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スイカ燃料で車を動かせ

2009年8月 31日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

スイカ

バイオ燃料は、これまでトウモロコシに始まりイネや麦など実に様々な種類の農作物を使って実用化、もしくは実用化に向けた取り組みが行われてきました。まだ実証実験段階であるものが多いのですが、日常的に存在する植物を手軽にバイオ燃料にすることができる世の中になれば、これほどすばらしいことはありません。そのためには季節ごとにバイオ燃料にすることができる農作物が供給され続けることが重要なポイントとなります。

その季節感たっぷりな作物としてスイカが挙げられます。スイカをバイオ燃料にしてしまおうと考えたのはアメリカ政府機関であり、その最新の研究結果によると出荷されずに捨てられるスイカの果汁が、バイオ燃料エタノールの原料となりうるというのです。スイカの皮であれば十分味わってからバイオ燃料へと返信させることもできるのですが、残念ながらおいしい部分もエタノールにする必要があります。

アメリカ農務省農業研究局に所属する化学者ウェイン・フィッシュさんによると、もともとの発想として毎年たくさんの規格外のスイカが捨てられている状況を見て、エタノールにできないかと考えたところから始まったそうで、150トンから250トンのスイカから215リットルのエタノールを作り出すことができるといいます。スイカ1個が約1キロだとするとそこから1ミリリットルすら摂ることができない計算になるので、一般の家庭で作り出そうというのは採算が合わないのでやめておいた方がいいかもしれません。

課題として「スイカは重い」ということが挙げられます。スイカを集めて処理施設まで運んでいたのではどう考えても採算が合いません。そこで移動式の醸造装置を開発し各地を回りながらエタノールを製造していく方法をフィッシュさんは考えているそうです。この移動コストがどの程度で済むのかによって実現性が大きく変わってきます。

さらに気になるのがこのエタノールの味でしょう。すごく甘くておいしい気がしますが、その辺もさすが化学者フィッシュさんです。きちんと実験していて、そのコメントとして「死ぬことはないが、とても飲めたものではなかったよ」という素敵な言葉を残しています。もともと飲むものではないので、味を追求してはいけません。まさに二兎を追う者は一兎をも得ずです。

このようにまだまだ実験段階ではありますが、様々な種類の作物などで同一の方法でエタノール燃料を作成することができるのであれば、これほど大きな成果はないのではないでしょうか。今はその試行錯誤のタイミングにあるのです。実験結果からすぐに一喜一憂するのではなく、時をかけじっくりと成功に導いて欲しいと思います。

【参考】NATIONAL GEOGRAPHIC
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=25611746


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公共自転車は都心に広がるか?

2009年8月 12日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

環境省は、2009年10月から12月の間で丸の内ビジネス街でいつでも誰でも利用することができる公共自転車の実験を開始すると発表しました。公共自転車は300メートル毎の5ヶ所に設置された50台の自転車を利用することができるサービスです。

初回の登録料1,000円を支払えば誰でも利用することができ、30分以内は無料、以降10分ごと、3時間以上は5分ごとに100円増えていく課金体系となっていて、盗難防止の観点から1日を超えると自転車相当額がカードから引き落とされる仕組みになっています。

これによって、将来的には温室効果ガスを削減することを目的としていると環境省は説明しています。同じようなサービスは海外でもすでに行われていて、フランス・パリでは1500ヶ所に約2万台配置されていて日常的にパリ市民の足として利用されているそうです。同じようなことを日本でも成功させたいという考えに基づいているのでしょう。

ここで考えなければならないのが、温室効果ガスをどこから削減するのかをしっかりと明文化しておく必要があります。考えられるのは、バス、タクシー、鉄道、自家用車といったものが考えられるのですが、都心に自家用車で通勤している人は決して多くありません。また、タクシーを普段利用している生活スタイルの人が自転車に乗り始めるというのも少し考えづらいものがあります。つまり自転車施策のターゲットは、普段鉄道やバスといった乗り物で移動している人ということになります。

そういった公共機関を利用している人のどのくらいの人数が自転車に乗ることによって温室効果ガスの削減につながるのか、そしてその量はどのくらいなのかを明確に予め試算しておく必要があります。そうでないとお金をかけるだけで逆効果につながりかねないものになってしまい、思いつきの施策になってしまいます。

