あしたまにあーな

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あしたまにあーな > 岸谷五朗


江 -姫たちの戦国- 第15回「猿の正体」

2011年4月 24日 By: rainbow Category: 2011年_江 1 Comment →

今回は、江の秀吉に対する心の復讐一色となりました。前回突然佐治一成と離縁させられてしまったことから、佐治一成のもとへ帰りたいと思う一心で大坂城をさまよい歩きます。意図的に迷路にしようと思って作った訳ではないと思いますが、秀吉が案内を付けない限り城から外に出ることができないと断言したように、見事に迷子になります。この次の場面でしっかりと姉妹3人が揃っている場面がありましたが、よく戻れたなと思ってしまいます。

秀吉への復讐方法として江が考えたのが、秀吉の弱点を洗い出そうとして周辺への聞き込みを開始します。このあたりがフィクションの香りがプンプンするところになります。本当にそんなことをしていたのかと心から疑いたくなってしまいます。聞き込みを行なった石田三成、秀長、黒田官兵衛、秀次、京極龍子、おねからは秀吉のいい面しか聞き出すことができず、千宗易に至っては自分の耳と目で確かめなさいと諭される始末。やはり宗易の言葉には重みがあり、ごもっともだと思います。こういうしっかりとした重鎮を石坂浩二が演じてくれてる物語自体の重しとなって見続けることができます。

直接、秀吉に会ってみることになったのですが、そこで江は秀次にどうしたら跡継ぎとしての自覚と力量を付けたらいいかと助言を秀吉から求められ、それに対して江は秀次一人で四国攻めをさせたらいいと話し、秀吉はそれを実行します。このあたりもはてなマークが点滅してしまいます。後で秀吉は本当にそれを実行し病に伏せるフリをしているところを江に見つかるのですが、そこで秀吉の本心を知ることになります。

毎回おなじみのトヨエツが今回も登場。それに怯えるようにしながら、秀吉は江が怖いこと、にもかかわらず江が信長に通じるものがあるとして、少しでも親方様に自分の姿を見てもらいたいとする気持ちを告白し、恨み節を江は言いつつも最後は抱き合って泣き叫びながら心が通じていきます。

やはり難しいですね。ドラマ自体が本当にそのような場面があったのか、フィクションなのか、明確に描かれていない以上、何とも言えないのですが1話の中ではてなマークが何度も点滅するようでは、内容そのものに入っていくことができないのではないでしょうか。

おそらく今後は、秀吉に対して心を許し明るく元気な江が復活することでしょう。丁度今週は他局の陰謀なのかのだめカンタービレの劇場版が2週にわたり放送され、上野樹里さんが完全にのだめに戻っている時で、そっちをしっかりと見た人も多いことでしょう。どうやって、江の世界をしっかりと築いていくか大きな高い壁がまだまだあるような気がします。

そんな中、注目すべきは竹千代の後見人に本多正信が任じられ、そこに草刈正雄さんが登場したこと。前回までの於義丸が秀康となって書物を読んでいるのですが、外見についていわれているかわいそうな役柄なだけに、竹千代の勇壮さが際立ちます。その竹千代は後に江と深い関係になることから、今から草刈正雄さんの仕事ぶりとをしっかりと見ておきたいと思います。

◆江紀行◆
大阪府大阪市
 - 大坂城跡(大阪城公園)
 - 豊臣時代の大坂城三の丸石垣
 - 黄金茶室
 - 豊臣秀吉像

江 -姫たちの戦国- 第14回「離縁せよ」

2011年4月 17日 By: rainbow Category: 2011年_江 No Comments →

今回は完全に江が秀吉によって振り回される結果となってしまいました。天下をほぼ我が手におさめている秀吉にとって、もはやこの世にいない信長やお市も怖くありません。自分にかなうものはいないという大きな自信が、自分中心の行動に結びついているのでしょう。

佐治一成のもとに嫁いだ江ですが、挨拶回りの後はすぐに合戦となります。自分が織田家を守るための存在として佐治家にやってきたとばっかり思っていたのですが、ここで早速秀吉との戦となり自分がなぜここにやってきたのか疑問符がつき始めます。この時にはその程度でしか考えていないような描写なのですが、おそらく今後の人生をも左右するような出来事のきっかけになったのだと思います。

いつものお約束なのですが、小牧・長久手の戦いはものの10分程度で終わってしまいます。佐治の進言にも耳を貸そうとしない織田信雄をこの脚本上では横暴で短絡的な武将と描いているので、この後の織田家の行く末について伏線が張られているのが分かります。ちなみに小牧・長久手の戦いについて一番わかりやすく説明してくれたのが、NHKの江のサイト内の「江を読む」でしょう。ここまでしっかりと説明しているのならもう少し時間を割いてもよかったのにと思ってしまいます。

