あしたまにあーな

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江 -姫たちの戦国- 第40回「親の心」

2011年10月 16日 By: rainbow Category: 2011年_江 No Comments →

前回に引き続き、それぞれの立場での心模様がよく映し出されている、いい内容のドラマとなりました。竹千代と国松の母親である江が、立場も有りながらそれぞれの子供に対する接し方に違いが出てしまうのは、どうしようもないことなのかもしれません。福という外的要因もあるので一様に今の時代と比較することはできませんが、どちらか一方に愛情が集中してしまうと、このようなことになってしまいます。

特にこの時代において、兄弟の間で争いをすることも珍しくありません。国松と竹千代の関係がこの後どのように変わっていくことになるのか、気になってしまうので密かに色々調べてしまったりします。こういった家庭内の問題に対して、父親である秀忠が何の活躍もしていないのは江戸時代だからなのでしょうか。もう少し力になってあげてもいいのになと思ってしまいます。

そんな江戸城では大姥局が、倒れてしまいます。初登場以来流行語大賞にノミネートされるのではないかと言うくらい連呼していた「おのこ」もなりを潜めてしまい、あわせてすっかりいい人になってしまった感じがしていましたが、その「いい人」度合いを今回さらに高めることになります。病に倒れても、必死に家康と秀忠の関係を繋ごうとし、それに応えるかのように秀忠からは「本当の母親以上に母親であった」と感謝され、感極まって泣いてしまいます。いいシーンでした。隣にいた江はどう感じたでしょうか。竹千代と福の関係も同じであり、竹千代が福に同じようなセリフを言っていたらと思うと、江は寂しくなってしまったのではないでしょうか。ドラマではそこまでの言及は表情からも察することができませんでしたが。

歴史的には、家康の豊臣家つぶしが本格的になり始めます。秀忠に色々と言われて、林羅山を投入して和解を図っても、結論は変わりません。ドラマ的には大阪にいる秀頼と淀、千の運命やいかに、という感じでしょうか。前回大物ぶりを発揮した秀頼ですが、今回は千とラブラブなシーン以外はあまり登場せず、なんだかもったいないなと感じます。その千を演じるのは忽那汐里さんですが、残念ながらまったく時代劇に似合わないような気がします。目もぱっちりしすぎていてこの時代に違和感を感じてしまいます。

残りも少なくなってきて、大坂夏と冬の陣という徳川家と豊臣家最後の戦いにむけて、江と淀、そして初の三姉妹がどのような運命をたどっていくのか、そろそろその本題を示すときがやってきたようです。次回からを楽しみにしたいと思います。

◆江紀行◆
東京都文京区
 - 春日通り
 - 春日局(福)像 - 礫川公園

埼玉県川越市
 - 喜多院
 - 家光(竹千代)誕生の間
 - 春日局(福)化粧の間

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江 -姫たちの戦国- 第36回「男の覚悟」

2011年9月 18日 By: rainbow Category: 2011年_江 No Comments →

前回と今回の間で、いつの間にか終わってしまった関ヶ原の戦い。ナレーションなどでも天下分け目の大戦であることをいたるところで強調していたにも関わらず、実際の戦のシーンは10分程度で終わってしまった感じがします。最も印象深く描いていたのは秀忠が関ヶ原に間に合わなかったという事実でした。

今回、最後まで見てきてなぜ作者が秀忠の失態ばかりに目を向けていたのかようやくわかったような気がします。それは、秀忠が関ヶ原の戦いによってつらい思いをして、多くの兵を犠牲にしてしまったことを通して人間的に成長した様子を描きたかったのです。本多正信があからさまにそのことを話をしていますが、精神的に大人になった秀忠は、江戸に戻ってきて女中・なつが秀忠の子を産んだ事実にショックを受けている江に優しく接することができる男に変わっていました。

逆に江の観点から見ると、より魅力的な旦那様になって幸せを感じているのだということを作者は伝えたかったのでしょう。そう考えると、関ヶ原の戦いも江の精神的な安定を強調する一つの出来事のように思えてきますその大きな流れの中で、石田三成の死はあまりにも小さい出来事のように思えます。無念さや悲壮感も感じられず、扱いもかなり小さかったのではないでしょうか。

しかし、今回の物語の中心が江である以上、このような書き方になってしまうのは仕方ない面もあります。その脚本を受け入れるのかどうかは、かなり個人差が出てくるのではないかと思いますが、少なくとも今までのの小穴大河ドラマファン層にとっては、歴史の大きな場面をことごとく軽く扱う今回の作品に不満もあるのではないでしょうか。

