龍馬伝 第42回「いろは丸事件」
前回、弥太郎の努力の上に借用を許されたいろは丸が今回の話題のすべてになります。意気揚々と出航したいろは丸は、放送約5分後に紀州藩の明光丸から衝突され、大混乱に陥ります。このときまるでタイタニックを思い出した人も多いのではないでしょうか。船外からの浸水が激しさを増し、すごい状況になっていくんだろうと思っていたら、次の場面はなぜか龍馬がどこかの海岸で海をにらみつけている場面。
あれ?
この龍馬が居る場所はどこ?あの衝突事故の後はどうなったの?誰がやったの?謎ばかりが深まるのですが、その後少しずつ状況が分かっていくのですが、もう少しだけひとつひとつの場面を細かく見てみたかったように思います。
いろは丸事件についてよく分からなかった自分としては、龍馬がいうようにこの事件は単なる衝突事故ではなく、土佐藩と幕府の戦いだというくらい重要なポイントとなるものだと思っています。ということは、衝突事故がどのような意味を持っていて困難を打ち破ろうとしているのかを視聴者に示す必要があるんじゃないでしょうか。
第1回の談判では、完全に水掛け論になっていて、第三者的にこの事故を見てくれる人はいません。紀州藩も資料の改ざんなどやりたい放題で最後は奉行所に裁定をお願いすると言い出す始末。徳川御三家なので、そうなったら海援隊に勝ち目はないでしょう。
しかし龍馬や弥太郎にとっても、この戦は負けたら後藤象二郎によって切腹が命じられていることから負ける訳にはいきません。国際法規のなかで当たり前の世界でもここは鎖国中の日本。不確定要素が高い中で負けたら龍馬の名前は後世に残ったどうかは怪しいでしょう。そんなギリギリの戦いだったのです。
そんな重要性を自分で奮い立たせながら、次々とやってくる困難を見ていました。特に長崎に風説の流布を行なった後の第2回談判では、とうとう紀州藩の勘定奉行が登場します。中尾彬が出てきた段階で、なんとなく悪代官のイメージがあり、さらにこの議論は困難を極めるだろうなと思っていたら、後藤象二郎がイギリスの提督を呼んだ時点ですでに紀州藩もだまり思いの外さくっと紀州藩は全額を支払うことを認めます。
ちょっとこの展開がまた早すぎるような気がしてなりません。事実をあれほど認めていなかった紀州藩が、イギリスの提督が現れた途端にすべてを認めたんでしょうか。よくわかりません。時間が短い中で終盤の大切な1話をさいているので、内容を詰め込むのも大変だと思いますが、視聴者にはてなマークが残るような展開はつらいところです。
一応功労者として弥太郎が倍近い賠償金をGETできたのですが、龍馬たちからはやっぱりいじられキャラになっていて、香川さんもそんな弥太郎像を確立して楽しんでいるみたいです。自分たちもどうやっていじられるのか楽しみなので丁度いいですね。龍馬伝が始まる前に坂の上の雲の予告で正岡子規の最後の方のシリアスな場面を演じている香川さんをみているだけにそのギャップがなんだか不思議です。
龍馬の最期まであと半年。次回は船中八策です。どうなっていくのか楽しみですね。
◆龍馬伝紀行◆
海援隊ゆかりの地
広島県福山市鞆の浦
- 龍馬宿泊所跡
- いろは丸事件談判跡
- いろは丸展示館
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