物語のなかでの寅次郎は、すでに議論をしたり異なる意見の人を理解しようとする人物ではなくなり、老中を暗殺することを塾生に訴えるようになってしまいます。こうなってしまうと実際の状況を知っている人からみると敬遠するようになりそれが寅次郎をいっそう怒らせるという悪循環を生み出します。
そんな中で今回男を上げたのが伊之助でした。彼は自宅に押し寄せてきた若者1人1人に対して、欠点や思っていることを述べ改心させようと努力します。ここまではっきりと自分のことを把握してもらい、指摘してくれるのであれば心を改めようとする人も続出するのではないでしょうか。
さらに伊之助はいたずらに騒ぐのではなく、物事をしっかりと把握し、周囲の人や組織がどのような考えをもっているかを把握した上で自分の意見を述べることが出来るような人になれば、藩はきっと意見を聞いてくれるだろうと、今ではもの凄くまっとうな意見を述べ周囲の若者を納得させます。きっとこれから彼を慕う人が出てくると思います。
さて次回はとうとう寅次郎が江戸に詮議のため呼び出しを食らいます。この先のことは歴史上の周知の事実になっているのですが、残り少ない松陰との歴史散策を楽しみたいと思います。問題はそこから先に、何をモチベーションにして見続けるかなのですが・・・
◆花燃ゆ紀行◆
山口県萩市
- 入江九一・野村靖誕生地の碑
東京都世田谷区
- 松陰神社