子供がよく寝る理由
今も子供は昼寝をしています。2歳半の彼は一日に12時間くらい眠っているので一日の半分は寝ていることになります。生後数ヶ月の赤ちゃんであれば一日の3分の2くらいは寝ていたと思います。「寝る子は育つ」といいますが、この理由について今回は見ていきたいと思います。
子供と大人の睡眠時間の差について説明する際に、動物を例にとって考えてみます。体が小さいハツカネズミと大きなゾウを比較してみると、ハツカネズミの方が13時間も眠るのに対して、ゾウはたったの4時間程度しか眠りません。さらにハツカネズミはゾウよりも体重比で18倍もの食べ物を食べるそうです。まさにハツカネズミはよく食べ、よく寝ているといえるでしょう。
これは、小さい動物の細胞ほどエネルギーが必要であることが理由であると東京工業大教授の本川達雄教授は説明しています。ご存じの通り体は数多くの細胞からできており、細胞はエネルギーを必要としています。細胞は大きい動物と小さい動物では見かけもサイズもそれほど変わらないのですが、エネルギー使用量は大違いで、小さい動物の細胞ほど大量に使うのです。
小さい動物は、大きい動物よりもたくさんのエネルギーを使って活発に動いているのです。活発に動いた分だけそのリカバリーのために休息、つまり睡眠をしっかりととる必要があります。よく眠れば、また次の日によく働くことができるという訳です。
話を人間の子供に戻してみると、赤ちゃんの細胞は母親の4倍ものエネルギーを使っているといわれています。子供の仕事は体をどんどん活発に動かして大きく育ってくれることで、一生懸命彼らなりに頑張っているのです。自分たちは、そんな子供の仕事をできる限り応援してあげる必要があるのだと思います。
【参考】産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/education/100505/edc1005050914001-n1.htm
「寝る子は育つ」を科学する (子育てと健康シリーズ) (1993/12) 松本 淳治 |
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