あしたまにあーな

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江 -姫たちの戦国- 第21回「豊臣の妻」

2011年6月 05日 By: rainbow Category: 2011年_江 No Comments →

前回、やっとの思いで秀吉は茶々の心を手に入れることになり、浮かれ気分に拍車がかかります。茶室で秀吉は家康と一服するのですが、その際にも終始ご満悦な状況に思わず家康と千利休は江のことが心配だとアドバイスします。秀吉に襲撃を加えるのではないかといわれていましたが、実際はさすがにそこまでではないものの、猛烈な嫌悪感を抱くようになります。

たしかに、今まで仇だと思っていた男と自分の姉が結ばれてしまったなんていう現実は、今の世の中でもそうそうあるものではありません。すぐに許せるものでは到底ないので、これから30分程度江は茶々を無視するようになります。初が仲裁にやってきてもほとんど効果はなく、時間ばかりが過ぎていきます。

江は、茶々を許そうと思って出向いてみると、そこでさらに衝撃の一言が。茶々は秀吉の子供を宿っていたのでした。後の鶴丸なのですが、江にとってみれば猿の子供であり、仇の子供。祝えるはずがありません。父や母がそのような子供を認めているとは思えないと訴え、一層疎遠になっていきます。

そんな中で、江の気持ちを落ち着かせ、ゆっくりと凍った氷の心を溶かしてくれたのは、秀勝や北政所、そして初といった、江を支えてくれる人たちでした。秀勝に至っては、早々にすでに江は茶々を許しているのではないかと的を得た質問をしているところをみると、やはり将来の旦那様という感じがします。

今回最も印象に残っているのは、北政所でしょう。大竹しのぶさんが繊細な演技をしてくれて、女の微妙な心の葛藤をうまく表現していました。江との話では、自分も江と同じ気持ちであり今まで寛容でいわれたのは側室に子供がいなかったからと語ります。

さらに、茶々とのシーンではお祝いの言葉を述べた後に、豊臣の子供であることを自覚するようにということと、これからは豊臣の妻としてしっかりと子供を育てて欲しいという願いを伝えます。なにか凜とした雰囲気をその場に与える素晴らしい演技でした。この場から、豊臣家の2大女性の影響力が高まっていくのでしょう。今後江との関係がどのようになっていくのか、そろそろ江の動きが欲しいところです。

◆江紀行◆
京都府京都市
 - 宇治川
 - 妙経寺
 - 淀古城址
 - 與杼神社(よどじんじゃ)

江 -姫たちの戦国- 第20回「茶々の恋」

2011年5月 29日 By: rainbow Category: 2011年_江 No Comments →

今回は、完全に恋模様一色になってしまいました。これまでの回では少なからず歴史の表舞台とのリンクがあったのですが、今回はそれも全くなく茶々の恋と初のノロケで終了してしまうという、おおよそ大河ドラマである必要性を疑うような内容でした。

始まりは、初のノロケシーンから始まります。京極高次のもとに嫁いだ初は、主人から初がいるおかげで男としての自信を持つことができたといわれ、「自分は幸せだ」と叫びます。その知らせを聞いた江は、何通も来る初からの手紙にうんざりするというシーン。ここから一体何を視聴者に伝えたいのでしょうか。この15分程度は完全にいらないシーンでしょう。

重要な史実とのリンクとなる北野大茶湯や、家康、九州の諸侯の状況などを伝聞で済ませ、初のノロケシーンに時間を使ってまで自分たちに伝えたいものは何だったのだろうと悩んでしまいますが、答えなど出てきません。脚本家に聞いてみたいところです。

そしてその後は、前回の茶々の平手シーンの謎解きから秀吉と茶々の結ばれる場面まで。恋に疎いということを伝えたいのか江に指南するのは龍子でした。かなりこの人が登場する割合が高いのですが、この人の役割が何なのかよくわかりません。初と高次を結びつけたということはありますが、江という大河ドラマに時間を割いてまで描くその理由がよくわからなくなってきます。

北政所との目と目でぶつかるシーンは、大竹しのぶさんの演技が見どころではありましたが、全体から見ると江という主人公との関係から考えると、そこまで関連性が内容にも思えてきます。

おそらく、仇と結ばれるには簡単にはいかないので、5回くらいを使ってその困難さを描きたかったのだと思いますが、残念ながらここに時間を割きすぎで、完全に間延びしたドラマになってしまいました。おそらく多くの視聴者は少しずつ飽きだしているのではないでしょうか。茶々と秀吉の物語にしてしまった方がいいのではないかと思えるほどです。次回もまだまだ流れは止まらずに続いていきそうな予告編。本当に視聴者は離れてしまうのではないかと心配してしまいます。

史実に基づいた大河ドラマらしい、迫力と演技力、そして歴史の面白さがいつかは出てきてくれるだろうと思い、江を見続けていますが、今回はそんな気持ちも折れてしまうそうな内容でした。日曜8時がいつも待ち遠しくてテレビの前でうきうきする気持ちが段々なくなりつつも、いつかそんなドラマが見られるのではないかととう一握りの希望をもって見続けたいと思います。

◆江紀行◆
京都府京都市
 - 北野天満宮
 - 北野大茶湯の跡
 - 拝殿
 - 太閤井戸