1本5000円以上のビニール傘とは
鬱陶しいと思いがちな梅雨の季節ですが、考えようによっては雨の日が待ち遠しくなるようなウキウキやワクワクに返ることだってできるのです。手っ取り早くそういう風に思えるには、雨の日に身につける道具にこだわりをもったものを導入するのがいいと思います。
これまで高級傘やビニール傘の取っ手など、雨の日がちょっと嬉しくなるようなアイテムを紹介してきましたが今回は今まであまり考えなかったような斬新なアイテムを紹介したいと思います。それが、1本5000円以上するビニール傘です。
コンビニに行けば500円で購入することができるビニール傘もいいですが、その10倍するビニール傘はホワイトローズ社という現在日本国内でビニール傘を製造している唯一の会社で作られています。看板商品には選挙用の傘や皇室がご利用されるものまであるといいます。
選挙では、応援してくれる人の顔が見やすく、突風が吹いても敗れたり壊れたりしないようにして欲しいという要望から技術の粋を集めて作られたのが「シンカテール」です。その他園遊会で皇后陛下が使われたりしているビニール傘「縁結」というものもあり、ホワイトローズ社のビニール傘は文字通り皇室御用達の一品といえます。
ビニール傘というと何となく骨がもろく、壊れやすいというイメージがあり、それ故使い捨てであると思い込んでしまいますが、捨てられている傘をみるとそのほとんどのビニール部分は無事であり、骨の部分が壊れているものがほとんどです。コストを優先にしていることから、どうしても骨の強度を上げるに至らないのだと思います。
ホワイトローズ社のビニール傘の骨組みは、グラスファイバーという折れにくく軽い素材を使っていて骨の数を軽いまま増やすことに成功しているといいます。さらにすごいのは修理を積極的に受け付けているそうで、ファンも多く5年、10年と使い続ける人も数多くいるのもすごい点でしょう。
江戸時代中期である1721年(享保6年)から続く老舗雨具店は、時代の流れにあわせて高級ビニール傘という斬新な商品を開発し、世の中に貢献しているのです。このか医者のビニール傘をみると、ビニール傘に対する安い・もろいというイメージが全く変わって、高級で長持ちする丈夫なアイテムに変わるのだと思います。そんな一品を片手に、この梅雨の季節を楽しく過ごしていきたいものですね。
【参考】相鉄瓦版 第196号
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