夫すること
・入浴後は体を冷やさないように配慮しつつ、しっかり水分補給をすること
上記のようなことをしっかりと守ったうえの入浴であれば問題がないということなんですね。しかし、風邪を引いているときにしっかりと守ることができるほど思考能力があればいいのですが、なかなかそれも難しいもの。ということは昔の人がいっている入浴は避けるというのは、あながち嘘ではなく、真実の1つなのかもしれません。
【参考】web R25
http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/report/?id=20100628-00002742-r25
ねぎを首に巻くと風邪が治るか? 知らないと損をする最新医学常識 角川SSC新書 (2010/03/10) 森田 豊 |
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