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シベリア悲しみのチュクチ族

2008/09/22 Category: 環境問題

ロシアの極東に広がるシベリア。

近年はガス油田開発などで注目を浴びている場所で、氷の世界が広がっているのですが、夏には豊かな自然と緑の森が広がっています。

地下数十メートルまで氷結した大地は、地球の陸地の14%を占めており、その約半分がここシベリアにあると言われています。

しかし、近年この永久凍土の氷が溶ける速度が異常なほどのスピードで進んでいるというのです。溶けてしまった土地からは絶え間なく小さな小川が流れ出ていて、ぬかるみができています。さらに進んでしまった土地では、でこぼこの草原になってしまい、もはや人が足を踏み入れることができないような場所になってしまっています。

ロシア科学アカデミーのセルゲイ・ジーモフ博士は、「このままではシベリア全土の凍土が溶けてしまう危険がある」と警告します。

ところが、皮肉な事に永久凍土の融解はシベリアに思わぬ宝をもたらしていたのです。それは氷の中に閉じこめられたマンモスの死骸です。ワシントン条約で取引が禁止されている象牙代わりに、マンモスの牙が今、実に高値で売れているのです。高価なものになると、1キロ3万円程度で取引されているそうです。

古くからこの土地で遊牧生活をしてきたチュクチ族の人々の中にも、簡単に大金を手に入れられるため、マンモスの牙を探す仕事に転職してしまった人々が多くいます。そんな彼らは、厳しい遊牧生活にはもう戻ることができないといいます。

これまで通り遊牧生活を続けるチュクチ族にも温暖化の影を落とす出来事が顕在化してきました。近年トナカイが涼しい北から南へと移動しなくなってしまったのです。遊牧しなければ、草の偏りや人々の生活も脅かされてしまいます。

セルゲイ・ジーモフ博士によると、永久凍土の融解によって今後さらなる問題が勃発するとしています。一つは、1980年根絶宣言されている天然痘が復活する可能性があるということ。

そしてもう一つが、大量に吹き出し始めたメタンガスです。メタンガスはを地球温暖化ガスのダ偉業である二酸化炭素よりも20倍以上もの威力を持っています。これがシベリアの永久凍土から一斉に吹き出してしまったら、平均気温は一気に上昇するでしょう。

変わりゆくシベリアで、変わらぬものを守り続けている部族と、変わらざるを得ない環境。温暖化はここシベリアの古の生活をも変えてしまうと共に、人々の考え方も変え手閉まったのかもしれません。

【参考】素敵な宇宙船地球号 9月21日


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