江 -姫たちの戦国- 第20回「茶々の恋」
今回は、完全に恋模様一色になってしまいました。これまでの回では少なからず歴史の表舞台とのリンクがあったのですが、今回はそれも全くなく茶々の恋と初のノロケで終了してしまうという、おおよそ大河ドラマである必要性を疑うような内容でした。
始まりは、初のノロケシーンから始まります。京極高次のもとに嫁いだ初は、主人から初がいるおかげで男としての自信を持つことができたといわれ、「自分は幸せだ」と叫びます。その知らせを聞いた江は、何通も来る初からの手紙にうんざりするというシーン。ここから一体何を視聴者に伝えたいのでしょうか。この15分程度は完全にいらないシーンでしょう。
重要な史実とのリンクとなる北野大茶湯や、家康、九州の諸侯の状況などを伝聞で済ませ、初のノロケシーンに時間を使ってまで自分たちに伝えたいものは何だったのだろうと悩んでしまいますが、答えなど出てきません。脚本家に聞いてみたいところです。
そしてその後は、前回の茶々の平手シーンの謎解きから秀吉と茶々の結ばれる場面まで。恋に疎いということを伝えたいのか江に指南するのは龍子でした。かなりこの人が登場する割合が高いのですが、この人の役割が何なのかよくわかりません。初と高次を結びつけたということはありますが、江という大河ドラマに時間を割いてまで描くその理由がよくわからなくなってきます。
北政所との目と目でぶつかるシーンは、大竹しのぶさんの演技が見どころではありましたが、全体から見ると江という主人公との関係から考えると、そこまで関連性が内容にも思えてきます。
おそらく、仇と結ばれるには簡単にはいかないので、5回くらいを使ってその困難さを描きたかったのだと思いますが、残念ながらここに時間を割きすぎで、完全に間延びしたドラマになってしまいました。おそらく多くの視聴者は少しずつ飽きだしているのではないでしょうか。茶々と秀吉の物語にしてしまった方がいいのではないかと思えるほどです。次回もまだまだ流れは止まらずに続いていきそうな予告編。本当に視聴者は離れてしまうのではないかと心配してしまいます。
史実に基づいた大河ドラマらしい、迫力と演技力、そして歴史の面白さがいつかは出てきてくれるだろうと思い、江を見続けていますが、今回はそんな気持ちも折れてしまうそうな内容でした。日曜8時がいつも待ち遠しくてテレビの前でうきうきする気持ちが段々なくなりつつも、いつかそんなドラマが見られるのではないかととう一握りの希望をもって見続けたいと思います。
◆江紀行◆
京都府京都市
- 北野天満宮
- 北野大茶湯の跡
- 拝殿
- 太閤井戸
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