あしたまにあーな

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あしたまにあーな > 竹中直人


軍師官兵衛 第19回「非情の罠(わな)」

2014年5月 11日 By: rainbow Category: 2014年_軍師官兵衛 No Comments →

前回の突然の村重の謀反によって状況は一変し摂津一国があっという間に反信長勢力となってしまいます。それは前回よりも前から村重が抱いていた一つの疑念、つまり自分がいくら頑張っても報われず、一つの間違いであっという間に命を狙われてしまうという極度のプレッシャーにあったのだと思います。そのようなプレッシャーの中で自分がかつて熱い思いとして持っていたものも時代に変化していきます。

多くの武将が村重に考え直すように説得を試みますが、もはや意志は固く有岡城も緊張状態になります。その中で今回、といいますかこれからのなかでも大きなポイントなるのが官兵衛が村重を説得するために有岡城に向かうというシーン。これまで幾度となく官兵衛は様々な武将のもとを訪れ説得を試みてきたのですが、今回は重要ポイントとしてみているのか、描写シーンがこれでもかというくらい長くとられていました。これで有岡城で何もないと考える方が不自然でしょう。

官兵衛は村重は旧知の仲なので、自分がきっとなんとかすることができると思っていたのでしょう。しかし、旧知の仲であっても、それとこれとは話が別。殺されず幽閉されただけでもよしとしなければならないと思います。それくらい危険な行動を官兵衛はしていたのであり、お家のトップであるものとして自分がいなくなることによって下手をすると多くの家臣の生活をぼろぼろにすることになるので、本来であれば慎重にならなければならないケースであったのではないでしょうか。結果は歴史が教えてくれるのですが。

主君である政職にまで裏切られ、これまで義理を通していた官兵衛も絶望したことでしょう。裏切りはしないと宣言した官兵衛ですが、この先政職とどのような関係になっていくのか、幽閉中の黒田家をパパが仕切る姿とともに楽しみにしたいと思います。

◆官兵衛紀行◆
滋賀県近江八幡市
 - 安土城跡

軍師官兵衛 第18回「裏切る理由」

2014年5月 04日 By: rainbow Category: 2014年_軍師官兵衛 No Comments →

とうとう噂にきく過酷を極めた三木城の兵糧攻めが始まるかと思いきや、今回はそれどころではないほどの大きな出来事がやってきます。宇喜多直家が背後に気をつけろと謎の忠告を受ける官兵衛は、はじめそれが御着の殿様に向けられたものであるかと思います。しかし、パパがしっかりとそこは見張っていてそのような状況ではないということで、「じゃあ、だれ?」というところで一旦終了していた矢先、その相手が荒木村重であることがわかるのです。

信長の家臣達は完全に自分がいかに認められるか、誰をおとしめて自分が這い上がるかを考えていて、村重もこれまでのそのような家臣団を快くは思っていなかったのですが、今回自分に疑いの目が幾度となく向けられたことによって、完全に切れてしまいます。

信長は村重のことを天下布武には必要な人材であると持ち上げつつもそのことを当の本人には言わなかったので、村重もミスリードされた周囲のコメントを受け入れて、双方が悲しい結果に向かっていってしまったのでしょう。追いつめられたときに真の力を発揮すると信長は村重を評価していましたが、まさかそれが自分に向けられるとは思っても見なかったことでしょう。ここ数回の怪しい動きの演出がここに結集し、村重は徹底抗戦をすることになります。

こうなると気になるのが官兵衛とその息子の松寿丸。歴史的には既にわかっていることですが気になるところなので、次回を楽しみにしたいと思います。

◆官兵衛紀行◆
兵庫県伊丹市
 - 有岡城跡

大阪府茨木市
 - 茨木城址

軍師官兵衛 第16回「上月(こうづき)城の守り」

2014年4月 20日 By: rainbow Category: 2014年_軍師官兵衛 No Comments →

毛利との戦いも上月城を皮切りに本格していきます。その中で山中鹿介を演じる別所哲也さんがもの凄く迫真の演技をしており、思わず見ていてのめり込んでしまいそうになります。ここまで来ると主君の尼子よりも存在感が抜群になっていて、最期の時もきっとそんな構図になってしまうのではないかと思ってしまいます。

実際には700人しか味方がおらず、近くにいる1万の秀吉の軍勢も毛利軍5万という大軍の前にほとんど何もすることが出来ない状況。この中で、城内では飢餓に苦しむ姿を映し出しています。誰かが言っていましたが、兵糧攻めという作戦は一件誰も殺さない人道的な作戦といわれていますが、今回の様子や今後繰り広げられるであろ三木城の戦いなどに見られるように、こんなむごい戦いはないと思ってしまいます。

なんとしてもそんな上月城を救い出したい秀吉と官兵衛ですが、周囲はそこまで上月城に対して重要性を持っていない様子であり、これは信長の意図や秀吉に対する他の信長家臣団の風当たりの強さから来ているのでしょう。そんなつもりはないにせよ、秀吉と官兵衛がますます人間的に大きな存在に見えてきてしまう演出のように思えます。これまで表情豊かであった荒木村重もロボットのような感じになってしまって人間味もなくなってしまったことから、いよいよその時がやって来そうだなと感じます。

そんな中今回の一番の泣かせ場所はなんと言っても櫛橋左京進と光の兄妹愛と今生の別れでしょう。どうしても気持ちを変えてくれない櫛橋左京進にはじめは厳しい口調で責め立てた光ですが、最後は泣きながら運命を受け入れるしかないという状況を見事に演じていました。こういうドラマとしての見せ所をしっかりと歴史の事実とともに見せてくれる内容は、見る側に満足感を与えます。

次回は、その櫛橋左京進の別れや信長の決断など、またも見所満載になりそうで、今から楽しみで仕方ありません。

◆官兵衛紀行◆
兵庫県姫路市
 - 円教寺(えんぎょうじ)