ペニーオークションが終わっていく
テレビやiPodが99%OFFで手に入れることができるという謳い文句をどこかで聞いたことがあるという人は多いのではないでしょうか。オークション形式で商品を落札するのですが、落札金額が数百円と目が飛び出るほど安いのに衝撃を受けたのは1年ほど前の事でした。
そういったオークションを「ペニーオークション」という総称で呼ぶのですが、始めは1つのサイトで始まった仕組みもあっという間に多くのサイトで始まりました。その仕組みとは、まず参加者はコインのような入札券を1枚75円程度で購入します。入札する際には、この入札券を1枚消費するのですが、もちろん自分が入札した金額よりも高い金額で入札した人が出れば、今入札に使った入札券は無くなってしまいます。
うまくいけば、75円を支払って1回で数十万円する商品を落札することができるのが利点ですが、下手をすると100回入札しても手に入らないこともあります。その場合には7500円を主催者に支払うだけで商品を手に入れることはできないというギャンブル性の高い仕組みになっているのです。
こうしたペニーオークションの多くは主催者側に多くの利益をもたらすようになっているということからサイトが多く登場したのですが、最近次々と閉鎖されているといいます。サービス終了する理由として各サイトでは「諸般の事情により」と多くを語っていないのも気になるところです。
そういった要因の一つとして国民生活センターへの相談件数の激増が考えられるといいます。ペニーオークションに関するユーザーからのクレームは、2009年は19件、2010年は173件まで増えているというのですから、これらのクレームがサイト運営者への圧力となったのは容易に想像することができます。
ビジネスモデルとしては、すでに海外で実績のある仕組みでありうまくできているのですが、利用者への配慮が足らなかったのが敗因ともいえるでしょう。自動入札といって、上限値を決めておくことによって資金の限り入札し続けるサービスは、端から見るとサクラの存在を感じさせてしまいます。もちろん運営者側は否定しますが、利用者からみるとそれを否定するだけの材料もないのが現状です。
今後は、全く同じサービスが出ることはないと思いますが、ビジネスモデル自体の完成度は高いことから、もっとユーザ視点に立ったお得なサイトとして登場する日も近いのではないでしょうか。
【参考】ITmedia
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1101/24/news099.html
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