あしたまにあーな

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Archive for the ‘環境問題’

窒息する東京湾を救え

10 月 13, 2008 By: ぺんぺん Category: 環境問題 No Comments →

千葉県は姉崎付近の東京湾

今日もこの東京湾の水中を撮影しているのは、水中撮影の第一人者である中村征夫さんです。中村さんが東京湾の水中を撮影し始めたきっかけは、江戸前を食いたいということから始まったそうです。

この「江戸前」というのは、かつては江戸城のすぐ前に広がっている海のことを指したのですが、時が経ち東京と名前が変わった今でも、その精神は引き継がれていて活発に漁業活動が行われています。

江戸前といって真っ先に思いつくのは、「アナゴ」なんじゃないでしょうか。江戸前のアナゴは、味がしっとりとしていて身が柔らかくてすごく美味しいそうです。今でも東京には江戸前しか使わないというお店もかなり残っています。

その他、スズキについては水揚げ日本一は東京湾というのですから驚きです。このように東京湾の水産資源が豊かな理由は、大小120もの河川が流れ込み、豊富な栄養分を東京湾へと提供しているからだと言われています。

しかし、最近問題が発生しています。江戸前のネタとして有名な「小柴のシャコ」が突然東京湾からいなくなってしまったのです。かつて1980年代後半までは横浜付近で獲れていたのですが、1990年代に700トン近かった漁獲量も今では10分の一程度にまでなっているのです。

禁漁によって、激減を阻止するといった対策も緊急でとられてはいますが、不漁の根本的な原因が今もなお分らないそうです。シャコだけではありません。1960年代に10万トン近い漁獲量を誇っていた東京湾の水揚げ量も今では5分の一程に減少してしまいました。

このように、姿を消す江戸前の魚たち。1970年代以降、水質汚濁防止法によって水質はかなり改善しているにも関わらず、魚が減っているのはなぜでしょうか。その理由をお台場の海で見つけることができます。

お台場の海の底はかなり濁っており、魚の姿を見つけることはできません。さらに海底にはあついヘドロの層が形成されていて、少し触っただけで辺りの視界を奪ってしまうほどヘドロが巻き上がります。

ヘドロの正体は生活排水に含まれるミネラルである「リン」が要因の一つであるとされています。リンは汚染物質ではないので、東京の下水処理施設で処理は徹底されておらず、およそ半分程度しか除去されません。

また近年のゲリラ豪雨によって、処理しきれなくなってしまった雨水は家庭からでた生活排水を巻き込みながら、処理されることなくそのまま東京湾へ流れ込んでしまっています。

その結果として、東京湾にはリンが流れ込むこととなり、これを栄養源にしたプランクトンによって赤潮が発生します。赤潮が発生しそれらの死骸は海底に溜まってヘドロになるのです。

水中カメラマンの中村さんは、今年5月から数ヶ月経って再び東京湾の姉崎付近へ潜ってみることにしました。すると、生き物の姿がほとんどいなくなってしまっている状況が広がっていて、白い海底がそこにはありました。

海底が白くなっている原因はバクテリアの繁殖です。ヘドロを分解しようとして大量のバクテリアが発生し、バクテリアが分解の際に使用する酸素を大量に消費したことによって、海の中が酸素不足に陥ってしまったのです。このように酸素不足の場所である「貧酸素水塊」が今、急速に東京湾に広がっているそうです。

窒息する危険性をもった東京湾を救出するために、試みが始まっています。

1)リンを除去する処理施設
砂町水再生センターでは、リンの大部分を除去できる新しい仕組みを取り入れています。生活排水をリンを吸収する微生物が存在する層に通し、リンを含んだ沈殿泥として分離させるのです。

2)リンの有効活用
上記でできた泥をこれまでは焼却後埋め立て処分にしていたのですが、ただ埋め立てるのではなく、岐阜にあるリン回収実験プラントでは泥からリンだけを取り出そうとしています。リンは、農作物の肥料であり、その肥料のほとんどを外国から輸入しています。しかし、今値段が2倍にも高騰しているなか、泥から分離されたリンをリン酸カルシウムとして再び肥料として使用するサイクルができているのです。まさに、不用品からリサイクルできる一石二鳥の施策といえます。

我々の生活の中でも、新聞紙等で吸い取って焼却ゴミに回すなど、生活排水をできるだけ流さないようにする工夫はできると思います。東京湾を汚しているのも自分たち。

すこしだけ東京湾の魚のことを思い出して欲しい。
それが中村さんの願いです。

【参考】素敵な宇宙船地球号 10月12日


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そしてライオンは人喰いになった

10 月 05, 2008 By: ぺんぺん Category: 環境問題 No Comments →

世界有数の国立公園がある国、タンザニア

最近、このタンザニアでライオンが人を襲う事件が多発しています。タンザニア中央部の街シンギダでは、この2年間で25人もの人が被害にあい、その被害者の数は確実に増加し続けているのです。もともとライオンには人間を襲って食べるという習慣はないにも関わらず、一体何故このような事件が起きてしまっているのでしょうか。

この事件を解決するため、政府が白羽の矢を立てたのがライオン研究の専門家デニス・イカンダさんです。

デニスさんがまず始めたのが、コールアップ作戦です。これはライオンのメスの声をテープからライオンに聞かせることによって行動を起こさせるという作戦で、見知らぬ声にメスのライオンたちが敵意を見せ始め、雄のライオンは色めき立ちます。

