口呼吸から鼻呼吸へ変えよう
この時期どうしても鼻が詰まりやすく、自然と楽な口呼吸をしてしまうことがあります。しかし、口呼吸には大きな問題があるといいます。それは、鼻呼吸に比べ口呼吸では十分な湿り気がなく、冷たい空気のまま器官へ入ってしまい、結果的に乾燥に弱い肺やのどを痛めてしまうと東邦大学医療センター大橋病院の大木准教授はいいます。
まずは、以下のチェックリストで自分が口呼吸をしていないか今一度確認してみましょう。
<口呼吸チェックリスト>
□ 気がつくと口を開けいることが多い
□ 唇の端が下がっている
□ 上唇が上がっている
□ 唇がたるんでいる
□ 起床時に口臭が強いと感じる
□ 起床時にのどが渇いていることが多い
□ 家族などから大きないびきをかくと指摘されることがある
このうち、一つでも当てはまる項目があれば口呼吸をしている可能性があるそうです。普段の生活ではあまり感じることのない「呼吸」という動作についてもう一度考えるいい機会ですね。
上記チェックによって口呼吸の可能性がある場合、銀座デンタルケアークリニックの歯科衛生士である片山章子さんによると、表情筋の一部である「口輪筋」を鍛えることによって口を閉じる力が強くなり、結果として自然に鼻呼吸が身につくそうです。おそらくこの口輪筋という部分が一体どこにあるのかさえ分からない人は自分も含めて結構多いのではないでしょうか。
gooヘルスケアによると、口輪筋はくちびるを取り囲む筋肉で口を開閉させたり、口元の表情をつくる表情筋の一つだそうです。この口輪筋を鍛えることによって、呼吸の改善だけでなく歯周病やむし歯、口臭の予防、さらには顔のラインの引き締め、たるみやしわの予防・解消にまで効果があるとのこと。早速この口輪筋の鍛え方について見てみましょう。
<口輪筋を鍛えるエクササイズ法>
1.空気を口に含み、片方のほおに寄せて膨らまします。
2.ゆっくりともう片方のほおに空気を動かします。
3.上唇と歯茎の間へ空気を動かします。
4.下唇と歯茎の間へ空気を動かします。
これをしっかりと空気が漏れないように行うことが大切で、この間はずっと鼻呼吸を意識して行います。どこででもできる非常に簡単なエクササイズなので、やってみるといいと思います。
口呼吸によって、舌が落ち込み気道をふさいでしまうことによって軽いところではいびき、重くなると睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因ともなってしまう恐ろしいものなのです。口呼吸が困難な人もいると思うので、はやめに治療が必要でしょう。また、小さな子供に対しても口を日頃からよく使わせ、口輪筋の低下に伴う口呼吸が起こらないように観察してあげないといけないそうなので、食べ物と口呼吸の有無について注意深く見守っていきたいと思います。
【参考】
・日経Plus1 1月24日 健康生活
・goo ヘルスケア: http://health.goo.ne.jp/medical/mame/word/376.html
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