‘ドラマ’ カテゴリー
2012年5月 20日
By: ぺんぺん
Category: 2012年_平清盛
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視聴率に悩むといわれる本作品も、前回までのようなドロドロした王家の争いから一転して戦を通じてその主導権を明らかにしようという非常にわかりやすい展開に移行していることから、見やすくなったのではないでしょうか。細かい部分を指摘し始めるときりがないので、割り切って楽しむほうがいいのかもしれません。
後に保元の乱と呼ばれる戦に向けて、今回は人々がどのように考え、振る舞ったかを描いています。話がものすごく大きいので、もしかしたら2回に分けてもよかったのではと思うくらい濃い内容となりました。完全に失脚状態にあった左大臣・藤原頼長は、いつの間にかナレーションでも悪左府と呼ばれるようになってしまい、ちょっとかわいそうな気もします。彼なりに世の中を何とかしようという思いからおこしたことにも関わらず、このように言われるのは心外だったのではないでしょうか。
そんな頼長は、同じように失脚状態にあった崇徳上皇に近づいて、なんとか盛り上げようとします。この組み合わせは非常に分が悪いですね。手を組んだ二人がどちらも失脚している者同士なのでまともに考えれば、こっちの方に寄ってくる人というのは、表舞台で快く思っていないサブ的な存在といえます。相当の武力を保持している人を味方にしない限り戦況は悪くなってしまうことが想定されます。
そんななか、平氏がどちらに付くのかがポイントとなるのですが、普通に考えれば今まで親交がある後鳥羽帝に付くのですが、なかなかその立場を明らかにしません。この理由は、双方からくる恩賞の約束をつり上げるためだけでなく、自分の社会的地位を高めることを清盛は話しています。前回から何となく怪しい動きをしていたのがおじの忠正であり、今回も不穏な動きをしまくり。
しかし、明確に反対したりしているかと言えばそうでもなく、ただただじっとその言動を見つめるばかり。この辺りの気持ちは、視聴者に察しろということなのでしょう。頼盛が明確に上皇方に付くことを決意し、はじめは必死に止めていた和久井映見さんも、手のひらを返したように静観をし始め、もはや一緒に戦うことなどできないという状況のなかで、止めに入ったかに見られた忠正おじさんは、にやっと笑って終了。なに?このにやっ、は、と思っていたら、次の瞬間に結論がじわりと判明します。
翻ろうとした頼盛は清盛のもとにもどり、逆に忠正は上皇に味方すると挨拶しているではありませんか。ここでようやく態度が明らかになります。憎まれ口をたたきながらも、どっちが勝っても平氏が存続できるようにという思いからくる動きだったのです。このことを瞬時に見極めたのは棟梁である清盛ではなく、和久井映見さんだったのが残念なところ。こうして黙って態度で示す姿に忠正おじさんの男っぷりを感じました。
次回は、とうとう保元の乱が始まります。結果は史実から分かっていることなのですが、清盛は戦の後、本当に後鳥羽帝の思いとされる「自分のところまで登ってこい」を実現することができるのか、そんな楽しみがまた一つ増えました。まずは、戦の状況を静かに見守りたいと思います。ちなみにちょい役で登場した西行は物語と全く関連がないので、今回は割愛します。
◆清盛紀行◆
愛知県名古屋市
- 熱田神宮
- 誓願時
- 頼朝産湯の井戸
2012年5月 13日
By: ぺんぺん
Category: 2012年_平清盛
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後白河天皇が突然誕生し、なぜそのような決断をしたのかを明らかにしないまま、鳥羽法皇は心が穏やかではない日々が続きます。物語の中では、信西の陰謀によって完全にコントロールされたらしいことが説明されていましたが、鳥羽院の口からはひたすら謝罪の言葉しか出てきません。視聴者が知りたいのは、なぜ後白河天皇を選んだのかということなのですが、残念ながら今回話がなかったので、次回以降は闇に葬られてしまうことでしょう。
これによって、一躍権力者になった信西ですが、自分で実権を握ったと述べていることから、自覚は思いっきりあるようで、これから裏でどんどん活躍していくことでしょう。力を握るためにはどんなことでもするという姿は、「宋をお手本にした世の中」を作るという理想からはほど遠いものに見えてしまうのは自分だけではないでしょう。これから、彼に思いのまま操られる人が増加傾向にあるものとみられます。例えば、鳥羽院に忠誠を誓う誓紙を提出するように武士に言い渡し、自分の手のひらで転がそうとしたり、次回以降繰り広げられる保元の乱に向けて色々画策したり。この男をどのように描きたいのか、今のところまだわかりません。
