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海藻でバイオ燃料を

2008年1月 14日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

海藻燃料

今まで、バイオエタノールといえば、主にトウモロコシなどの穀物から作られているものが主流となっています。

でも、その結果世界的にトウモロコシの値段が高騰してしまい、様々な食糧問題が発生しています。さらにトウモロコシが金になることから、アマゾンの熱帯雨林がどんどん伐採されていき、畑になっているのです。この勢いは半端ではなく、1秒間にサッカー場2面分の面積が消失しているのです。

このように、食料用穀物の生産が減り、価格が高騰する影響が出ているため、今度目をつけたのが海藻で、水産庁が、バイオエタノールを海藻から作る技術の研究に2008年度から着手し、5年で技術を確立する計画があるというのです。

これにより、土地の制約がない海で養殖できる海藻を原料に作れば、食物と競合せずに温暖化対策が進められると期待されています。水産庁の研究では、海藻に含まれるアルギン酸という糖類を分解・発酵させてエタノールを作るため、これに適した酵素を探します。海藻はワカメやコンブなどの食用ではなく、成長が早い種類の藻を使うそうです。

この計画にも大きな問題があります。

例えば、この藻を大量に海で飼育するとしましょう。すると、そこを住み処とする生態系を破壊してしまうことにならないでしょうか。地上で作成するにはコストもかかるでしょうし、生成できるエタノールの量も少ないことから、海に飼育することは間違いないでしょう。

相変わらず、自然にどのような影響を与えるかを十分考慮に入れていないと感じてしまいます。技術指向は構わないのですが、できることと、実際に行うことは全く違います。理論的にできることはできるとしながらも、実際にそれをするとどうなってしまうのかを考える必要がもっともっとあるんじゃないでしょうか。

【参考】Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080113-00000402-yom-bus_all

フードバンクの挑戦

2008年1月 14日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

弁当廃棄

昨年は、食品会社の謝罪会見が相次いだ年でした。
そのほとんどが賞味期限の偽装問題。

今、食の世界には深刻な問題が数多く内在しています。

例えば、コンビニに置かれている弁当。
店員さんの動きを見ていると分かりますが、新しい弁当が搬入される度に古いものが次々とかごに入れられ、廃棄処分になっていきます。コンビニでは、賞味期限や消費期限とは別に独自に販売期限を設けていて、販売をやめているのです。これは買ったお客さまがすぐに食べないことを想定してのこと。

このような食料が廃棄される量は、家庭や企業から年間2320万トンも廃棄されています。なかには箱に傷が付いているだけで廃棄処分になっているものもあったりするのです。

その状況を憂いて、立ち上がった人たちがいます。
それが、NPO法人セカンドハーベスト・ジャパンのチャールズ・マクジルトンさん。ここは、日本で初めてのフードバンクを手がける団体です。フードバンクとは、賞味期限が来ていないものを引き取り、必要な人に行き渡らせるようにする仕組みのことです。

今まで企業は廃棄していたものを、その中間にはいり困っている人に行き渡らせることができるようになりました。現在セカンドハーベスト・ジャパンは国内40社と提携しています。企業としても、廃棄するにもコストがかかるため、引き取ってもらえると嬉しいのでWin-Winの関係を築くことができます。

セカンドハーベスト・ジャパンは、児童養護施設や各地のホームレスへ食料を届けています。

チャールズさんは、隅田川のほとりでホームレスになって、実際に自分に何ができるかを悩み続けた。その結果逆に自分が助けられた経験から、ココロを学んだといいます。それが、セカンドハーベスト・ジャパンの土台になっているのです。

セカンドハーベスト・ジャパンには、企業からだけでなくフードバンクの存在を知った全国の人たちからも食品が送られてきます。ただし、彼らだけではその活動には限界があり、もっと大きなレベルで実施する必要があるのです。

