プロ野球を1リーグ3地区制にしたら盛り上がる?
サッカーのJリーグは、その地域密着経営と地元ファンを大切にするような数々の施策によって、多くのファンを作ることに成功したのは周知の事実です。もちろん浦和レッズや鹿島アントラーズのような人気チームと、下位に低迷する人気があまりないチームでは経営状態も異なるのですが、一様に成功しているといってもいいでしょう。それは各チームがそれぞれ会社と同じような採算を意識した経営を行っていると共に、Jリーグから一定の補助金が出ることが大きいと思います。
それに対して、プロ野球の世界はどうでしょうか。数年前にようやく新しい球団が誕生しましたが、それ以外の新しい施策はなかなかうちから出てくることはありませんよね。天丼チェーンの「てんや」の社長である佐伯崇司さんは、現在の2リーグ制をやめて1リーグ3地区制にしたらどうかと提案しています。その上での地区分割案を以下のように示しています。
●東地区:北海道日本ハム/東北楽天/千葉ロッテ/巨人
●中地区:東京ヤクルト/横浜/埼玉西武/中日
●西地区:阪神/オリックス/広島/福岡ソフトバンク
確かに、面白い案だと思います。これまで固定概念としていたセ・リーグとパ・リーグというのはすでに古いのかもしれません。自分は、まずはそれぞれの球団が単独経営が可能な状態まで利益を得ることができる仕組みが必須だと思います。それが根幹にあるのです。親会社などの影響が大きいと、どうしても自由な動きが制約されてしまう危険性をもっています。
そこで、上記の内容をもとにプロ野球の改革案を考えてみたいと思います。
【改革案1】球団が単独経営を行う
それぞれの球団には必ずファンがいます。それぞれの球団が自由に経営を行える環境が大切だと思います。例えば、球団を1軍から3軍くらいまで作り、さらにジュニアクラスを作ることによって、将来の有望な選手を育てる環境を作ると共に野球を教えることによる収益を得ることができるのです。これによって、収益がTV収入と観客動員数に依存することなく、自然な形で多角経営を行うことができます。それによって、選手への年俸を支払うこともできるようになります。
【改革案2】地元密着型に
Jリーグ方式は、見習う点が大きいです。まずはチーム名を地元の地域名を入れることが大切です。東京ヤクルト、埼玉西武、北海道ニッポンハム・・・・それによって、地元住民の愛着感を沸かせることができるようになります。福岡にあるソフトバンクホークスは、チームの勝利と連動して商店街の安売りイベントを行う施策を行い成功したそうです。地元への積極的な広報活動と共に、チーム成績に連動したイベント、野球教室など地元の人がチームのことを好きになるような施策が必要です。
【改革案3】チーム数の増加
チームが増えると、それぞれの選手層が分散化され戦力が拮抗するのではないでしょうか。その上で、セ・リーグとパ・リーグを残しつつ、その中で2地区制にするなどの方法もあると思います。地区制にすることによって得られるメリットは、移動距離を少なくすることができることだと思います。同地区内の試合数を増やすことによって球団の移動費用を圧縮することが出来、別な施策に使用することできるようになります。
よくプロ野球は既に衰退してきているという人がいますが、自分はそうは思いません。今でも多くの子供達が野球を楽しんでいて、とある番組で元プロ野球選手が野球教室を開いたところ、「プロ野球選手に教えてもらえる」と目を輝かせながら通う野球少年が多くいる場面を見ました。野球をしたい子供はたくさんいるのです。そういった子供を全力でサポートしてが得ることができる仕組みを大人が作ってあげるのが関連機関の役目なのではないでしょうか。
【参考】DIAMOND ONLINE
http://diamond.jp/series/sports_opinion/10040/
プロ野球 問題だらけの12球団 2008年版 (2008/03/19) 小関 順二 |
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