新銘菓「二ヶ領桜のこみち」
川崎・多摩区には有名な銘菓があり、様々なイベントで売られています。かわさき名産品にも選ばれたその銘菓は「TAROの夢もなか」です。TAROとは、川崎市にゆかりのある芸術家である岡本太郎さんにちなんだものであり、多摩区民なら1つは食べたことがあるという代物です。
そんな夢もなかに続けとばかりに2010年11月から売り出された和菓子が「二ヶ領桜のこみち」です。これは川崎市菓子協議会多摩麻生支部が二ヶ領用水竣工400周年を記念して作ったもので、すべてにおいて桜を感じさせてくれるものとなっています。
二ヶ領用水とは、江戸時代の慶長年間に作られた用水路であり、多摩川を水源として全長は約32キロにも及びます。その用水路沿いには多くの桜が植えられていて、春になると満開の桜が用水路の中にひらひらと舞い降りていく様子を見ることができます。特に二ヶ領せせらぎ館から宿河原にかけての桜は見事としかいいようがありません。
そんな桜並木をイメージして作られたという「二ヶ領桜のこみち」は、白あんをもち米と白玉粉を混ぜて作った皮で包んでいて、桜の葉の塩漬けで包まれています。
早速3個ほど購入し食べてみることに。一口食べて見るとまず桜の塩漬けの味が口に広がり塩のしょっぱさと桜の香りが口に広がるやいなや、すぐに甘い白あんと絡み合って秋なのに春を感じることができます。白あんも甘すぎず、それが桜の葉とうまくあっていて、しかも皮がもちもちっとしていていつもの桜餅とは違った食感を楽しめるのです。
これはきっと、夢もなかに並ぶ多摩区の代表的な銘菓になるのではないかと今から期待させるに十分な味といえると思います。子供はまだ桜の葉の味になじめずに、中のあんこと皮だけを食べていました。そういう意味で、大人の贅沢な味といえるのかもしれません。