あしたまにあーな

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江 -姫たちの戦国- 第9回「義父の涙」

2011年3月 06日 By: rainbow Category: 2011年_江 No Comments →

今回は、大地康雄さんのいいパパぶりが際だった内容となりました。前回が「初めての父」という題名だったのに対して、今回は「義父の涙」という内容。父だとようやくみんなが認めてくれた前回からまた少しだけ壁ができてしまったような気がするのは気のせいでしょうか。

前半部分だけみれば完全に、大地康雄さんが演じているのが柴田勝家だということを忘れてしまいそうなほどのホームドラマでした。貝の絵合わせや刺繍を一緒に遊んだりしながら完全に戦をしようという気持ちが薄れてしまったのかと思ったくらいでした。それをガンガン刺激してくるのが秀吉。相変わらずオーバーアクションの岸谷五朗さんですが、ここまで来るときっと何らかの指示によるものなのでしょう。そういうものだと思ってみていくしかなさそうです。

そんな秀吉をおちょくる千宗易がワンポイントでウィットの効いた面白いネタをいつも提供してくれるのが、自分の中で小さな楽しみの1つとなりました。今回は秀吉の傍若無人な行動を冷静に指摘しつつ、最後には「さるかに合戦」と評価。石坂浩二という人物が発するからこそ、面白いのではないかと思います。次回も密かに千宗易の登場を待ち望んでいたいと思います。

そして、度重なる秀吉からの挑発にとうとう我慢できなくなった勝家は、茶々や初がお市の説得で応援側に回ったこともあり、決心します。江だけは自分の思うままNOと言う訳ですが、自分の思うままのことを言い続け、周囲を見ないのは単なるわがままでしかありません。このまま嫌だといって今回終わってしまったら、今度こそ江に嫌悪感を覚えたのですが、最後は手作りのお守りいれを手渡し応援側に回ります。よかったです。主人公を嫌いにならなくて。

歴史は残酷なもので、賤ヶ岳の戦いの結果はすでにわかっています。その時が来たらこの人たちはどのように考え振る舞っていくのでしょうか。それを楽しみにして次回を待つことにします。

◆江紀行◆
滋賀県長浜市
 - 賤ヶ岳
 - 賤ヶ岳古戦場
 - 武将の像
 - 余呉湖
 - 玄蕃尾城

江 -姫たちの戦国- 第8回「初めての父」

2011年2月 27日 By: rainbow Category: 2011年_江 No Comments →

前回かなり厳しい意見を述べてしまったのですが、それをどこかで打開してくれるのではないかと思い、これからも見続けようと思っています。その中で今回は今の時代でもありがちな新しい父のことを認められないという子供に手を焼く親の構図でした。

こういった内容については、戦国時代という時代性を考慮してどのように葛藤するのかといったところが見どころだったのですが、茶々と初の態度は完全に今の時代そのもの。親のことをかたくなに認めようとせずに自分を通す姿は決して見ていて楽しいものではありません。しかも、それが大河ドラマの中で繰り広げられるのですから、正直次の展開が起こる30分間は見ていてつらいものがありました。

大地康雄さんもみんなが思い描くとおりの柴田勝家を一生懸命頑張っているのですが、始めのうちはへりくだった姿勢ばかりで、逆にこれが滑稽に移ります。イケメンが揃っている大河ドラマにおいて自分が抜擢された理由というものをしっかりと把握しているのでしょう。柴田勝家の敵となる秀吉を演じる岸谷五朗がやりすぎ感漂うオーバーアクションを行なっていることから、巻けずにやらないとキャラクターが埋もれてしまうからなのかもしれませんが、このオーバーアクションの連続は見ていて本当に疲れます。物語の本編ではないので、もう少し控えるところは控えてもいいかなと思います。

