今回は、八重周辺には大きな変動がなかったことからあまり大きな描写もなく、代わりに会津藩と幕府の様子w中心に描かれていました。八重の周辺としては、あんつぁまの覚馬が結婚しうらを妻とします。この時代にあって、うらのような女性は世間からも出来た嫁としてものすごく評価されていたのだと思います。
自分の主張などはあまり大きく言わずに、ひたすら旦那様に尽くす。八重には決してできるものではないので、彼女自身も「結婚は、ちっとも楽しくない」と結論づけてしまう始末。
これに対して覚馬がどのように感じるかは描かれていないのですが、それによって世間にとっての出来た妻が自分にとっていい妻なのかどうか、分かることでしょう。八重の動きが少ない今、覚馬周辺の動向を今は見守りたいと思います。
その覚馬の禁足を解除して欲しいと願い出たのが西郷頼母でした。やはり、彼はいい人であり思いやりの気持ちをもって覚馬に接しています。西田敏行の人間味溢れる演技も見ている方としてはすごく癒されます。松平容保もそういった直訴に対して聞く耳を持っており、そういう意味で会津藩は中間の重鎮以外は非常に素晴らしい人物が集まっているといえます。
そして今回最も多くの時間を費やしたのが幕府の状況でした。歴史上も名高い井伊直弼がアメリカと日米修好通商条約を独断で締結し、その上御三家や一橋家に対して冷遇したため大きな反感を食らうことになります。この辺りは、篤姫で登場した場面と思いっきりかぶることから、その当時のことをまだはっきりと覚えている今では、複雑な思いで見ていました。
斉彬は高橋英樹さんのイメージが強く勝と会談しているときの風景に違和感があり、西郷吉之助は小澤征悦さんのイメージが強いのは自分だけではないでしょう。時代がかぶるドラマはもう少しだけ時期を離した方がいいのではないかと真剣に考えてしまいます。
このような政治的な流れのなかで、八重たちの状況がどのように関わるのか、今回はちょっと分かりづらいものとなりました。また、所々に登場する何かを暗示するようなもの、例えば白いネコだったり妖霊星だったりがあまりにも露骨だったのか気になります。こういうのはさりげなく登場させ、後になってこそっとネタがばれるようでないと、見ている方が押しつけられる印象となってしまいます。
次回は、あんつぁまの状況がまたちょっと変わったり、中央政界に激動が走ったりするようです。これによって八重の周りがどのように状況変化していくのか楽しみにしたいと思います。
◆八重の桜◆
滋賀県彦根市
- 彦根城