会議の効率を上げるコツ
毎日の仕事の中で意外にも大きな稼働となっているのが会議です。朝スケジュールを見るとその日1日のうち、ほとんどが打ち合わせ予定がみっちりと入っていることも珍しくないという人もいるのではないでしょうか。
その打ち合わせですが、なかなか要領を得ずに参加者が次第に活力を失ってしまうようなものや、「なんで自分がこの会議に参加しているのだろう」と思うようなものも少なくありません。最近会議の効率的な進め方を指南している書籍が増えているのもこのような現状に危機感を感じている人が多くなっているからではないでしょうか。そこで、今回は効率的な会議とはどのようなものかについて考えてみたいと思います。
効率的な会議といっても、会議によってその目的もアウトプットも異なるため「効率的」という言葉の定義をしっかりとしておく必要があります。ここでは2パターンについて会議の進め方を考えてみます。
◆パターン1「関係者との合意」
最も多いのがこのパターンではないでしょうか。会議の主催者がある決めたいことを持っていて、それを関係者へ提示し合意を得るための打ち合わせです。
・目的: 関係者から内容について合意を得ること
・進め方:
1. あらかじめ会議で使う資料は関係者へ展開しておきます。
2. 会議が始まったら、まず会議の趣旨と目的を主催者は説明し方向性を統一します。
3. 議論の中でキーマンとなる人には事前に軽く説明しておくとスムーズに進められます。
4. 議論は大枠から進め、時間に余裕がある場合には細部に及ぶような進め方をします。
5. 主催者は、時間を常に意識し、会議が脱線していないかを監視します。
6. 出席者は、ただ出席して聞いているだけでなく自分の意見を述べます。懸念点があれば問題提起します。
7. 主催者は、決められた時間の中で大枠の方向性が固まっていたなら決定事項としてまとめ、後は別途会議が必要かメールベースでもいいのかを判断します。
8. 主催者は、時間前にそれぞれの宿題事項、決定事項の整理を行い、会議を終えます。
出席者は事前に資料を読むことが大切です。読み合わせを行うだけで時間は数十分程度掛かってしまうこともあり、会議時間そのものが延びてしまうからです。しかしなんと言っても大切なのが主催者です。この進め方次第で会議はマンネリ化せずに済むのです。みんなが意見を言って、同意している旨の言葉を引き出し、課題と感じているところも引き出すことによって、議論が活発になります。またタイムキーパーであることも忘れずに。
◆パターン2「アイデアだし」
上記の合意パターンの打ち合わせではなく、仲間等でブレストをするパターンの打ち合わせです。
・目的: アイデアの方向性を定めること
・進め方:
1. 時間を決めます。この手の打ち合わせはエンドレスになってしまう傾向があるので。
2. 必ず書記役を定め、ホワイトボードなどに議論した内容を書き込みます。
3. なるべく議論をまとめようとせずに、考えたことを言い合うようにします。ただし注意としては、ネガティブな事は絶対に言わないようにします。ネガティブ発言はアイデアの創出を阻害してしまいます。
4. 主催者は、時間を考慮して時間になる頃に議論のまとめを行います。
アイデア出しの打ち合わせは、面白いのですが必ずまとめることが大切です。ホワイトボードに書いたものを必ずまとめておきましょう。そしてどのような方向性が決まったのかを書いておくと次の会議でその先に進むことができます。
このように会議は目的によって様々な運営方法があります。共通するのは主催者がその違いをはっきりと認識し、議論を正しく進めることなのです。そして一番大切なのが参加者が打ち合わせに遅れないこと。遅刻してしまうとそれだけで他のメンバーのモチベーションも下がってしまい、悪影響を及ぼします。また、参加者は参加したからには必ず発言しましょう。発言せずに後で批判することがあってはいけません。
有益な会議が行われ、無駄な会議がなくなり時間が効率的に利用されるとき、モチベーションも上がり結果も伴うのではないでしょうか。
会議が絶対うまくいく法 (2003/06/21) マイケル・ドイルデイヴィッド・ストラウス |
[図解]会議の技術 (PHP文庫) (2009/01/06) 八幡 紕芦史 |
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