軍師官兵衛 第31回「天下人への道」
前回恐ろしいほど速いスピードで明智光秀を破ってしまった秀吉。この物語はあくまで官兵衛を主人公とするものなので、秀吉の周りの出来事はある程度割愛するのは仕方ないことなのかもしれません。そういう意味で今回の賤ヶ岳の戦いでは、官兵衛は軍師らしく兵の進め方を必死に考えるというシーンで登場しますが、走行している間に戦も終わってしまいます。
残れたのは、市の娘たち。この辺りは江で見ていたシーンと重なるのですが、少なくとも宮沢りえよりも今回の茶々の方がリアリティがあるような気がしたのは自分だけでしょうか。ナレーションで茶々の存在が今後の官兵衛と秀吉を大きく動かしていくことになるのです、とあったので、これからどんどん露出してくるのではないかと思います。多くのシーンで江の場面と重なるところがありましたが、ちょい役で市を演じていたのが内田恭子でした。ひさしぶりの登場に驚きを覚えますが、やはり現代物の方が似合いますね・・
そういう意味では今回官兵衛らしい演出と感じたのが千宗易を介して再会した荒木村重(道糞)とのやりとりでしょう。史実通りなのかはおいておくとして、かつて語っていた信長との戦いに勝ったとしながらも、どこか虚無感に襲われてしまいます。そんな道糞を放っておくことができない官兵衛。話をするにつれて、彼を通じて今後秀吉が天下人として魔物にとりつかれていく様子を描いていくのではないかと思います。この描き方はなかなか素晴らしいと感じました。これで官兵衛の内面を村重という遺恨を残した相手を通じて見ることができるという流れなのでしょう。
さて、次回は天下により近づいた秀吉が徐々に官兵衛とすれ違いが起き始める様子が分かりそうです。かっこよかった小早川隆景が登場してくれることを望みつつ、次回を楽しみにしたいと思います。
◆官兵衛紀行◆
滋賀県長浜市
- 賤ヶ岳(しずがたけ)
福井県福井市
- 北の庄城址公園
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