そういう流れが徐々に起き始めています。
政府もエコの流れから廃棄食品の実態に気付きはじめ、対策に取りかかっています。

さらにコンビニのミニストップは、エコプロダクツ2007で、これまで廃棄処理していた食べ物を飼料として豚に食べさせて、それで育った豚の肉を食べさせてくれるというブースを出したのです。

これも、捨てる食べ物を少しでも有効に利用したいとう小さな一歩だと思います。

格差が広がった現代において、どんどん捨ててしまう社会とは裏腹にたった1個のおにぎりが食べられずに餓死してしまう人もいるのです。

確かに食の安全に対する目が厳しい日本では、このように食料を廃棄してしまう状況を仕方ないという意見もあると思いますが、ただ捨てるのではなくそれをうまく循環して、多くの人が恩恵を享受できる世界を構築する素晴らしい取り組みだと思います。

今回はミニストップを例に挙げましたが、このような取り組みはCSR(企業の社会的責任)という観点において、さらに企業価値を高めるという観点からも非常に有用であり、消費者はその取り組みを監視することによって、この流れを自分たちの手で進めることができるのではないでしょうか。

緑色記者 涙の事件簿

2008年1月 07日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →



中国では、環境問題を扱う環境ジャーナリストのことを「緑色記者」と呼びます。

今回は、その緑色記者を2人紹介しています。

一人目のフウ・エイホウさんは、北京の水問題について警告を発しています。

オリンピックを控えた北京は、今深刻な水不足に直面しています。にもかかわらず、ボート競技場には満々と水があり一見水不足とは無縁のようにみえます。

ただし、市民の間で公園などからの水泥棒が横行するなど、確実に深刻さは増してきているのです。

北京市は、現在遠く離れた山間部から水を引いていますが、フウさんはこれに猛反対しています。

北京市に水を送っている一つ、河北省の雲州ダムの周辺住民は近くに水があるにもかかわらず、その水を使うことを許されていません。その水は北京に送るためのものだからです。なので、井戸水を使って生活、農業を賄わなければならないのです。

稲作はもうできないので、当局は水を多く必要としないトウモロコシへの転作を勧めているという状況です。

これにより、今まで2000?3000元の収入があったものが、トウモロコシ栽培により500?600元まで激減してしまっているのです。

二人目の緑色記者である、リさんは南水北調の問題を警告しています。

南水北調とは、南部の長江など水量が豊富な場所から北部へ年間1兆リットルもの大量の水を送るという壮大な国家プロジェクトです。

ここに、今大きな問題が明らかになってきているのです。

南水北調で取水先になる丹江口ダムへは、汚水が流れ込んでおり、これがそのまま北へ流れてしまうという危機に直面しているのです。

その丹江口ダムへ注ぐ馬家河がある十堰市は、急激に発展してきた重工業都市ですが、ここでは馬家河へ生活排水や工業用水が大量に流れ込み、それがダムへ注いでいるのです。

川には血液製剤等の医療廃棄物もあり、非常に危険な水になってしまっているという現状です。

十堰市は、2002年以降「水汚染防止計画」計画していますが、未だ改善が進んでいません。

さらに馬家河の下流の曽家湾村では、魚が大量死している事件が発生しています。

村の住民は、長年の汚染された水を使用していたため、肝臓病などの重大な疾患を持ってしまいました。

このような問題に対して、生態(エコ)文明を国家レベルで宣言し、環境保護に対して取り組んでいくことを胡錦涛国家主席が発表し、本格的な取り組みが始まりました。

日本もその昔、足尾銅山の問題で田中正造が闘いましたが、同じような犠牲者を二度と出すことのないように、中国の科学力をもって未然に防がなくてはならないのです。

一度汚染してしまった土壌や、水を元に戻すのには、莫大なコストと時間を要します。

捨てるのはすごく簡単なことですが、それが如何にまずいことなのかを、地域住民、企業、行政、国家レベルで啓蒙して行かなければこの問題の真の解決ははかれません。

今がどこまで悪化が進んでしまっているのか、数値として測ることができます。まずは現状を把握することから始める必要があるのではないでしょうか。