惜しまれつつ閉店するユニークなうどん屋「重松」
2009年9月18日。多くのファンに惜しまれつつ閉店する讃岐うどん屋さんが東京・赤坂にあります。そのお店の名前は「酒肴さぬきうどん 重松」。このお店には看板娘ともいえる名物おばあさんがいます。自分はこのお店を会社の先輩に教えられて行ったのですが、そのユニークな雰囲気に飲まれてしまいすっかりファンとなってしまいました。このお店のユニークな点を以下に挙げます。
・とにかく量が多い。普通の量ですでに近辺の大盛りを超えます。全部食べられない人向けに書かれている張り紙には「全部食べられない場合には残してください」と書かれています。
・午後1時からお得な時間帯が始まります。大盛りが無料だったり50円引きになったりするのですが、その時間帯はたったの30分間だけ。しかも、「都合により」13時でお店が終了になることもあると書かれています。つまり、お得な時間帯を迎えることなくお店が閉まることもあるのです。
・閉店の理由が、火事を起こしてしまいテナントから立ち退くよう言われたという理由。・店内に掲げられているポスターは昭和40年代という雰囲気。でも店の雰囲気によく合っていたりします。
・おばあちゃんがとにかく天然。「伝票をちゃんと書いて注文とらないと忘れちゃうんだよ」と笑いながら話したりして、お客とフレンドリーなんです。
単品だと500円。セットものは750円とリーズナブルでありながら、うどんにはコシがあり御飯も美味しいのです。多くの客は、カツ丼セットかカツカレーセットを注文するのですが、セットものはすべて750円なのでなるべくお得なものを選ぶ人が多いようです。でも、なぜか単品のうどんのトッピングには2種類の値段の差があるメニューが並んでおり、謎な部分もあるのですがあえてそこはつっこまないようにします。
夜は行ったことがないのですが、夜はこのあたりで最も安く飲むことができると評判で、ちかくにあるさくら水産にも匹敵するほどだといいます。夜は名物おばあさんはおらず、少し若い女性が店をきりもりしているそうです。
多くのお客がこの店の存続を強く望んでおり、先輩もおばあさんに続けようよと話したそうですが、その予定はどうやらない様子だったそうです。その代わり熱い握手をかわし、おばあさんから「ハグしてあげようか?」と言われ、さすがにそれは断っていました。やればよかったのに・・・。
随分前からお店はあったようなので、重松でお腹を満たしてきたサラリーマンは数多くいいることでしょう。こうして一つずつ思い出の味とサラリーマンの味方のお店が姿を消していくのは何とも寂しい限りです。またどこかで店を続けて欲しいと思います。