あしたまにあーな

毎日の生活に ほんのちょっとのうるおいが 届きますように



花燃ゆ 第16回「最後の食卓」

2015年4月 19日 By: rainbow Category: 2015年_花燃ゆ No Comments →

今回は次回へつなげるために物語自体の深みを出す内容となりました。再び野山獄に捕らえられた寅次郎のもとに幕府から江戸への召喚状が届きます。詮議の上、状況によっては非常に厳しい決定が下されるものと思われますが、寅次郎はこの場を自分の主張をぶつける良い機会ととらえています。それをそのまま公議の前で話せばきっと厳しい処分が下ることは自分でも分かっているのですが、伊之助や文などは分かっていながらも何とか気持ちを変えることができないか説得を試みます。

しかし、結果的には失敗に終わります。逃げも隠れもしない、誠を尽くして人に話をすればきっとそれは伝わると信じる姿勢は昔から何も変わることはない。そのことを今も変わらず考えていた寅次郎は変わってないなと周囲の人も一安心します。現実世界では結果的にそうならないこともあるとは思いますが、理想を思いやれることはやろうとする考え方は十分に学ぶべき部分だと思います。

それにしても、今回も実に存在感を出してくれたのが野山獄ファミリーでしょう。司獄の福川の素晴らしい機転と優しさ、的確なサポートしてくれた高須久子、そしてなんと言っても富永のSFものを思わせる登場とその後の発言に、大河ドラマを超越した世界を感じることができ、いずれも素敵な人々でした。

さて、次回はとうとう江戸に送られて、結末が近づいてきます。どのような生き様を見せてくれるのか楽しみにしたいと思います。

◆花燃ゆ紀行◆
山口県萩市
 - 涙松跡

神奈川県箱根町
 - 吉田松陰歌碑

花燃ゆ 第15回「塾を守れ!」

2015年4月 12日 By: rainbow Category: 2015年_花燃ゆ No Comments →

物語のなかでの寅次郎は、すでに議論をしたり異なる意見の人を理解しようとする人物ではなくなり、老中を暗殺することを塾生に訴えるようになってしまいます。こうなってしまうと実際の状況を知っている人からみると敬遠するようになりそれが寅次郎をいっそう怒らせるという悪循環を生み出します。

そんな中で今回男を上げたのが伊之助でした。彼は自宅に押し寄せてきた若者1人1人に対して、欠点や思っていることを述べ改心させようと努力します。ここまではっきりと自分のことを把握してもらい、指摘してくれるのであれば心を改めようとする人も続出するのではないでしょうか。

さらに伊之助はいたずらに騒ぐのではなく、物事をしっかりと把握し、周囲の人や組織がどのような考えをもっているかを把握した上で自分の意見を述べることが出来るような人になれば、藩はきっと意見を聞いてくれるだろうと、今ではもの凄くまっとうな意見を述べ周囲の若者を納得させます。きっとこれから彼を慕う人が出てくると思います。

さて次回はとうとう寅次郎が江戸に詮議のため呼び出しを食らいます。この先のことは歴史上の周知の事実になっているのですが、残り少ない松陰との歴史散策を楽しみたいと思います。問題はそこから先に、何をモチベーションにして見続けるかなのですが・・・

◆花燃ゆ紀行◆
山口県萩市
 - 入江九一・野村靖誕生地の碑

東京都世田谷区
 - 松陰神社

花燃ゆ 第14回「さらば青春」

2015年4月 05日 By: rainbow Category: 2015年_花燃ゆ No Comments →

とうとう井伊直弼による安政の大獄が幕をあけます。高橋英樹さんが少ない登場ながらも存在感をバリバリ出して幕府は正しいのではないかと思えてしまうほどの説得感に圧倒されながら物語はスタート。その中でまずやり玉に挙がったのが京にいる梅田雲浜たちでした。一斉に捕らえられてしまうのですが、何とか同席していた久坂玄瑞は逃げることに成功します。

この後、久坂玄瑞のもとに高杉晋作や桂小五郎などがやって来るのですが、そこで桂が言った一言は「時代の流れを見誤るな。ここで下手なことをしたら吉田松陰先生たちも捕らえられるのだぞ」でした。まさにこれは的を得ていて、無茶な言動は事をなすときにやってはいけないことであり、結果として上手くいかないのです。しかし、当の寅次郎は間部詮勝の暗殺を企て、これまでなんとか藩にかばってもらえたのも完全に水の泡になってしまいます。

途中で文もいっていましたが、松下村塾は身分など関係なく全ての人が自分の志を見つけ議論する場所だったはずなのですが、人を殺めるための打ち合わせをする場所になってしまったということ。現在、吉田松陰は多くの人に尊敬される人物になっていますが、世の中を変えていくためにはここまで過激な言動をする必要があったのかと考えてしまいます。

松陰のような人物がいたからこそ、その弟子達は世を変える動きを成し遂げることができたのは確かですが、彼自身はきっと過激すぎて安政の大獄がないとしても生き残ることは難しかったのではないでしょうか。結果的には世の中は良い方向にいったと思いますが、もし松陰の描く未来が日本を滅ぼす結果になったとしたら怖いなと感じました。

寅次郎は再び野山獄に戻され、松下村塾も廃止になった次回、どのように物語が進んでいくのか楽しみにしたいと思います。

◆花燃ゆ紀行◆
滋賀県彦根市
 - 埋木舎