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そしてライオンは人喰いになった

2008年10月 05日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

世界有数の国立公園がある国、タンザニア

最近、このタンザニアでライオンが人を襲う事件が多発しています。タンザニア中央部の街シンギダでは、この2年間で25人もの人が被害にあい、その被害者の数は確実に増加し続けているのです。もともとライオンには人間を襲って食べるという習慣はないにも関わらず、一体何故このような事件が起きてしまっているのでしょうか。

この事件を解決するため、政府が白羽の矢を立てたのがライオン研究の専門家デニス・イカンダさんです。

デニスさんがまず始めたのが、コールアップ作戦です。これはライオンのメスの声をテープからライオンに聞かせることによって行動を起こさせるという作戦で、見知らぬ声にメスのライオンたちが敵意を見せ始め、雄のライオンは色めき立ちます。

デニスさんの調査によって、次第にライオンの生活の変化が見えてきました。シンギダのライオンたちの活動区域は実に2900平方キロメートルにも及び、群れから追い出されたライオンが放浪するうちにこんなにも広がってしまったようです。

ライオンは、他の動物の皮をはがすのと同様に、人間の衣服を上手に脱がしてから、上手に人を襲っていました。

ここには、人間が作り出してきた深刻な背景がありました。シンギダでは、この10年で森が失われ、20%もの人口増加率のため、ライオンたちの生息域が徐々に少なくなっている現実が見えてきました。もしかしたら、そのせいで食料である他の動物たちの生息域も少なくなってきてしまったために、やむを得ずに人間を襲うことになってしまったのかも知れません。

デニスはある日、生きた人食いライオンの捕獲に成功しました。行動や体のコンディションなど、多くのことを調べるため、射殺をせずに調査の対象としたいと言いますが、人の安心した生活を取り戻すためには射殺しなければならないというのが国の方針です。

一連の事件を引き起こした人食いライオンはいなくなったのですが、これからも第2のライオンが出てくるのは明らかです。

デニスさんは、できる限りライオンと共に共生する道を模索していて、村のスピーカーから定期的にライオンのメスの声を聞かせて、ここに縄張りがあることを別のライオンに聞かせることによって、ライオンの侵入を防ぎ、ライオンが去っていく施策を取り入れようとしています。

ライオンは変わることができませんが、人間は変わることができるのです。なので、トラブルの回避は人間がするべきで、ライオンから元々もの住み処を奪ったのは人間です。

ライオンが悪いのではなく、ライオンは一生懸命生きているだけだとデニスは言います。百獣の王様を、その地位に君臨し続けるのも、人を襲う恐ろしい動物にしてしまうのも人間の努力以外に道はありません。

ライオンの生息域を守りつつ、共に地球に住む同じ生き物であることを今一度再確認をし、共生できるような施策を考えていく必要があるのではないでしょうか。

【参考】素敵な宇宙船地球号 10月5日


☆KINGで生きる理由がある☆Sunflower Lion/グラフィックでデザインされたスタイリッシュライオ…

メイドイン銀座の米作り

2008年9月 29日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

ここは銀座の中心部。

紙パルプ会館の屋上には10万匹ものミツバチがいます。これは、銀座ミツバチプロジェクトによるもので、今年もミツバチたちは元気に銀座を飛び回っています。昨年は、430キロものハチミツをあつめることができました。

2007年に立ち上げた銀座グリーンプロジェクトは2年目を迎えました。初めての年は、銀座松屋の屋上を屋上緑化の達人である眞崎建次さんが開発した特別な土のおかげで、たった10cmの土でも大規模な農作物の耕作が可能となり、その結果多くの作物を収穫することができました。

今年は、清酒会社の白鶴酒造が新たに銀座グリーンプロジェクトに加わることになり、60?70平方メートルの田んぼを屋上に作れないかという話を眞?さんに持ちかけました。

白鶴酒造の責任者は、小田朝水さん。

昨年、銀座酒造りを副社長から指示を受け、米造りをプランターで成功させ、銀座白鶴錦で40リットルのお酒を造りました。今年はその倍を作る夢を持っています。

田んぼを作るのに使用する土は、ルーフソイルといって酸素の含有量が多いのが特徴です。根が通常のおよそ1.5倍増加するため10センチの土でも立派な田んぼができるのです。

