山の幸からいただくこころの平穏
皆さんは山菜料理といえば何を思い浮かべるでしょうか。自分がまず思い浮かべるのが山菜おこわです。実家にいた頃近所の方が多く作りすぎたからといってよく持ってきてくれた山菜おこわが絶品でした。山菜がすごくおいしいのです。それ以来山菜というものが好きになり、山菜うどんなどもよく食べるようになりました。
日本では古くから山菜を「七草がゆ」として食べる習慣があります。春の七草を食べる正月明けは、正月のごちそうによって負荷がかかりすぎてしまった胃腸を休めるためとも言われています。このように青々とした野菜を切り刻んで粥にして食べることによって、緊張で疲れた体を温かくほぐす効果があることから七草がゆの季節だけでなく休日などに実践してみるといいと思います。
さらに、野菜類のもつほのかな苦みや渋み、時に特有の香気など穏やかな味わいを見いだすことによって、人は五感と神経が研ぎ澄まされてくるといいます。注意深く味わうという行為の繰り返しが、感覚を集中させ、心と体を癒すのではないかと説が最近いわれ始めているといいます。
日本食にはそのような傾向が特に強いのではないかと思います。豆腐料理や湯葉など精進料理などに出てくるものには、五感をフルに使って注意深く食べることによってその食材そのものの味を味わうという食べ方が多く見られます。そのことが空腹を満たす食事以外にもこころにいい影響を与えているのであれば、週に1回程度はそのような食事を取り入れてみてもいいのかもしれないと思えてきます。
【参考】日経plus1 2010/04/24
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