缶コーヒーを飲むほど眠くなる理由
仕事をしていると無性に缶コーヒーが飲みたくなります。自分でドリップして飲むのもいいのですが、缶コーヒー独特の甘さと味にどこか惹かれてしまうものがあり、本当のコーヒーの味ではないと分かっていてもついつい自動販売機でボタンを押してしまいます。
そんな缶コーヒーを飲む理由のひとつとして、「眠気覚まし」を挙げる人も多いでしょう。コーヒーに含まれるカフェインには覚醒作用があることは周知のことであり、眠気撃退を求めて手を伸ばします。
◆缶コーヒーを飲むと眠くなる?
しかし、「成功する人は缶コーヒーを飲まない」の著者である姫野友美によると、缶コーヒーを飲み過ぎると逆に眠くなると指摘しています。これは今まで当たり前と思っていたことの真逆をいくような指摘であり、その真相について姫野さんの話をもとに紹介したいと思います。
眠くなってしまうその根本原因は、缶コーヒーのなかに含まれる砂糖だといいます。コーヒー自体には覚醒作用によって眠気を覚ましたり、倦怠感を取り除き集中力をアップさせたりする働きがあるのは上記で書いたとおりですが、逆に缶コーヒーのように大量の砂糖の影響によって、覚醒作用も持続性がなく一瞬で終わってしまうそうです。
◆砂糖が眠くさせるメカニズム
砂糖を摂取することによって血糖値が急上昇します。そうすると、体がそれを下げようとして膵臓からインスリンというホルモンを出します。これで適度に下がればいいのですが、そうはなかなかいかずに今度は血糖値が下がりすぎてしまいます。
血糖値が下がるということは、脳のエネルギー源のひとつであるブドウ糖が供給されないということを示しています。この血糖値が下がる瞬間に、人は吸い込まれるような眠気に襲われるのです。
本来であれば、血糖値はゆっくり上がってゆっくり下がるものですが、缶コーヒーの砂糖が多すぎるため、一気に上がって一気に下がるという、とても不安定な状態になってしまうことから上記のような状況になってしまうのです。
さらに缶コーヒーを飲むことによって頭がぼんやりしてしまったので、さらに缶コーヒーを飲んでしまうと、血糖値の反応が鈍くなり、なかなか血糖値が上がらない「無反応性低血糖症」になってしまうといいます。こうなるといつも頭がぼーっとしたままで無気力、集中力ゼロとなってしまうのだそうです。
ここから言えることは、仕事の能率を上げたり、眠気を覚ます必要がある運転中であれば、必ず「砂糖が入っていないもの」を選ぶことが大切だといえます。
砂糖の量は栄養表示基準により、「微糖」であれば100ml中2.5g以下、「無糖」であれば100ml中0.5g以下の砂糖を使っていることとされているので、できるだけ少ないものを選ぶといいと思います。また「砂糖不使用」は砂糖は使っていないのですがその他の糖分を使用しているので注意が必要です。
用途に応じて、缶コーヒーの種類を使い分けて美味しく楽しく飲めるといいですね。
【参考】WEB本の雑誌 http://www.webdoku.jp/tsushin/2011/06/06/152354.html
成功する人は缶コーヒーを飲まない 「すべてがうまく回りだす」黄金の食習慣 (講談社プラスアルファ新書) (2011/04/21) 姫野 友美 |
◆関連する記事◆