苦戦の末に和睦に持ち込んだ秀吉は、偽メールを使って江を大坂城に戻します。ここまで来るとアウトなのですが、秀吉ならもはや何でもOKなのでしょう。強引に佐治一成と離縁させられた上に、江は秀吉の養女とさせられてしまいます。自分が覚悟の上で嫁いだ佐治一成との結婚生活は半年にも満たなかったといいます。江の気持ちだけでなく、佐治一成の無念さも容易に想像することができます。それも戦国の世であれば当たり前だと言われればもともこうもないのですが。

それにしても離縁というのはいとも簡単にできるものなのだなと思いました。双方の同意がないといつの時代もできないものだと思っていたのですが、今回をみると完全に秀吉からの一方的な通告のように見えます。これがまかり通るのなら、人間関係や血縁関係は権力者によって簡単に変えることができることになってしまいます。恐ろしい世界だなと感じてしまうのは今を生きているからなのかもしれません。

再び三姉妹の生活となる次回からどのように江はこの無念を晴らしていくのか、そして無理矢理離縁させられら佐治一成の後世がすばらしいものになるように祈りながら見ていきたいと思います。

◆江紀行◆
愛知県愛西市
 - 木曽川
 - 水屋
 - 佐屋三里之渡跡

江 -姫たちの戦国- 第13回「花嫁の決意」

2011年4月 16日 By: rainbow Category: 2011年_江 No Comments →

※先週は、選挙特番の特別時間枠のおかげで、視聴が1週間遅れになりました><

話は、江の嫁入り問題から始まります。あまりにもわかりやすい展開で、茶々と親しくなりたいにも関わらずそれを邪魔しようとする江のことを煙たがって、外に出したかったのだとわかります。また、江の後ろには今回も信長が登場し、ぐっとにらみつけるのですから安心することなどできないでしょう。豊川悦司も直接自分の場面ではないのに登場回数が積み上がっていきます。

ここからは、徐々に江の気持ちが変わっていく様子を描いています。織田家を守りたいという思いと共に根底にあったのは姉上である茶々を守りたいという気持ち。自分が秀吉の言いなりになって嫁ぐ代わりに茶々によこしまな気持ちを抱かないようにと一筆をさせます。しかし歴史が語るように、茶々は後にしっかりと秀吉の側室になります。この一筆の件が今後登場するのかどうかはわかりませんが、江やお市の願いは結果的には叶えられなかったことになります。

それにしても女性中心の物語の中で存在感をしっかりと発揮しているのが大竹しのぶさん演じおねでしょう。時にはしっかりと秀吉をサポートし、時には殴りつけて姿勢を正そうとする。物語中で千宗易が言ってましたが、おねさんあっての秀吉なんですね。むしろ、江よりもおねの方が目立っていたように感じます。

これまで、三姉妹として生きてきたのですが、こうやって少しずつ離ればなれになっていきます。離れてしまうと、その先の関係や時代の流れに流されてしまい時には敵として対峙しなくてはならない場面もあるでしょう。兄妹や親子、姉妹で戦になることも珍しくない今、江はそれを察していたのかどうか分かりませんが、尾張・大野城に向かっていきます。

江がいなくなって少しだけ存在感が薄くなってしまいそうなのが、初でしょう。決して水川あさみさんのせいではないのですが、役として初はどうしても江よりも存在感が薄くなってしまっています。茶々や江が目立っている分少しかわいそうな気もします。この後どのように存在を出していけるか、はじけた行動に期待したいと思います。

尾張・大野城に到着した江は、早速一成と対面します。完全にフランクで気さくな好青年とわかると、顔も思わず微笑んでしまうというもの。丁度江とお似合いだなと思えます。しかし、それも一時のこと。政略結婚の運命なのですが、次回は悲しい事実が待っていることになります。

最後に江を演じる上野樹里さんですが、今までのような元気いっぱいで演技をすればいいような場面はのだめなどでも実績があり、うまく表現できているのですが、じっくりと話をして行動するような演技ではどうしても素人っぽい棒読み感と感情が入っていないような雰囲気を受けます。特に大野城から伊勢湾を望んでいるときの演技は、完全にガチガチでした。今後、そのような演技が重要な場面で求められることから、はやく自然な演技ができるように見ていきたいと思います。

◆江紀行◆
愛知県常滑市
 - 大野城(宮山城)跡
 - 佐治一成像
 - 斉年寺