デニスさんの調査によって、次第にライオンの生活の変化が見えてきました。シンギダのライオンたちの活動区域は実に2900平方キロメートルにも及び、群れから追い出されたライオンが放浪するうちにこんなにも広がってしまったようです。

ライオンは、他の動物の皮をはがすのと同様に、人間の衣服を上手に脱がしてから、上手に人を襲っていました。

ここには、人間が作り出してきた深刻な背景がありました。シンギダでは、この10年で森が失われ、20%もの人口増加率のため、ライオンたちの生息域が徐々に少なくなっている現実が見えてきました。もしかしたら、そのせいで食料である他の動物たちの生息域も少なくなってきてしまったために、やむを得ずに人間を襲うことになってしまったのかも知れません。

デニスはある日、生きた人食いライオンの捕獲に成功しました。行動や体のコンディションなど、多くのことを調べるため、射殺をせずに調査の対象としたいと言いますが、人の安心した生活を取り戻すためには射殺しなければならないというのが国の方針です。

一連の事件を引き起こした人食いライオンはいなくなったのですが、これからも第2のライオンが出てくるのは明らかです。

デニスさんは、できる限りライオンと共に共生する道を模索していて、村のスピーカーから定期的にライオンのメスの声を聞かせて、ここに縄張りがあることを別のライオンに聞かせることによって、ライオンの侵入を防ぎ、ライオンが去っていく施策を取り入れようとしています。

ライオンは変わることができませんが、人間は変わることができるのです。なので、トラブルの回避は人間がするべきで、ライオンから元々もの住み処を奪ったのは人間です。

ライオンが悪いのではなく、ライオンは一生懸命生きているだけだとデニスは言います。百獣の王様を、その地位に君臨し続けるのも、人を襲う恐ろしい動物にしてしまうのも人間の努力以外に道はありません。

ライオンの生息域を守りつつ、共に地球に住む同じ生き物であることを今一度再確認をし、共生できるような施策を考えていく必要があるのではないでしょうか。

【参考】素敵な宇宙船地球号 10月5日


☆KINGで生きる理由がある☆Sunflower Lion/グラフィックでデザインされたスタイリッシュライオ…

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メイドイン銀座の米作り

9 月 29, 2008 By: ぺんぺん Category: 環境問題 1 Comment →

ここは銀座の中心部。

紙パルプ会館の屋上には10万匹ものミツバチがいます。これは、銀座ミツバチプロジェクトによるもので、今年もミツバチたちは元気に銀座を飛び回っています。昨年は、430キロものハチミツをあつめることができました。

2007年に立ち上げた銀座グリーンプロジェクトは2年目を迎えました。初めての年は、銀座松屋の屋上を屋上緑化の達人である眞崎建次さんが開発した特別な土のおかげで、たった10cmの土でも大規模な農作物の耕作が可能となり、その結果多くの作物を収穫することができました。

今年は、清酒会社の白鶴酒造が新たに銀座グリーンプロジェクトに加わることになり、60~70平方メートルの田んぼを屋上に作れないかという話を眞﨑さんに持ちかけました。

白鶴酒造の責任者は、小田朝水さん。

昨年、銀座酒造りを副社長から指示を受け、米造りをプランターで成功させ、銀座白鶴錦で40リットルのお酒を造りました。今年はその倍を作る夢を持っています。

田んぼを作るのに使用する土は、ルーフソイルといって酸素の含有量が多いのが特徴です。根が通常のおよそ1.5倍増加するため10センチの土でも立派な田んぼができるのです。

銀座における屋上緑化は、8年間で1.3倍にしか増えていないのが現状です。それはなかなかスペースがないためなんですが、それでも住民の方が街路にある花壇を一生懸命お世話をしてくれていて、地道ではありますが緑が生い茂っています。

銀座で屋上緑化が可能な場所が全て緑で覆われれば、気温が最大2度下がると言われています。さらに芝生よりも田んぼや野菜畑の方がヒートアイランドを抑えられると言います。それは気化熱が多く日陰も多いため、芝生よりも冷却効果が高いためで、芝生よりも3度も低くなるのです。

白鶴酒造の屋上にある田んぼでは、イチモンジセセリの幼虫も稲穂に住み着き始めました。稲穂に害を与えるのですが、無農薬栽培の田んぼにはよく発生するそうです。東京農業大学の先生によると、このイチモンジセセリの幼虫によって、今後ビルの屋上を中心とした生態系がもっともっと豊になるかもしれないと期待を寄せています。幼虫は、地道に取り除くしかなさそうです。

2008年9月。白鶴酒造の屋上にはコメの花が満開です。ミツバチたちも大忙しです。これから収穫となるわけですが、豊作になるにせよ、そうでないにせよ、銀座の街がこうやって少しずつ緑のジュータンに包まれ、少しずつ冷えていくのであれば、それはすごく素敵なことだと思います。

白鶴酒造にとっても、屋上で取れる白鶴錦の量以上の価値を得ることができるのです。他の企業も、このことから生産性だけで追い求めるのではなく、それ以上に得ることができる大きなものを重要視し、グリーンプロジェクトに参加して欲しいですね。

【参考】素敵な宇宙船地球号 9月28日

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