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温暖化と猛毒の恐怖

2008年7月 13日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →



2007年6月、イシガキダイを食べた人たち9人が激しい下痢や嘔吐をおこし、そのうち何人かは病院に担ぎ込まれるということが起こりました。

さらに症状は進み、水を飲むと口がしびれ、冷たい水を触ると電気が走る、かゆみが止まらなくなるといった症状が長い人で1年も続いたのです。

その原因となったたった1匹の魚を食べただけで起こった奇病。その中毒症状はシガテラ中毒とよばれる毎年2万人以上の犠牲者を出す世界最大の中毒だったのです。この中毒は元々、亜熱帯以南でしか起きなかった食中毒でした。しかもその毒性はふぐの200倍とも言われています。

シガテラ中毒の原因となるのは、ガンビエールディスカス(有毒渦鞭毛藻)という植物プランクトンです。この植物プランクトンを食べたイシガキダイを食べたことによって症状が発生したことがその後の調査で分かってきました。

シガテラ中毒にかかった魚は見た目では全く分からないそうです。以前から症状が報告されていた沖縄の漁師によると、住んでいる魚の場所やえさの内容によって、危ない魚を当てることができるそうですが、それは経験上のものです。

ガンビエールディスカスは、サンゴが死んだ海に発生することが報告されているのですが、サンゴを死滅させる様々な要因のうち、特に日本南岸で深刻な問題になっているのがオニヒトデの大発生です。

ダイバーがサンゴが死んだ海に潜ってみると多くいるオニヒトデ。海洋ジャーナリストの永田雅一さんによると、このオニヒトデはサンゴに張り付きながら移動し、中心部から胃をだして、サンゴを食いつぶしていくのです。オニヒトデが通過した後は、サンゴが食いつぶされ白化していきます。

このオニヒトデ、去年の7倍のもの驚異的な量で増加しています。まさに大発生と呼べる状態です。天敵はホラガイなんですが、乱獲で、もはやオニヒトデを抑えることは不可能とされています。

オニヒトデの卵はうまく黒潮にのると、5週間ほどで本州南岸へ到達します。和歌山や、東京・三宅島の海底でもオニヒトデによる被害で白くサンゴが死滅してしまっている状況にあるのです。

このオニヒトデの北上と共に、シガテラ中毒の患者も、始めは沖縄だけだったにもかかわらず、大阪、茨城と確実に北上を続けていることからもわかるように、危険な相関関係を証明しています。

我々が食べる魚についても、もはや安心はできないのかもしれません。現在のところ、シガテラ中毒の効果的な治療法は確立されれていないそうです。

オニヒトデも元々は重要な海の生態系だったのです。生態系の中に組み込まれていたのです。オニヒトデの幼生はサンゴのエサにもなっていて、サンゴがオニヒトデの幼生を食べて、生き残ったわずかなオニヒトデがサンゴを食べる。そんな連鎖が続いていたにも関わらず、数のバランスが崩れてしまった結果、このような深刻な問題に発展しているのです。

しかし、その数のバランスを崩したのは人間かもしれません。そして、我々に身の危険を与えることによって対策を急ぐように、人間に警告をしているのだと思います。熱帯の病気などがどんどん北上してくるといわれる温暖化、問題はそんなに悠長に考えていてはいけないんじゃないでしょうか。

【参考】素敵な宇宙船地球号 7月13日

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CO2を原料にしたプラスチック

2008年7月 10日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

北海道・洞爺湖サミットでは、地球温暖化対策としてCO2削減目標について具体的な数値を定めることができずに曖昧なまま、各国の利害関係が交錯しつつ宣言がなされました。このことにがっかりしてしまったのは自分だけではないと思います。

そんななか、旭化成の広告に目がとまりました。そこには、「CO2を使ってものをつくるのは、もう森だけではありません。」というキャッチフレーズがあり、CO2からポリカーボネート樹脂という透明で叩いても壊れない強さを持つプラスチックの生成に成功したと書かれていました。

携帯電話やDVD、車のヘッドランプなどに既に使われているそうです。このプラスチックのすごいところは、今まで大気中に放出されていたCO2を原料として、ポリカーボネート樹脂製品内に取り込まれているところです。

この会社は、1980年代から地球環境への配慮がない研究開発は一切認めないという方針を持っているそうで、その強い姿勢、実現させてしまう技術力の高さが素晴らしいと思います。

ツバルのように地球温暖化が、生命の危機にまで及んでいる国々を目の当たりしている今、各国が利害関係を抜きにして手を取り合って、この企業のように具体的な解決方法を模索していかなければならないんですが、それも厳しいようです。

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サミット夕食会のメニューから

2008年7月 09日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →



白熱した議論が交わされている北海道・洞爺湖サミットなんですが、実は議論の内容よりも外国メディアを中心に話題になっているのが夕食会ネタだそうです。

「総理夫妻主催 社交ディナー」と銘打った7日夜の晩餐会には、各国首脳が夫人とともに招かれました。メニューは以下の通り。

・七夕飾りの付いた皿に盛られた美瑛産のアスパラや和牛の冷しゃぶ
・毛ガニのスープ
・網走沖で獲れたキンキの塩焼き
・子黒トリュフ風味で調理された子羊のロースト

利尻島のウニ、オホーツク海の毛ガニ、白糠の子羊肉など北海道が誇る高級食材を使った豪華料理です。

しかし、一方でこの料理に対して波紋が広がっているそうです。イギリスの新聞では「豪華ディナーを食べながら食糧問題を語るとは偽善的」だと訴え、他の国の新聞も「アフリカの飢餓問題など、食料危機の協議は、腹の減る仕事なのだ」、「過剰な費用とぜいたくな消費で、ひどいスタートを切った」と酷評しています。

これには、2つの見方があると思います。一つは、これを肯定する考え方。たしかに、食料の問題を話し合っているのに、贅沢な料理を食べていたのでは、冷房の効いた涼しい場所で温暖化を語るのと同様に、説得力が欠けてしまうと思います。

もう一つの見方は否定的な考え方。各国の首脳がわざわざ日本に来日してくれているにも関わらず、粗末なもてなしなどできるはずはありません。礼儀やもてなす気持ちを文化とする日本において、それは許されないと感じるのは当たり前です。つまり、食糧問題の会議と夕食をもてなすというのは全く別な話で、同じ土俵で考えるべきではないと思います。

この二つの考え方以外にも色々あるとは思いますが、正直自分はどちらが正しい意見なのかわかりません。ただ一つ言えることは、この二つの考え方は全く反するものではないのではないかということ。

食料危機にあえぐ人々のことを考慮した夕食メニューにしたり、水は浄水技術を集めたものを使用するなど、一定の配慮があっても良かったのではないでしょうか。

高級食材だけがもてなす気持ちにつながるわけではありません。世界にメニューともてなす気持ちを発信しつつ、食糧問題を解決していくんだというメッセージを込めた夕食会にできたんじゃないでしょうか。

今回決まった様々なことが、絵に描いた餅に終わらないようにしないといけないですね。

【参考】日本経済新聞 7月8日

地球は世界を養えるのか―危機の食料連鎖 地球は世界を養えるのか―危機の食料連鎖
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矢口 芳生

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