何もしないと自動更新されるAmazonプライム会員
今年は買物に出かける人が少なく、買物はネット上で済ませてしまうという人が多いそうです。非常にお得で手軽な通販は魅力的ですよね。自分も先日乾燥してのどを痛めていたために蒸気を吸い込む装置をAmazonで購入しました。市価の半額という驚くべき値段で売られていて、なおかつAmazonプライム会員になれば翌日配達をしてくれるというのです。
通常、翌日配達はAmazonが取り扱う対象商品を購入する際に、お急ぎ便を無制限に利用することができるプログラムで年会費3900円を支払うことによって利用することができます。翌日だけでなく当日配達ができることもありかなり便利なサービスといえます。しかし、年会費3900円は少し高いような気もします。頻繁にAmazonを利用している人にとっては、もとをとることができますが自分のように年間数回しか利用しない人にとってはあまりメリットが少ないでしょう。
普通に会員にならないと利用できないのであれば使わないのですが、今回1ヶ月無料お試しサービスが展開されていたので、早速申し込むことにします。たった1回でも翌日に配達してくれるのであれば電気屋さんに買いに行くよりもはるかにメリットがあるからです。しかし、注意しなければならないことがあるのです。それは確実に1ヶ月経ったら継続しないように設定することを忘れないことです。
この無料お試しは、1ヶ月経つと自動的に継続し3900円が引き落とされる仕組みになっています。Web上を見てみるとこれを忘れてしまい、そのまま請求されてしまって困っている人が非常に多いことが分かります。Amazonの「アカウントサービス」から「Amazonプライム会員情報の管理」をみると、小さく次のようなことが書かれています。
◆変更前
「お客様無料体験資格は(1ヶ月後)に自動的にAmazonプライム会員に更新され、| 3,900が請求されます」(1ヶ月後には具体的な年月日が入ります)
この次に「会員登録しない」ボタンが存在し、これを期間内にクリックすることによって次のような文言に変わるのです。
◆変更後
「お客様の会員資格は自動的にアップグレードされないように設定されています。Amazon プライムの特典を引き続きご利用になるには、下の「自動的に会員登録する」のボタンをクリックしてください。お客様のトライアル会員資格は(1ヶ月後)に正規の会員資格に自動的にはアップグレードされません」(1ヶ月後には具体的な年月日が入ります)
文言は色で表示されているので目立つようにはなっているのですが文字の大きさは非常に小さく、このページにたどり着いてステータスを変更しようという人は多くないような気がします。なので、そのまま意図しない継続をしてしまったという人も多いのではないでしょうか。
このようにステータスを変更しない限り継続してしまうというサービスは外資系のネット系サービスに多く見ることができます。自分は以前にNortonのウィルス対策ソフトの継続で意図しない課金をされてしまった経緯があります。申し込んだときにデフォルトが自動継続になっていることが非常に分かりづらくなっており、それを1年後に伝えるメールも通常のメルマガと同じような形式で送付されてきており、起源の数日前までにキャンセルしないと自動継続せざるを得ないというものでした。
ここから分かることは、企業からみると確かにお客様へお知らせしているのです。カスタマーセンターへ相談してもそれを延々と説明されます。それを見逃してしまったユーザ側のミスであるというのです。こういう対応を行う企業はユーザに印象を悪くするだけでなく、商品の売り上げ自体にも影響を及ぼすことになるでしょう。印象が悪いサービスを利用という気にはならないからです。自分たちは「無料体験」や有料サービスをWeb上から申し込むときには、小さな規約や注意事項も見逃さず、自分に不利なことが書かれていないかを確かめるクセをつけ自己防衛をしなければならない状況なのです。返金されないときに涙を流すのはユーザ側なのですから。
フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略 (2009/11/21) クリス・アンダーソン |
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