そんな世の中が分裂しそうな勢いの中で、平氏や源氏それぞれで分裂する要素を大いに含ませる内容となりました。まず源氏の棟梁のしるしである友切を奪い取った義朝は、この勢いで完全に父親と決別する動きをします。親や一門を大切にする流れの中で、この動きはそうとう大きなものであったでしょう。さすがにこれについて行けないという家臣は次々と去っていきます。
また、平氏に至っても結束が高かったと考えられてきました。はじめは、、清盛の館に時子の妹・滋子がやって来て、成海璃子さんがぶいぶい言わせて「私、好きな人とじゃなきゃ結婚しないの」と今時な台詞をおっしゃった後、あっかんべ―するなどもはや大河ドラマの内容とも思えない振る舞い。ちょっとびっくりしました。
こんな仲良い一門ですが、火種になりそうなのが忠正と池禅尼さん。この2人はちょっと怪しいフラグが立っていて、平氏の中での打ち合わせの後に、池禅尼さんが忠正を呼び止め、「何かあったら、忠盛の遺志をついで平氏一門を導いてほしい」と言っています。この何かあったらというのはどういうことなのか全く不明ですが、清盛を差し置いてこの指示はちょっとあり得ません。この先、きっと彼らは平氏にとって分裂の要素となることを明示的に示しているものとみられます。わかりやすいんですよね、このドラマでのフラグって。
色々と上皇と法皇の関係をもう一度結ばせようとする清盛ですが、最後の最後にそれは逆になり、法皇を訪れる上皇に対して剣を向けるというあり得ないシチュエーションの末、「ちょっと遅かったな、オレはもう法皇側につくと決めたんだ」という思いから上皇を追い返します。さっきまで仲直りしてよ、と言われていたので、それを真剣に聞いて、父親のもとに行ったのに、手のひらを返すようなこの仕打ち。この上皇はこういう役回りなのでしょうか。井浦新さんもつらい状況でしょうね。この人が笑っている姿を見たのは、もう随分前のような気がします。
さて、次回はとうとう戦の前触れ。義朝が願っていた世界です。どっちに付くことによって自分、そして一門を反映させられるか、その勘どころと度胸が勝負となります。色々と視聴率が低迷していたり、脚本が怪しいと言われたりしていますが、自分は大河ドラマがやっぱり好きなので、この時間を楽しみにしたいと思います。
◆清盛紀行◆
京都府京都市
-鳥羽離宮跡
-安楽寿院
-安楽寿院南陵
-安楽寿院陵
2012年5月 06日
By: ぺんぺん
Category: 2012年_平清盛
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前回の自信のない清盛の棟梁っぷりが嘘のように、今回はものすごく成長してみんなを引っ張りまくる姿に変貌を遂げていました。きっとこれまでの間に彼を成長させる何かがあったのでしょう。残念ながらそのあたりの描写を本編から見ることはできなかったので、心残りではあります。
いつの間にか、平氏のなかでも王家に対しても存在感を増していく清盛。崇徳院に呼ばれ、自分に協力してほしいと頼まれることもあれば、鳥羽院に対して崇徳院に詫びを入れて一緒に政をやっていったらどうかと意見したり、雅仁親王には。武士の立場が変わっていったと言い返したりしています。ここまで清盛という人物はいつの間にか権力のある存在になってしまったということなのでしょう。
今回は、そんないつもの3つの柱である平氏、王家、源氏の3つの話のうち、平氏と王家が密接に絡む内容となっています。近衛帝の容体が悪くなっていき、次の帝を誰にするかという権力争いが、摂関家を含むそれぞれの関係者の今後の存続問題をはらんでいることから、人が語る言葉の裏を読まないと行けない状況のなかにあって、清盛は正義をかざすように見えます。きっと彼になりにも何らかの思惑もあったのだと思いますが、ドラマの中でそのような思いはないように感じます。その辺り本当の人物像だったのかどうかが気になるところではあります。
そんな状況下において、最も帝から遠いと言われていた雅仁親王に対する執拗なクローズアップ。これはもう、彼が帝になることを宣言しているようなもので、見ている方はどのように帝になるのかというところにクローズアップ。すでに時間も30分経っているのに、雅仁親王は「自分は関係ない」といって、久しぶりの登場である松田聖子さんの歌声にうっとり。彼女はやっぱりこの時代にあってもアイドルだったのですね。
