西郷どん 第32回「薩長同盟」
物語は、慶喜と外国との密約から始まります。オープニングが終わるやいなや京の町が大騒ぎ。外国の軍艦が神戸にやってきかたからなのですが、これによって孝明天皇は慶喜の誘導に従い二度目の長州征伐の勅命を下します。
この辺りの作戦について一蔵が完全に読んでいたのはさすがとしか言いようがないのですが、それでも一蔵はここから本領を発揮します。この勅命には義がないと方々に宣言するという大胆な作戦にでて、見事に諸藩の長州征伐への出足を鈍らせることに成功するのでした。
とは言いながらも、吉之助にとっては心が晴れない状況が続きます。前回桂に無礼なことをしてしまい、せっかくの長州と手を組むチャンスをものにできなかったからなのですが、それでも後ろ向きな龍馬に商いを通じて長州、薩摩、龍馬達それぞれが得をするような案を提示します。
初めは完全に後ろ向きであった桂ですが、長州藩士たちが死を覚悟しながらも薩摩と手を組めないもどかしさを目の当たりにして、考えが少しずつ変わっていきます。そして、完全な長州寄りの条件ではありながらも、薩摩との交渉のテーブルに戻ってきたのでした。
ここでも、吉之助の存在感はピカイチでしたね。押し寄せる薩摩藩士たちを説き伏せ、同時に薩長が手を取り合うことの大切さを周囲に知らしめる、それも最も効果的な方法で。見事としかいいようがありません。恥もプライドも捨て、双方が手を取り合う瞬間でした。これから世の中が変わっていくその瞬間がそこにはありました。
次回からは、幕末の動乱が始まっていくようです。夜襲など重要人物の命が狙われるなか、それぞれのメンバーはどのように駆け抜けていくのか楽しみにしたいと思います。
■紀行■
・山口県萩市
木戸孝允旧宅
JR「萩」からバス「萩美術館浦上記念館・萩城城下町入口」下車 徒歩4分
・京都府京都市
御花畑御屋敷跡
地下鉄烏丸線「鞍馬口」下車 徒歩3分