野菜ジュースの栄養効果は野菜と同じか
朝がどうしても忙しくなってしまうのは、ぎりぎりまで寝ていたいという気持ちと共にやるべきことがあまりにも多いことが要因としてあげられます。
時間がない中で限られた時間を有効に使うために自分にとって優先度の低いものはどんどん削られていくことになるのですが、その筆頭が朝食ではないでしょうか。ゆったりとモーニングコーヒーを飲み新聞を読みながら朝を過ごす、なんてことはそうそうできはしないので、簡単に済ますことができる固形の食料や野菜ジュースが登場します。
最近の野菜ジュースのパッケージを見てみると、「1日分の野菜に含まれる栄養分が1本の中に入っている」というようなうたい文句が書かれています。本当にこれが事実なのであれば、こんなお手軽なことはありません。
厚生労働省が推奨している1日の野菜摂取量は350グラムであり、これだけの量の野菜を毎日食べることはなかなか難しいので、ついつい野菜ジュースに頼ってしまいます。
そんな野菜ジュースですが、素朴な疑問として本当に「「1日分の野菜に含まれる栄養分が1本の中に入っている」のでしょうか。そんな疑問に対して大阪府内科医会会長の福田正博先生が答えてくれているので、その内容をまとめてみたいと思います。
福田先生によると、市販の野菜ジュースは整腸作用や便秘の改善などの効果はありますが、あくまでも栄養補助食品としてとらえるべきだとしています。生野菜をとるよりも加工段階で栄養素は減ると考えていた方がよく、野菜が嫌い、野菜を食べるチャンスが無い、体調が悪くて野菜ジュースならのどを通るという場合に摂取するといいそうです。
野菜はビタミン、ミネラルなど体の調子を整える栄養素がたくさん含まれていますが、たんぱく質や脂質も一緒に取ったほうが吸収がよくなる栄養素もあるので、主食(炭水化物)、主菜(たんぱく質)、副菜(野菜)をバランスよくとることが大切ですと福田先生は話します。
つまり、「野菜ジュースを飲んでいるから野菜を食べなくて大丈夫」というのではなく、あくまでも健康補助食品として上手に利用するよう心がけるのが得策だといえるのです。
日常生活の中で「野菜ジュースを飲んでいるから大丈夫」と過信するのではなく、足りないときの補助的なものであり野菜の完全な代わりをしてくれるものではないということを念頭に置いて摂取するようにしましょう。
【参考】COBS ONLINE http://career.cobs.jp/level1/yoko/2011/10/post_1214.html
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