雅仁親王は京に戻ってからも、松田聖子さんの歌を口ずさみ、それを聞いていた清盛は心揺れまくり。清盛は母親が口ずさんでいた歌にも関わらず、これまでこの歌のことをしっかりと把握できておらず、海賊船で救われたなんか懐かしい歌、くらいのイメージでしかなかったのが驚きです。雅仁親王と清盛の心が通じた場面かと思いきや、雅仁親王はそそくさとその場を去っていきます。この二人の関係はここではよくわかりませんでした。
周囲の状況は刻々と変化をしていき、とうとう近衛帝が崩御し、次の帝は鳥羽院そ中心として定めることとなります。当然、ここに力を発揮したい関係者は集まって色々といいますが、最後には雅仁親王を定めます。このシーンも、予想外の大胆な決定というふうにさくっと終わってしまったのが残念です。きっと次回はこの辺りの背景を知ることができると信じています。
3本柱の最後である源氏ですが、今回も散々な状況で、父親である源為義の八男・為朝が鎮西にある鳥羽院の所領を荒らしまくり、鳥羽院の反感を買って職を解かれてしまいます。足手まとい以外の何者でもありません。ここまでやるのなら、九州から大きな勢力になって存在感を増すなどすればいいのに、ちょっとこの反乱も残念な感じです。
さらに、義朝は完全に鳥羽院方についているようなので、親子関係は終了フラグがたちまくりと考えた方がいいでしょう。次回あたりはマジやばいかもしれません。肝心なのは、新しく帝になった後鳥羽帝の世になった際に、どのように源氏が振る舞っていけるかにかかっているでしょう。次回は源氏にも注目したいと思います。
◆清盛紀行◆
岐阜県大垣市
?青墓
?円興寺
?梁塵秘抄歌碑
2012年4月 30日
By: ぺんぺん
Category: 2012年_平清盛
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物語の屋台骨をしっかりと支えてきた中井貴一演じる平忠盛が前回までで、本当に静かに去っていってしまい、名実ともに清盛の世界がやってきます。中井貴一はやはり、ミキプルーンを飲用しても、DCカードで薬を購入してもダメだったのでしょう。
周囲から疑問符が生じていた清盛が平氏の棟梁になるのですから、はじめからうまくいくわけがありません。様々な場面で、火種がくすぶるのも無理はないと思っていましたが、今回は早速それがやってきます。
いくつか同様の無茶っぷりがあるのですが、全ての共通しているのはとにかく叫んでその場を自分の思い通りにしようとしていることではないでしょうか。例えば、始めに平氏一門を前にして、「亡き父上の固き志を継ぎ、武士の世を目指す!」と叫び、みんなは「おー!」と言いながらも、その直前の内容から何となくわだかまりが残っているような雰囲気。
2つめは、藤原家成のご厚意で自分の棟梁就任を祝う歌会をすることになった際、その歌会の席で歌とも思えないような子供達の名前を書き連ねただけの内容を披露し、その上で自分は身内や一門などを全力で守っていくとその場にいた人を凍り付かせるような発言をします。見方を変えれば、身内思いの素晴らしい棟梁なのですが、完全にTPOをわきまえない無礼者とうつっても仕方ないでしょう。
忠盛はその辺をしっかりとわきまえていて、自分の思いはその機が熟すまで自分の心うちに秘めておいて、いざというときに飛び出させていました。清盛のこの姿は、一門を滅亡させることにもつながる程の危険な行為でもあります。結果的には平氏は清盛の時代に大きな繁栄を得ることができたのですが、この状態のままで勝ち得たものなのか、ここから清盛が変わっていくのかは、今後の見所と言えるでしょう。
そして、奥さんにも怒鳴り散らします。明子と比べるという言ってはいけないことを言いだし、子供達も敵に回してしまうのですが、それを自分で反省し、しっかりとフォローを入れてきます。この辺り、ちょっと幼稚な演出だなと思ってしまいます。
大きく内容をある方向へふるのですが、その答えをすぐにその後に直結させ答えを示すような内容がこのところ続いているような気がします。もう少し、一貫性のある人間性を描くために、静かな物言いや態度で示し続けるといういぶし銀的な演出がほしいところ。しばらくは難しいかもしれませんが。
そんな風に左右に揺れながらもしっかりと前を向いて進んでいる平氏と対称的に、源氏は義朝と為義の親子争いが激化します。為義としては、義朝が強くなりすぎてしまい、自分のプライドを完全にへし折ってしまったため、名刀は義朝の異母弟である義賢に譲ってしまったのです。親子だけでなく、義朝と義賢の争いも今後厳しさを増していくことでしょう。こっちのほうが何となく荒削りではありますが、見応えがあるような気がします。
