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キヤノンオープン2010 観戦記

2010/10/11 Category: 日記

朝からシトシトと雨が降りしきる中、前日からの大雨の影響もあり中止の危険性もあったキヤノンオープンの最終日、劇的な結末を間近で見ることになります。

きっかけは、上司からもらったキヤノンオープンの前売り券でした。なかなかゴルフの大会を直接見る機会も少ないので、喜んで出かけることにします。もらったのは2枚だったので、身近なところから誘いをかけ父親と子供の3人で出かけることにします。

まだ眠い朝、子供に「ゴルフ見に行くんでしょう、パパ起きて!」と最強の目覚まし時計によって起床し、雨の中会場へ向かいます。子供は直接石川遼君を見ることができるとルンルンで、自分も前日までトップだった彼を見てみたいという思いから、雨であることも忘れてうきうきでした。

会場に到着すると、開始が2時間ほど遅れるそうです。コース整備に時間が掛かっているようで、スタート時間が早い選手のプレーが始まっていました。やはり生で見るゴルフは迫力が違います。

しばらくは、一番近い1番ホールのグリーンで子供と見ていたのですが、イベントとして子供パター大会などが開催されているというので、クラブハウスまで行ってみることにします。

1番ホールは激しい下りになっているホールで、逆に歩くと当然激しい上りに直面します。歩き終わった頃には、すでに3人ともクタクタ状態。選手と一緒についてまわる観戦スタイルは無理と判断し、どこかで定点観測するのがいいだろうと悟ります。

楽しみだった子供パターゴルフは、雨のためか中止と書かれており、子供もがっかりしてやりたかったとぼやきます。なんとか気持ちを盛り上げさせ、向かったのが4番ホールのセカンド付近。ここで遼君を待つことにします。生で見ると、プロゴルファーの方が、ものすごいスピンをかけてグリーンを攻めているのを感じ、その迫力に圧倒されます。簡単そうに打っているんですが、決してそうではないんですよね。

待っていると雨も止んで、晴れ間が出てきて熱いくらいに。段々眠くなってきた子供は帰ると言いだし、父親も疲れたから後はテレビでと言い出します。せめて遼君を見てから帰ろうということになり、待つこと30分ほど。

すると向こうから大群が来るではありませんか。最終組の遼君のパーティーとそのギャラリーです。あっという間に自分たちのまわりにもギャラリーが囲み、その先に遼君がやってきます。一緒に回っている横田真一プロと谷原秀人プロは少しやりづらそうです。

一番飛んでいないのが石川遼プロでしたが、定点観測では何番で打ったのか、その前のホールはどうだったのかなどの情報が一切無いので、そこはつらいところ。自分たちが見ていた4番ホールのセカンドは3人とも無難にグリーンに乗せて、ホールアウトしていきました。それと共に嘘だったかのように人も居なくなります。

子供と父親はここで帰ることに。自分は最後まで見たかったので、引き続き誰かについて回ることにします。最終組は恐ろしく人が多く遠くの方から見るしかないので、それならとどんどん前に向かって歩き、魅力的なパーティにぶつかります。最終組から5つ前を回っている片山晋呉プロでした。

自分は彼の一生懸命日本ゴルフを盛り上げようとパフォーマンスをしてくれる姿がすごく好きで、ずっと応援していました。最近は遼君人気で押されてますが今でも一番好きな選手の一人です。その彼がかなりスコアをあげながら頑張っているではありませんか。

ここは一緒に回って応援するしかないと思い、Inに入って17番までずっと彼を追いかけ続ける観戦スタイルに切り替えます。片山晋呉プロのパーティーはそこまで人が多くなく、一緒に回っても彼の打つ場所付近で見ることができます。なので、彼が打った後に漏らす感想や、歩きながら周囲のプロと話をしている内容まで聞くことができてすごく新鮮でした。きっとこれが生で見る良さなんだと思います。

印象的だったのが、とあるロングホールで片山選手がTショットを右のバンカーに入れてしまったときのこと。早めに行ってボール付近で待っていたのですが、片山選手は到着するなり競技委員を呼んでほしいと依頼します。その間、外国人に英語で先に打って欲しいと依頼したりしている間に、競技委員がやってきます。しかし競技委員は遙か遠くにカートを止めて走ってきます。

すると片山選手は、「あそこ?それじゃ、大変でしょう・・・」と周囲にユーモアあふれる感想を漏らし、その後も競技委員との会話の中で、競技委員が「こっちから打ってもいいですよ」と状況の悪い方を指すとすぐに片山選手が「そこはダメだよ」と交わしたりして、ほんの些細なことではありましたが、周囲に笑いが広がる場面がありました。

こんなことを間近で見ることができるのも、見に行く醍醐味だと思います。後ほど石川遼プロについて回りましたが、遙か遠くに彼の存在を見つけながらなかなか近づくことができなかったので、今回はついて回らなくてよかったと思っています。

すでにご存じのように、最後は横田プロが13年ぶりの優勝を飾ります。グリーンサイドで穴井夕子夫人と抱きしめ合う姿を見て、感動して思わず涙が出てきました。終盤に怒濤の追い上げを間近で見ていましたが、結果的にはこれも最高の結末の1つだったんだなと思えます。ギャラリーもきっとそう感じたことでしょう。

今回、プロの迫力と闘志を間近で見ることができて、本当によかったと思います。確かにテレビで見るようにすべてを把握することはできませんが、自分が好きな選手について回りながら、どのようなプレーをするのかをじっくりと見ることができるのは、生でしか味わえない楽しみ方だと今回強く感じました。ただし、かなりの体力が必要であることがわかったので、子供と体力アップを図りたいと思います。

 

 




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