なので、もう少し考え方を変えて、歴史ドラマとしてとらえるのではなく、一人の女性の物語なのだと考えてみるといいと思います。江にとって大きな出来事は、自分の周りにいる人々の感情であったり、親族であったり、そういった思いがどのように紡がれていくのかなのです。今回は、女中によって離縁まで思い詰めてしまう江が、関ヶ原で大きくなって帰ってきた秀忠に救われ、さらなる幸せを感じることが大きい内容なのです。

次回は、千姫として芦田愛菜さんが再度登場します。周りの子役以上に多くのセリフがあって少し浮き気味だった茶々の子供時代の演技が再来する可能性が大で少し不安ではありますが、江がどのような感情の変化を起こすのかに観点を絞って見ていきたいと思います。

個人的には、家康が大津城で秀忠になかなか面会しなかった理由を語ったシーンが印象深いものとなりました。上に立つものとして、筋を通さなければならないという理由であることが述べられており、決して怒っていたからではないという解釈でした。諸説がある部分なので、新鮮な思いで見ることができたのではないでしょうか。
◆江紀行◆
岐阜県関ヶ原町
 - 関ヶ原古戦場 決戦地
 - 徳川家康最初陣地(桃配山)
 - 笹尾山
 - 石田三成陣地
 - 東首塚
 - 西首塚

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江 -姫たちの戦国- 第35回「幻の関ヶ原」

2011年9月 12日 By: rainbow Category: 2011年_江 No Comments →

ほんわかムードで、大姥局の火の用心シーンに圧倒され「すごいのぉ」の一言しか出てこない場面から始まる今回は、まさかこの後に関ヶ原の戦いが繰り広げられるとは思えないほどの雰囲気です。相変わらず、どの場面に力を入れたいのはよくわからず、色々重要な場面を取り繕って一つの物語にしている感が否めません。

例えば、小山での家康の大芝居については、秀吉恩顧の大名を自分の方につけられるかどうかがかかった大きな出来事なのですが、家康の言動からそのような感じはせずに、その裏で色々と策を巡らせたであろう本多正信もおとなしいまま。

今回登場してきた真田幸村も突然登場した感じがします。今回の内容自体を江と深い関係のある秀忠に注力するのであれば、江の写経シーンや大姥局と一緒になって護衛をするシーンを出すのではなく、もっと秀忠を取り巻く人物の思いを描いてほしかったと思います。

そんな中で、今回うまく描いていると感じたのは、京極高次と初の決心と秀忠の上田城から関ヶ原に向かうシーンでしょう。京極高次がどれほど苦しい選択を迫られていたのかは描かれているのですが、残念ながら周囲の状況は一切見えなかったため、どれほどの選択をしなければならないのか、ドラマ中で理解することが困難でした。それでも今まで江のもとにあり得ないほど通っていた頃の初とは違って、高次の妻としてすばらしい思いをもってともに戦う姿は、これまでで一番の素敵な姿でした。まんじゅうをほおばっている頃の初とは大違いです。
そしてもう一つが、秀忠のシーン。自分は大将に向いてないといいつつも、自分の号令一つで多くの命が失われてしまう現実を目の当たりにする姿はよく描かれていました。上田城攻めを進言した阿藤快が憎らしく思えたほどです。その後、関ヶ原に向かう様子もさすが大河ドラマといえるほどのセットでした。秀忠がふと後ろを振り向いたときに疲れ切った多くの兵の顔を見て、何とかしたいという思いが画面から伝わってきます。こういう行動で思いを伝えるシーンこそ大河ドラマの醍醐味なのではないでしょうか。

欲を言えば、秀忠が「幸村と話がしてみたい」といって上田城に向かったのですから、それを実行しようとしてほしかったです。幸村と戦うことがはじめは目的ではなかったのだとすれば、そこから秀忠の新しい人柄が見えてくるかなと思ったのですが、残念ながら次の場面は戦闘シーンでした。

やはり、江側から見たドラマなので、淀側である三成の思いや行動は一切描かれずに関ヶ原を迎えてしまいました。確かにお市のナレーションのみで済ませるような荒技はなかったのですが、視聴者への状況を把握してもらうという観点が欠落しているようで、悲しい限りです。幻の関ヶ原という題名はいったい何を指し示していたのでしょうか。最後まで見ても謎は解けませんでした。次回にその答えがあるかもしれないので、楽しみにしたいと思います。

◆江紀行◆
滋賀県大津市
 - 大津港
 - 大津城跡
 - 三井寺
 - 観音堂