あしたまにあーな

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江 -姫たちの戦国- 第8回「初めての父」

2011年2月 27日 By: rainbow Category: 2011年_江 No Comments →

前回かなり厳しい意見を述べてしまったのですが、それをどこかで打開してくれるのではないかと思い、これからも見続けようと思っています。その中で今回は今の時代でもありがちな新しい父のことを認められないという子供に手を焼く親の構図でした。

こういった内容については、戦国時代という時代性を考慮してどのように葛藤するのかといったところが見どころだったのですが、茶々と初の態度は完全に今の時代そのもの。親のことをかたくなに認めようとせずに自分を通す姿は決して見ていて楽しいものではありません。しかも、それが大河ドラマの中で繰り広げられるのですから、正直次の展開が起こる30分間は見ていてつらいものがありました。

大地康雄さんもみんなが思い描くとおりの柴田勝家を一生懸命頑張っているのですが、始めのうちはへりくだった姿勢ばかりで、逆にこれが滑稽に移ります。イケメンが揃っている大河ドラマにおいて自分が抜擢された理由というものをしっかりと把握しているのでしょう。柴田勝家の敵となる秀吉を演じる岸谷五朗がやりすぎ感漂うオーバーアクションを行なっていることから、巻けずにやらないとキャラクターが埋もれてしまうからなのかもしれませんが、このオーバーアクションの連続は見ていて本当に疲れます。物語の本編ではないので、もう少し控えるところは控えてもいいかなと思います。

そんな勝家への態度が変わったのが江の行方不明事件でした。歴史上では全く知られてないこういったことによって、お市を始め三姉妹と勝家の関係は全く変わっていきます。勝家がいいことを言ったのですが、人の上に立つ者は、常に多くの人にっさえられているという思いを忘れるなということ。この思いを強く持ったとき、領民に対して心の通った世の中を作っていくことができるのでしょう。

絆をむすぶことができたとき、信頼という大きなものを手に入れることができるのです。秀吉が最後の方は悪人のような顔になっているのですが、この時期だけでいうと、完全に勝家がいい人で、秀吉が悪い人のような印象を与えているでしょう。

父上と呼ぶようになった江は微妙に前髪が変わっていました。きっとこれによってひとつの時代が過ぎたことを視聴者に伝えているのだと思います。今後どのくらい髪型が変わっていくのかわかりませんが、静かに心の動きを見届けるにはもう少し時間が掛かりそうです。

◆江紀行◆
福井県福井市
 - 北の庄城址・柴田公園
 - 柴田神社
 - 柴田勝家像

江 -姫たちの戦国- 第3回「信長の秘密」

2011年1月 23日 By: rainbow Category: 2011年_江 No Comments →

今回の大河ドラマの見方を昨年までの龍馬伝や戦国時代の男たちの戦いという、毎回が激動の内容が含まれているという考え方から変えた方がいいと感じました。今回は、特に大きな歴史上の動きも少なく、あるといえば今後謀反を企てる明智光秀への冷たい仕打ちによって、明智の無念の思いを募らせるくらいでしょうか。

それよりも大きいのは、江という一人の人物の目を通してみる世界というものは、歴史の上では決してみることができなかったような人の本当の思いを映し出してくれるということ。今回でいえば、信長はもちろんのこと、千宗易やおねについてもどう感じているのかを知ることができました。

次第に信長に惹かれていく江は、千宗易も言うようにとにかく傲慢という言葉に尽きるでしょう。一歩間違えばすごくうざいと感じられてしまうそうな振る舞いなのえdすが、それをそう感じさせないのは江自身のパーソナリティなんでしょう。自分が知りたいと思ったものはどうにかして知りたいと思う姿に、信長は心を許したのでしょう。

それを裏付けるのは、竹生島で信長の話にありました。家康の嫡男である信康と築山殿の事件について信長は、どうにかして守りたいものがある、どうにかしたいことがあるときには、それを解決しようと何とかする人に価値があるといいます。そういう意味で、秀吉にはそれができる人間であると信用し、逆に信長の命を受け入れた家康も信用するといいます。江は、秀吉に近い信用のされ方といえるのではないでしょうか。江はどうしても信長に聞いてほしいと思ったことを安土の城まで出かけていって聞く姿に行動力と人間としての大きさをどぶながも感じたのだと思います。