銀座における屋上緑化は、8年間で1.3倍にしか増えていないのが現状です。それはなかなかスペースがないためなんですが、それでも住民の方が街路にある花壇を一生懸命お世話をしてくれていて、地道ではありますが緑が生い茂っています。

銀座で屋上緑化が可能な場所が全て緑で覆われれば、気温が最大2度下がると言われています。さらに芝生よりも田んぼや野菜畑の方がヒートアイランドを抑えられると言います。それは気化熱が多く日陰も多いため、芝生よりも冷却効果が高いためで、芝生よりも3度も低くなるのです。

白鶴酒造の屋上にある田んぼでは、イチモンジセセリの幼虫も稲穂に住み着き始めました。稲穂に害を与えるのですが、無農薬栽培の田んぼにはよく発生するそうです。東京農業大学の先生によると、このイチモンジセセリの幼虫によって、今後ビルの屋上を中心とした生態系がもっともっと豊になるかもしれないと期待を寄せています。幼虫は、地道に取り除くしかなさそうです。

2008年9月。白鶴酒造の屋上にはコメの花が満開です。ミツバチたちも大忙しです。これから収穫となるわけですが、豊作になるにせよ、そうでないにせよ、銀座の街がこうやって少しずつ緑のジュータンに包まれ、少しずつ冷えていくのであれば、それはすごく素敵なことだと思います。

白鶴酒造にとっても、屋上で取れる白鶴錦の量以上の価値を得ることができるのです。他の企業も、このことから生産性だけで追い求めるのではなく、それ以上に得ることができる大きなものを重要視し、グリーンプロジェクトに参加して欲しいですね。

【参考】素敵な宇宙船地球号 9月28日

 

シベリア悲しみのチュクチ族

2008年9月 22日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

ロシアの極東に広がるシベリア。

近年はガス油田開発などで注目を浴びている場所で、氷の世界が広がっているのですが、夏には豊かな自然と緑の森が広がっています。

地下数十メートルまで氷結した大地は、地球の陸地の14%を占めており、その約半分がここシベリアにあると言われています。

しかし、近年この永久凍土の氷が溶ける速度が異常なほどのスピードで進んでいるというのです。溶けてしまった土地からは絶え間なく小さな小川が流れ出ていて、ぬかるみができています。さらに進んでしまった土地では、でこぼこの草原になってしまい、もはや人が足を踏み入れることができないような場所になってしまっています。

ロシア科学アカデミーのセルゲイ・ジーモフ博士は、「このままではシベリア全土の凍土が溶けてしまう危険がある」と警告します。

ところが、皮肉な事に永久凍土の融解はシベリアに思わぬ宝をもたらしていたのです。それは氷の中に閉じこめられたマンモスの死骸です。ワシントン条約で取引が禁止されている象牙代わりに、マンモスの牙が今、実に高値で売れているのです。高価なものになると、1キロ3万円程度で取引されているそうです。

古くからこの土地で遊牧生活をしてきたチュクチ族の人々の中にも、簡単に大金を手に入れられるため、マンモスの牙を探す仕事に転職してしまった人々が多くいます。そんな彼らは、厳しい遊牧生活にはもう戻ることができないといいます。

これまで通り遊牧生活を続けるチュクチ族にも温暖化の影を落とす出来事が顕在化してきました。近年トナカイが涼しい北から南へと移動しなくなってしまったのです。遊牧しなければ、草の偏りや人々の生活も脅かされてしまいます。

セルゲイ・ジーモフ博士によると、永久凍土の融解によって今後さらなる問題が勃発するとしています。一つは、1980年根絶宣言されている天然痘が復活する可能性があるということ。

そしてもう一つが、大量に吹き出し始めたメタンガスです。メタンガスはを地球温暖化ガスのダ偉業である二酸化炭素よりも20倍以上もの威力を持っています。これがシベリアの永久凍土から一斉に吹き出してしまったら、平均気温は一気に上昇するでしょう。

変わりゆくシベリアで、変わらぬものを守り続けている部族と、変わらざるを得ない環境。温暖化はここシベリアの古の生活をも変えてしまうと共に、人々の考え方も変え手閉まったのかもしれません。

【参考】素敵な宇宙船地球号 9月21日


極寒地、シベリアからの恵み。
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