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エコバックに期待すること

2010年4月 25日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

今年で35回目を迎えるわくわくナイトバザール。登戸東通り商店街が主催するこのイベントは、エコをテーマにして明治大学の学生と共に様々な取り組みをしています。LED街路灯の設置、袋や箸を持参するとエコカードの進呈、リユース食器の推進など様々な取り組みを行なわれ、それと共に毎年の恒例であるおじさんバンド「チャンチキグラス」や流さんなど外部からの参加者もイベントを盛り上げ、子供も真剣に聞き入っていました。

子供と奥さんの3人で、伊勢屋精肉店のコロッケ(ここのメンチカツコロッケは最高にウマイのです)を食べながらバザールを楽しんでいると、明治大学生田環境デザイン部の方にアンケートの依頼を受けます。彼らは手には明治大学スポーツの新聞を使ったエコバックを持っていて、始めそれについての感想を求められるのかと思いましたが、そうではなく、「エコバック」についての要望を求められるものでした。

そこで日頃感じていたエコバックに関する思いを改めて思い起こしてみます。自分もエコバックをよく利用していて感じることは、「エコバックを使っていてよかったと思えることを増やす」という1点につきます。現在エコバックを利用すると、お店によっては2円分のポイントが付いたりしますが、そういった金銭的なメリットや抽選で何かが当たるといった物品的なメリットがもっともっと広がって欲しいということが1つ。自分の会社では、エコバックを使ったことを自己申請すると1回につき1ポイントがたまり、それを10ポイント貯めると様々なエコ商品が当たる抽選を行なうことができる企画があります。こういった企画が広く地域や社会で普及していって欲しいと思います。

また、「エコバックを使っていてよかったと思える」もう一つの側面としては、自分の行動が本来の目的である地球環境にどのように貢献できているのかを可視化できることにあると考えています。例えば、店舗毎に削減できたレジ袋や包装紙をCO2削減量に換算し、リアルタイムに表示してはいかがでしょうか。太陽光発電などでは街角でよく、どのくらいの燃料削減をしているかを表示するシステムがありますが、同様にレジ袋などでもできると思います。それがさらなるエコバック利用の活力になるのではないかと考えます。

このように、商店街のイベントではありますがエコを地域から意識させるすばらしい企画だと思います。これからも様々なところでこのような取り組みが広がっていくことを期待すると共に、自分たちも積極的に貢献できることを模索する必要がありそうです。


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想像を超える津波の威力

2010年3月 07日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

先日発生したチリ大地震に伴う日本への津波は当初の予想である2メートルには及ばず1メートルちょっとで済みました。多くの人が1メートルの津波に対してはあまり強くない津波であると認識しがちですが、実はこの1メートルの津波のもつ威力は想像以上に大きいものだったのです。独立行政法人・港湾空港技術研究所の有川太郎主任研究員のお話をもとに以下に津波による影響を高さ別にまとめてみます。

・20cm:流れの速さは毎秒30cmにもなり、海では遊泳禁止になる水準。海の中にいると流される危険性がある。
・30cm:体重の軽い女性であれば転倒してしまう。
・60?:男性でも転倒してしまう
・1m:厚さ6mmの鉄板が曲がり木造住宅であれば部分的に壊れる
・2m:全壊のおそれがあり、津波がぶつかるときの威力は1平方メートル当たり最大15トンにもなる。

高い波が押し寄せて港などを越えて街を襲うものとして他に高波がありますが、津波と高波では全くその威力は異なります。高波は10mを越えるものがありますが、津波は上記のレベルでも堤防を破壊するだけの威力を持っているのです。これは高波と津波の発生のメカニズムに起因しています。

◆高波
海面付近の水だけが動き波長は次第でも200mほどで波の力はそれほど大きくはなりません。

◆津波
海底から海面までの水が巨大な塊となって押し寄せ、波長は数百kmに達することもあり、強い力が長時間にわたってかかり続けることになります。つまり大量の水が押し寄せてくるのです。

このように津波の高さは1つの威力の目安にはなりますが、小さいからといって決して甘く見てはいけないのです。しかも津波は高さ1mで海抜4mくらいまで侵入することがあり、それが引いていくときには大量のがれきや木材を伴っていくため、危険度も高まるので注意が必要だといいます。なので、できるだけ高い場所へ避難することが必要で、渋滞などで逃げ遅れることがあるのでなるべく車は使わないようにと言われています。

先の警報の時には予想よりも小さかったことに問題視する声も上がっていましたが、今後その精度を上げることは大前提の上で、地形による増幅などあらゆる可能性を考慮して出されていることから小さい結果になったのはやむを得ないと思います。小さい予想で大きくなったというよりは比較にならないほどいいでしょう。自分たちはその大きさが来ることを想定して対策を打つ必要があるのです。

【参考】日本経済新聞 2010/03/07


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CO2を再利用するという温暖化対策

2010年3月 05日 By: rainbow Category: 環境問題 1 Comment →

これまで議論されてきた温暖化対策では、主に二酸化炭素を出さないようにするための施策があります。例えばバイオ燃料に代表される二酸化炭素を出さない燃料の開発などが挙げられます。そういった取り組みはこれからも様々な産業で活性化していくと思いますが、今回取り上げるのは排出されるCO2自体を再利用して化学製品の材料にしてしまおうという「CO2固定」という考え方です。

今、三井化学ではCO2と水素からメタノールを作り出す実証実験を行なっています。メタノールはアルコールランプの原料など広く燃料として利用されています。その他様々な樹脂製品の原料としても利用されている工業的には一般的な製品です。試験レベルでは、140トンのCO2から100トンのメタノールを精製することができるそうで、そのうち30トンは生産に必要なエネルギーなので、実質70トン分の二酸化炭素をメタノール化することができます。一般的にメタノールは天然ガスを一酸化炭素と水素に分解して作り出すのですが、上記のようにCO2を利用し精製することによって原料となる天然ガスの消費を抑えることが出来るようになります。

このCO2によって作られたメタノールを燃やしても自然界から天然ガスを取り出すよりは二酸化炭素の消費を抑えることはできますが、単に燃やしてしまっては、再び大気中に二酸化炭素を放出してしまうことになります。そこでこのメタノールを使って燃やすことが少ないような樹脂製品を作り出し、長く世の中に定着させることが求められると思います。「CO2固定」という考え方は、排出されたCO2自体を海底深くに埋めてしまうという考え方もあるのですが、これでは根本的な解決にはなりません。

日常的に必要な樹脂製品をこのCO2から作られたメタノールを使ってつくりだし、長く利用し、寿命が来たら再度それを燃やすことによって排出されるCO2を利用するという循環を作り出すことができれば、生産段階で必要なエネルギーを考慮しても十分二酸化炭素の放出量を削減することができるでしょう。政府が打ち出した「2020年までに温室効果ガスを1990年比で25%削減する」という目標を達成するために、こういった二酸化炭素の循環利用ができる仕組みを他にも模索する必要があるのではないかと考えさせられます。

【参考】日本経済新聞 2010/02/27

CO2固定化・隔離技術 (CMCテクニカルライブラリー) CO2固定化・隔離技術 (CMCテクニカルライブラリー)
(2006/08)
乾 智行

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