心を許しあった信長と江は、今回はじめてともいえる笑顔があふれる微笑ましい内容となりました。

それにしても江が信長の紹介で出会った人は今回どんどん増えていき、千宗易、おね、ルイス・フロイスなど多岐にわたります。ルイス・フロイスについては、1992年に大河ドラマ「信長 KING OF ZIPANGU」で緒形直人が信長役として登場した時を思い出しました。この大河ドラマはフロイスの視点から見た信長像を描いており、その新鮮さだけでなく、菊池桃子・仲村トオル・的場浩司・中山美穂といった大物役者が揃ったのも記憶に新しいところです。

次回からは、また歴史の表舞台も騒がしくなりそうなので、今のうちに江という人物をしっかりと把握しておきたいと思います。

◆江紀行◆
滋賀県長浜市
 竹生島
 宝厳寺
 竹生島神社

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坂の上の雲 第8回「日露開戦」

2010年12月 19日 By: rainbow Category: 坂の上の雲 No Comments →

前回まででノボさんが亡くなってしまい、今回から一体どうなるのだろうと思っていたのですが、そんなことは考えなくてもいいくらいほとんど登場してこなかったです。律さんが真之の家にやってきて色々と面倒を見るときに話題になるくらいで、おそらく今後はどんどん登場シーンが少なくなってしまうような気がしてなりません。

前回も思ったのですが、坂の上の雲が数ある明治の世の中を描いた作品と違うのは、軍事的な側面だけでなく正岡子規のような文学や世相、文化という明治時代の息吹を感じることができる点が新鮮で面白いのだと思います。そういう意味で今回からどのようにその穴を埋めていくのか楽しみでもありました。

始まりは久しぶりに本格登場した好古は、騎兵第一旅団長となり千葉県で演習を行なっていました。このシーンだけでもかなり大規模で迫力があります。機関銃という文明の利器と古からの騎馬隊が併存するのは明治という時代だからこそでしょう。おおらかな演技は阿部寛さんにすごくあっていて、この後ロシアでの騎馬隊との飲み会でもそれは十分に発揮されることになります。

いざ戦となったら正々堂々と戦おうと握手を交わすその気持ちよさは、見ていて複雑になります。仲間意識と裏腹に彼らは戦わなくてはならないという相反した行動を取らなければならないのです。このような形ではなく違う形で彼らが交わっていたら真の友情を得ることができ、違う世界ができていたのではないかと考えてしまいます。歴史にタラレバは禁物なんですけど。

一方、真之は華族女学校に通っていた稲生季子といい関係になり、結婚することになります。この時代にとっては当たり前なのかもしれませんが、あまりデートしている感じでもなく、自転車レースで負けてしまった季子を真之が慰めつつ、その後に分かりづらいプロポーズを行ないます。季子は全く理解できていないなかったのですが、何となくOK。とんとん拍子に進み、結婚式のシーンに。展開が早いなとは思いつつも、結婚式を心から喜ぶ母親と好古の姿を見ると、よかったねと自分も一因として思ってしまいます。

妻となった季子はやはりお嬢様なので、ドジョウを素手で裁くことができず訪れた律の手を借りて何とか対処します。良妻賢母を目指して一生懸命な姿を見ると、多少できないことがあってもまぁいいかと思ってしまいます。きっと、石原さとみさんがかわいいからという理由も大いにあるはずです。

時代は、ロシア皇帝ニコライ二世の全面譲歩という気持ちも届かず、日露開戦に向けて動き出します。その司令長官になったのが東郷平八郎でした。渡哲也は落ち着いていて貫禄がありますね。このあたりの演技は本当に見物です。これでもかという位の役者が大臣クラスにつぎ込まれています。極めつけは明治天皇を演じる尾上菊之助さんでしょう。市川亀治郎さんもそうでしたが、歌舞伎役者はやはり顔での表現がうまいですね。石坂浩二さんと中尾彬さんの司令長官を巡る思いの激突は見ているこちらも手に汗を握ってしまいました。

こうして名実共に日本海軍の頭脳となった真之。好古のちょっと恐ろしい言葉を胸に戦いの場へと足を入れていくことになります。これからは日露戦争の描写が多くなると思いますが、結果はともかく真之と好古の思いと戦い方、そしてノボさんの後を継ぎ明治の世の中の動きをしっかりと見ていきたいと思います。

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