あしたまにあーな

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平清盛 第33回「清盛、五十の宴」

2012年8月 27日 By: rainbow Category: 2012年_平清盛 No Comments →

平氏の力がものすごく上がっても、周囲にはその権力を良く思っていない人というのはいるものです。その筆頭は後白河上皇ですが、前回清盛とすがすがしく正々堂々と戦うことを宣言し合ってからは、ちょっといいやつに思えてきました。今回は、祇園女御と一緒に今様の稽古の真っ最中。

それよりも今回陰湿だったのは、摂関家の人々でしょう。武士は武力と財力で政治を行っているだけであり、雅が足らない人に政治などできるわけがないと言い放ちます。雅で政治ができるのかという部分については大いに謎な部分ではありますが、寺社の建設など一部の政においては、雅さは重要なファクターと言えるのでしょう。

そんな摂関家の人々と清盛達が挑むのが五十の賀の宴でした。その場で、清盛は今まで誰にも見せることのなかった嚴島神社の修復像を見せることになります。この絵を見ると、今の厳島神社と同じ。清盛がこれまでの慣例を完全にとらわれることなく、斬新なイメージをそのまま寺社の図面に落としたのです。それを今の時代に見ることができるのは、実はものすごく奇跡なのではないかと思えてきます。

清盛の摂関家攻撃はこれで終わることはありません。次に登場したのは忠度でした。髭だらけの顔は、おおよそ平氏というイメージではありませんが、それでも会ってすぐの人に摂関家の人々との歌の相手をさせます。この抜擢が的中し、摂関家の人々はむすっとして帰っていきます。完全に勝利の瞬間でした。

このほかいつも通りの王家のいざこざがありますが、ここでは割愛したいとおもいます。平氏から滋子が入っても、この静かな戦いは変わることなく続いているのが何となく寂しく思ってしまいます。このテーマは終始一貫してしまうほどのこの時代のスタンダードな出来事なのでしょう。

次回は、ふらっときた清盛が大丈夫かどうかがポイントになるでしょう。ちょっと気になりつつ期待したいと思います。

◆清盛紀行◆
広島県北広島町
 - 壬生の花田植

広島県呉市
 - 音戸の瀬戸
 - 宝積寺

平清盛 第32回 「百日の太政大臣」

2012年8月 19日 By: rainbow Category: 2012年_平清盛 No Comments →

今回の題名になった太政大臣を100日だけつとめて辞任し、その間に次々と平氏の一門を登用して朝廷の中で平氏の存在感をあげたという事実は、最後のナレーションで登場するだけで、その間もわずか1分程度。それよりも松田聖子オンステージの時間の方がよっぽど大きかったのではないでしょうか。

先週はオリンピック中継のため放送されなかったからなのか、今回特有の問題なのかわかりませんが、全体の流れがよくわからないまま終わってしまったような気がしてなりません。朝廷での力をどんどん伸ばしていく清盛に対して、快く思っていない朝廷の公卿の皆様。この辺りは以前とほとんど変わらない構図です。同様に快く思っていない後白河院は、宴の中で松田聖子オンステージで息を吹き返した清盛と最後はなんだか楽しそうな雰囲気まで醸し出します。

その他清盛の周りの人々が多くの出来事を繰り出してくるのですが、なんだかそのいずれも単発モノで全体として連続性に欠けるような印象を受けてしまいます。

その連続性がないと感じた最たるモノとして、源頼朝と八重姫との出来事でしょう。朝廷での出来事とは完全に隔離された世界での出来事であることをナレーションの中でしっかりと宣言した後に、頼朝の苦しみを描いています。この物語は清盛についてだけでなく、平氏が滅亡するところまでを描くというので、きっとこの先に控える「平氏を滅ぼす」という強い信念がどのように形成されていったのかを描きたいためのシーンだと想像することができますが、正直それも分かりづらいのが現状です。

次回からどのような展開になるのか、全く想像がつかない中でせめて方向性だけでも指し示してくれるような展開になることを願って次回を楽しみにしたいと思います。

◆清盛紀行◆
静岡県伊豆の国市
 - 蛭ヶ島公園
 - 眞珠院

静岡県伊東市
 - 音無神社
 - 最誓寺

平清盛 第31回「伊豆の流人」

2012年8月 05日 By: rainbow Category: 2012年_平清盛 No Comments →

今回は、題名の上からも頼朝に注目されまくりの内容になるかと思いきや、平氏の様子、朝廷の様子も含めてバランスいい配分であったような気がします。ただし、前回からの前振り的な要素があまりないため、今回の内容が物語全体の中で一体どのような関係にあって、どのような観点で見ればいいのか視聴者としては混乱してしまったのではないでしょうか。

頼朝が有名で、いずれ平氏を破って鎌倉幕府を開くのは、誰でも分かることなのですが、清盛の生きる時代にあって頼朝がどのような状況の中で立ち振る舞っていたのかを把握している人は、自分を含めて決して多くはないはず。

今回は、伊豆で流された人として写経等を行っていたところ、目付役の伊東祐親の娘である八重姫と恋仲になってしまいます。峰竜太さんのキャラクターなのだと思いますが、ぴしっとした裏側で面倒だなという本音も語ってしまうお茶目な部分を全面に出した役になっています。

この伊豆での場面が、今後の世の中のいつ頃に効いてくるのかは、よくわかりません。次回かもしれないしもっと先のことかもしれません。今回の内容だけ見ても、伊豆の場面と京の都での出来事を結びつけたのは伊東祐親以外にはいなかったのが不安なところではあります。

京では、昔あったような後白河上皇と二条帝の争い。そこに平氏が巻き込まれているという状況は、鳥羽院の頃と構図としてはかなり似通っています。そうこうしているうちに二条帝が崩御されてしまい、その葬式のなかで後白河上皇がやって来て、子供のような無邪気にあそび、そこを清盛にたしなめられて、ふてくされて帰って行くのですが、これ完全に後白河上皇の精神年齢低すぎです。そりゃ、清盛も正論をはきたくなるというもの。この正論を述べるというのは、どのように転ぶか分からない恐ろしいものなのですが、このばくちに勝ったのは清盛。その後に位が上がっていきます。

もう一つの見物は、息子の重盛でしょう。思いっきり自分の思いを帝にまでぶつけてしまい、父親の反感を食らうのですが、この辺りは盛国も言っていましたが昔の清盛と一緒。時と立場と経験が人を作っていくのだということなのかもしれません。平氏の重鎮が亡くなっていっていますが、今回は池禅尼でした。和久井映見さんの顔はしわ一つない綺麗な表情なのですが、年をとったと台詞の中で言っているのですから、白髪だけでなく表情ももう少しメイクと効果を出してもいいような気もしますが、女優さんの顔をいじくるのはNGなのかもしれないので、不問にします。

第3部が始まり、オープニングの清盛も矢を放つシーンから舞を踊るシーンに微妙に差し替わり、心機一転盛り上がっていくことでしょう。次回は、後白河上皇との楽しいやりとりを見ることができそうです。

◆清盛紀行◆
福岡県福岡市
 - 鴻臚館跡
 - 袖の港
 - 櫛田神社
 - 博多どんたく