海外と日本の違いも確認しておく必要があるでしょう。東京の都心部では、きめ細かく地下鉄や私鉄、JRが走っていてすぐに歩けば駅に着くことができます。おそらくこの利便性は他の国にはない特徴的なものではないでしょうか。その環境下においても効果があるのだということを示さないと「CO2を削減する」と環境省は言ってはいけないのです。

施策自体の有効性はきっとあるのだと思います。実施することによって人々の環境への意識も高まることから2次的な効果も期待することができるでしょう。その際に必要なのが効果の定量的な評価なのです。「きっと環境にいいと思うからやってみよう」という施策ではなく、しっかりとした根拠を分析した上で実施する必要があるのではないかと考えます。

【参考】
・YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20090802-OYT1T00064.htm
・環境省 http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=11432


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奇跡の丘”美瑛”

2009年8月 09日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

美瑛

あなたは、どこまでも続くなだらかな丘といえばどの地をイメージするでしょうか。きっと多くの人が北海道を想像することと思います。その中で特に有名なのが美瑛町です。人口は約1万人程度なのですが、面積は東京23区に匹敵するほどの大きさをもっています。

まるで絵画を見ているかのような色とりどりの台地の一夏は非常に短いのです。その一夏の栄華の大切さ、そして美しさに惚れ込んだ多くの写真家が写真集やDVDとして数多くこの町を紹介しています。一つの町をここまで紹介しているのは日本中では他の類を見ないのではないでしょうか。

美瑛の丘には、セブンスターの木、マイルドセブンの丘、パッチワークの丘、親子の木、哲学の木などユニークな名前が色々付けられています。色彩豊かな丘のつながりは、様々な植物がパッチワーク的に作られていることによって形成されています。この中でも四季彩の丘はとりわけ綺麗な花々が植えられた花畑。この丘を作った人によると、この花と雄大な景色を見て心身がリフレッシュし人の心を癒すのだといいます。

◆美瑛の丘のなりたち
美瑛の花畑は、一朝一夕でできたものではありません。先ほど紹介した花畑を作っている方は、花畑のひとつであるひまわりをトラクターで一気に潰していきます。なんだかもったいないような気持ちになりますが、ここには大きな理由があったのです。この潰したひまわりが緑肥になり、空気も混じってリン酸を供給します。これが次に植える花や野菜の養分となり、花を綺麗に咲かせ植物をたくさん育てるための源となっていくのです。

美瑛の丘は決して恵まれた土地ではありません。美瑛の土をよく見てみると至る所に光ったものが見つかります。十勝岳が昔から噴火を繰り返したことによって、美瑛の土は石英などを大量に含んだ痩せた土地になっているのです。そのため、植物をすきこんだり、堆肥を混ぜるなど常に栄養分を補給する必要がありました。

美瑛の丘は、自然本来の姿ではなく原生林の山々だった土地を人力で切り開くなど苦労して作り上げた風景なのです。

◆美瑛の風景に2度目はない
10年前はジャガイモ畑だった土地が今では麦畑になっていて風景が全く異なっているという状況が至る所に見られます。連作といって同じ作物を年を重ね作り続けることによって病気になりやすいので、次々と変化させていきます。これによって、同じ植物の組み合わせは年々変わっていき、それによってできる風景も変わっていくのです。秋は鮮やかな唐松、冬はダイヤモンドダストが輝き、4月に遅い春を迎えます。

◆おいしい美瑛の野菜
美瑛の野菜は特に美味しいと評判です。内陸性の気候らしく温かい日と寒い日の差が20度と激しいため、野菜が美味しく育つそうです。

◆美瑛が有名になったわけ
美瑛の町が有名になった理由は、赤麦が夕日に染まる一枚の写真でした。前田真三さんの写真集で一躍有名になったのです。赤い色が特徴的な写真は、赤麦に夕日が当たった一瞬をとらえたものでした。赤麦の栽培は特に難しく、細くて長いため雨風に弱いという弱点もあります。今年は雨風に耐え奇跡の赤い景色が復活したそうです。

美瑛の丘がいつまでも美しく綺麗な裏には、本当に安全でおいしい野菜を作ろうとする農家の人たちの努力の結晶がつまっていました。人々の営みが作り上げた奇跡の絶景をいつまでも残し、多くの人に優しい空気を運んでいって欲しいと思います。そして、日本中に美瑛のような素敵な場所が広がってくれるといいですね。

【参考】素敵な宇宙船地球号 2009年8月9日

大地の詩―前田真三PHOTO BOX 大地の詩―前田真三PHOTO BOX
(2005/10)
前田 真三

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