そんな勝家への態度が変わったのが江の行方不明事件でした。歴史上では全く知られてないこういったことによって、お市を始め三姉妹と勝家の関係は全く変わっていきます。勝家がいいことを言ったのですが、人の上に立つ者は、常に多くの人にっさえられているという思いを忘れるなということ。この思いを強く持ったとき、領民に対して心の通った世の中を作っていくことができるのでしょう。

絆をむすぶことができたとき、信頼という大きなものを手に入れることができるのです。秀吉が最後の方は悪人のような顔になっているのですが、この時期だけでいうと、完全に勝家がいい人で、秀吉が悪い人のような印象を与えているでしょう。

父上と呼ぶようになった江は微妙に前髪が変わっていました。きっとこれによってひとつの時代が過ぎたことを視聴者に伝えているのだと思います。今後どのくらい髪型が変わっていくのかわかりませんが、静かに心の動きを見届けるにはもう少し時間が掛かりそうです。

◆江紀行◆
福井県福井市
 - 北の庄城址・柴田公園
 - 柴田神社
 - 柴田勝家像

江 -姫たちの戦国- 第7回「母の再婚」

2011年2月 20日 By: rainbow Category: 2011年_江 No Comments →

今回の大河ドラマの視聴率が徐々に低下しているといいます。その主な要因は以下にあるといわれています。
・ファンタジーともいわれているドラマの内容は、これまでの歴史の描写ではあり得ないほど、要所要所に江が天真爛漫な姿で登場しており、その姿が「のだめ」に重なってしまうこと
・歴史上の事実と異なる演出が数多くされていること
・前回の本能寺の変で豊川悦司がいなくなってしまったためイケメン俳優が不在となってしまったこと。女性ファンが多いため、常にイケメンの俳優は必須

自分はこれまでスポットの当たらなかった部分の人間模様を見ることができるのであればその内容に脚色が加わってしまうのは仕方ないと思っていたのですが、歴史を変えてしまうのは一線を越えてしまうような気がします。今回はその一線を越えてしまったような気がしてなりませんでした。

その場面は清洲会議です。信長の跡継ぎを決めるために清洲城に集まった秀吉、柴田勝家たち。そのなかで三法師を担いで織田家の跡継ぎを秀吉は宣言する場面において、そこにも江は登場します。しかも、ふすまの影に隠れて盗み聞きをした上に、秀吉に意見を申します。おそらくこんな場面は歴史上ではないのではないかと思います。歴史の表舞台を大きく変えてしまうこのような演出は少々やり過ぎなのではないでしょうか。

自分は「のだめカンタービレ」をみていないため、その時の上野樹里は知りませんが、このように広く世の中で話が出てきてしまうと、現代チックな振る舞いに大河ドラマを見ているという感覚を忘れてしまいそうになります。斬新ともいえるのですが、自分はあくまでも大河ドラマを見たいのであって、この時間に月9を見たい訳ではありません。それでも、江という人物がどのように歴史上活躍したのかという事実は知りたいので、転換を期待しつつこれからも見ていきたいと思います。

そんなドラマの中でしっかりと地に足を付けて演技をしているのが家康役の北大路欣也さんでしょう。秀吉役の岸谷五朗さんは飛び跳ねて落ち着きがなく、柴田勝家役の大地康雄さんも鈴木保奈美と再婚するというときに、汗を書きながら落ち着きがない様子を全面に出しているのに対して、北大路欣也さんのじっくりと構えるその姿は見ていて安心感すら覚えます。

物語は、ドタバタすればその分だけ観る側に深い思慮と感動から遠ざけていきます。織田家がどんどん厳しい状況になっていく今、お市と三姉妹はこれから大きく人生が激動のものになっていくまさに今が分岐点にあります。その部分が最も引き立てられ、余計な雑音がないようにこれからの展開が進んでいけばいいなと思います。

◆江紀行◆
愛知県清須市
 - 清洲城
 - 織田信長公像
 - 五条川
 - 清洲古城跡公園
 - 信長公を祀る社
 - 石垣跡