風林火山 第35回 「姫の戦い」
今回は、由布姫がかなりの存在感を久々に出しています。柴本幸さん、これが女優デビューらしいですがそんなことを感じさせないすばらしい演技をしますね。芯が一本通った表情を見事に演じています。
武田家の側室でありながら、ほぼ幽閉に近い形で諏訪に放置されてしまっている由布姫は、少しずつフラストレーションがたまっていたのでしょうね。勘助がやってきて再開を喜ぶのもつかの間、自分が親方様に重宝されていないことに少しずつ気づいていくのでした。
当時は、側室という形をとることができたため、おそらく一番つらかったのは、三条の方だとおもうんですが、由布姫も自分の他にさらに別な女性がいると知ると、いたたまれない気持ちになったんでしょうね。
武田晴信は、こうやってみると戦国武将としては優れていますが、男女関係という面では厳しいひとだったのかなと痛感してしまいます。
前回が真田幸隆のすばらしい夫婦愛の回であっただけに、その差がはっきり出てしまいます。
いずれにせよ、はっきりとした態度を貫いていかないと、自分や武田家だけでなく、最後は国を滅ぼすことになります。
来週も女の戦いが続きますが、戦国武将として知られている武田晴信から少し離れているだけに、中途半端な描写でなく、きちんとそれぞれの想い、そしてそれがどのように歴史に反映していったのかを描いてほしいと思います。