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軍師官兵衛 第33回「傷だらけの魂」

2014/08/18 Category: 2014年_軍師官兵衛

最近のドラマを見ていて感じる事があるのですが、今回のドラマは歴史上の大きな出来事を大きく取り扱うのではなくさらりと流して、官兵衛にまつわる人物を中心にじっくりと描いているように見えます。それは評価を二分してしまうリスクも持っていて、「よくわからない」「つまらない」というネガティブな感想を生み出す可能性もあれば、「今まで知らない世界を見ることができた」「新鮮である」といったポジティブな要素もあるでしょう。前半の軍師官兵衛はまさに前者であったのだと思いますが、最近の評価を見てみると徐々に後者に流れていっているのではないでしょうか。

そんなことを感じたのは今回道薫(村重)の心の揺れ動きを、これでもかというくらいじっくりと描いていたことにあります。官兵衛の家で働いていた家来が村重の子供を預かっており、その子供は後の岩佐又兵衛であり天下に名をとどろかす絵師になったといいます。この子が村重と実際に今回のように会ったかどうかはわかりませんが、感動的な場面となりました。千利休が言っていた道薫の心の迷いは次第に消え、また生きて行こうという希望を持って、さらに子供も応援しながら姿を消していきます。この描写は見事で、見るものを惹きつけたのではないでしょうか。

これまで荒木村重と黒田官兵衛の関係は有岡城の幽閉によって最悪であるという考え方が一般的でしたが、このドラマを見て思うのは、決してそうとは言い切れないという希望でした。史実通りではないかもしれませんが、見るものにそんな希望を持たせてくれるのは素敵なことだと思います。

秀吉と官兵衛の関係は徐々に冷たい空気が流れ始めていくことになります。石田三成のような従順な家臣の方が天下人としては都合が良くなるのは当たり前で、官兵衛が冷遇されるようになるのは時間の問題でしょう。そんな状況の中で官兵衛はキリシタンの洗礼を受けることになります。官兵衛の心は何を求めているのか、その答えを探しつつ次回を楽しみにしたいと思います。

◆官兵衛紀行◆
大阪府大阪市
 - 大坂城跡(大阪城公園)




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