目的に合わせた飲み物の選び方
飲み物を飲むときには、何らかの効果を期待して飲むことがすごく多くあります。例えば、がんばりたいときににはコーヒーだったり、落ち着きたいときにはハーブティーを飲んだりと、飲むことによる効果を考えているのです。
しかし、自分たちが思い描く効果と専門家が指摘する効果というものには、微妙なずれがあるのもまた事実。そこで今回は、糖尿病専門医で大阪府内科医会会長の福田正博先生のアドバイスをもとに、目的に合わせた飲み物をどのように選んだらいいのかみていきたいと思います。
◆集中力アップ
やる気が出ないときは、カフェインを含む飲み物が効果的。カフェインは中枢神経を興奮させる物質、アドレナリンが出るのでやる気を起こさせます。
・どんな飲み物がいいか
コーヒーや紅茶
・注意点
- 飲んだ後、逆に疲れがたまることがある
- カフェインは依存性があるので、飲み続けるとカフェインがなくてはイライラしてしまうことがある
- 1日4杯から5杯までにとどめ、飲む間隔をあけること
- カロリーの過剰摂取防止のため、無糖で飲むといい
◆疲労回復
疲れをとるには、クエン酸やビタミンC、ポリフェノール類が効果的。イソフラボンやイミダゾールジペプチドを含む飲み物も効果があるとされています。
・どんな飲み物がいいか
- クエン酸: 1日スプーン大さじ1杯のお酢をとるのが目安。
- ビタミンC: レモン水
- ポリフェノール類: ブルーベリージュース
- イソフラボン: 豆乳。血糖値を上げすぎない効果も期待できる
- イミダゾールジペプチド: サプリメントやドリンク剤が最近登場している。
・注意点
- クエン酸は、そのままだと刺激が強すぎるので、水、お湯、牛乳などで薄めて飲むといい
- 豆乳はコップ1杯程度を目安に、飲みすぎには注意する
◆ストレス解消
牛乳など乳製品に含まれるカルシウム、緑茶に含まれるテアニンには精神安定作用がある。イライラしたときには、コップ1杯のホットミルクを飲んでほっとするのもいいでしょう。
・どんな飲み物がいいか
牛乳、緑茶、ホットミルク、ハーブティー
・注意点
- ハーブ類は人によってはアレルギーを起こしたり腸が荒れることがあり、体質に合わない場合は控えること
◆便秘
腸内細菌を活性化させる乳酸菌飲料がおすすめ
・どんな飲み物がいいか
無糖ヨーグルト
・注意点
- 市販の乳酸飲料には砂糖が多く含まれている場合があり、血糖値を上げてしまうので飲み過ぎない
- 乳酸菌飲料を積極的にとりたい人は、無糖のヨーグルトに水を加え、レモン汁を少し搾って自家製ヨーグルト飲料を作ると良い。甘みが足りないと感じるならはちみつを少々足す。
◆風邪気味のとき
免疫力を上げたいときは、乳酸菌飲料、ビタミンCが効果的
・どんな飲み物がいいか
無糖ヨーグルト、レモン水など、日本酒に卵、はちみつを加えた卵酒、大根の輪切りにはちみつをかけたもの(のどや咳に効果あり)
◆冷え症
ショウガに含まれる辛味成分ジンゲロンには発汗を促す作用があります。
・どんな飲み物がいいか
ショウガの搾り汁をお湯で薄めたショウガ湯(体を温め、代謝アップ)
◆食欲不振
食欲がないときは、ペリエなどの二酸化炭素が入った水がよいでしょう。
・どんな飲み物がいいか
ペリエ(食欲増進効果)、炭酸水に果物の汁を搾ったもの
◆アレルギー体質
花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状をやわらげるには、乳酸菌飲料が効果的です。また、ポリフェノール類にも抗アレルギー作用の期待されるものが多くあります。
・どんな飲み物がいいか
無糖ヨーグルト、ハトムギ茶や緑茶など
・注意点
- 個人によって作用は異なる
このように飲み物にはさまざまな効果がありますが、あくまでもバランスが取れた食生活が基本であり、いくら体によいといっても、同じ飲み物を1日何杯も飲めば、反作用で悪影響を与えることもあると福田先生はアドバイスしています。
たくさん飲めばその分だけ効果が高まるのではなく、何事も適量というものがあるのです。また飲み物だけに過信することなく、補助的に使うくらいの気楽さで飲用すると精神的に楽なのではないでしょうか。上手に飲み物を摂取して、健康でありたいものです。
【参考】マイナビニュース http://news.mynavi.jp/r_career/level1/yoko/2011/11/post_1263.html
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