3点セットの3つめである王家の様子ですが、まさにいちゃんが演じる崇徳上皇が再び登場し、暗い様子で雅仁親王と密談を交わします。この裏の勢力が鳥羽院と得子という表舞台の住人にどのように反撃をするのか、その一歩手前というタイミングで今回は終わり。ゴタゴタのフラグは、次回に向けたものといえます。摂関家の皆様は、仲良く顔を真っ白にしながら座っていたので、今回は争いが一段落した様子。この先このまま何もなくフェードアウトという状況もあるかもしれません。
次回は源氏のゴタゴタを中心にお届けされることになりそうです。武井咲の常磐御前もなかなかきれいなので、次回はそれを楽しみにしたいと思います。
◆清盛紀行◆
神奈川県鎌倉市
?鶴岡八幡宮
?寿福寺
2012年4月 22日
By: ぺんぺん
Category: 2012年_平清盛
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とうとう、平氏にとって大きな転換点となる場面がやってきます。今回はそのことが最初から最後まで気になって色々なシーンが出てきましたが、あまり頭に入ってこなかったように思えます。その重要なシーンはやはり最後にやってくるのですが、まずは心を落ち着けるためにそれまでのシーンを思い出してみようと思います。
といっても、平氏そのものの話以外に登場するのは、大きく2つだけ。それが源氏の状況と王家の状況です。まず源氏の状況としては、為義と義朝の関係が段々悪くなっていきます。源氏が藤原摂関家に仕える段階で義朝にとってはいい思いがしないはず。それでも生きていずれ武士の世の中を作るためには、地を這ってでも生きなければならないという為義は、どこかで忠盛に通じるものがありました。それは、歴史的にみると確かに正しい判断であることから、為義は先見の明があったと言えます。
途中に登場する、義朝の子供である頼朝に対して台詞が多いのも、きっと将来的なフラグなんでしょう。今はまだ子供ですが、大きくなって「あのときは、」という台詞と共に平氏に大きな影響を及ぼしていくというシナリオなのでしょう。そのときまでもうちょっと様子を見たいと思います。源氏に光が差すようになるのはまだまだ先なんだなと感じてしまう内容となりました。
もう一つの内容である王家の状況ですが、今回は藤原摂関家の兄弟争いに焦点があてられます。忠通と頼長の兄弟争いは、父親が弟の頼長に傾くことで勝負ありなのですが、兄としてはどうしてもそれが許せずに、美福門院得子に泣きつきます。今まで十分な関係もない鳥羽院と摂関家なので、弱みを見せたらいいように利用されてしまうのが関の山です。家盛の時に摂関家に利用されたのと同様、今回もこのタイミングで頼長の勝ちであることは明白。なんか泥沼の戦いになっていって、見ていて苦しくなってしまいますが、もうちょっと続きそうです。
そんな閉塞感を打ち破ってくれたのが、平氏の状況というのもいつもの構図だったりします。安芸守に任じられた清盛は、国府の官人や嚴島神社の社司・佐伯景弘から歓待を受け、さらに船が盛んに作られている造船の町であることがわかり、可能性が広がることに夢を抱きます。はやくその面白いことを見たいと思うのですが、それはまだ先の話。
その一方で、忠盛は確実に衰えていきます。中井貴一さんも全く衰える様子がないのですが、体はすでに限界だったのでしょう。舞子に昔言われた「夢中に生きていればなぜ生きているのか、なぜ太刀を握っているのかがわかる」という言葉に、まだわからないと嘆きながらも、自分の人生を振り返っては、満足感すら漂っています。きっと心の軸をしっかりと持てたのだと思いますが、それを最後まで告げることはありませんでした。
一族を集め、後継者を清盛とすることを告げます。その後、安芸に戻った清盛に幻影としてあらわれ、亡くなったことがナレーションで示されます。このあたり、なんかあっけなくて思わずぼーっとしてしまいました。残した功績や遺志などをあまり強くメッセージにしなかったのは、何らかの意図があってのことなのか、そうでないのか。自分には分かりませんが、あまりにも清盛にとって偉大であった父・忠盛の最期は、もう少し本人の言葉がほしかったような気がします。
これからは清盛の平氏になりますが、苦労は必至でしょう。どのように乗り越えていくのか、楽しみにしたいと思います。
◆清盛紀行◆
広島県呉市
?音戸の瀬戸
?平清盛公日招像
?日招き岩
?清盛塚