真田丸 第13回「決戦」
今回が信繁の青年時代最後の回という触れ込みで始まった今回ですが、そこはまさに徳川との合戦のど真ん中。昌幸が一コマ足りないと嘆いている中で信繁が駆けつけることによって、上田合戦は昌幸にとって勝ったも同然と言うほどの心の余裕を持つことになります。前回から随分梅に対してクローズアップされていて、今回もことある毎に梅は登場します。物語のなかで少し不自然なほどの登場はその人の最期を意味する事が多いのですが、結果としてその通りになってしまいます。
しかもその最期はあまりにも唐突で、ほんの少し前のシーンでは子供をあやしていたのですから、視聴者としては若干違和感を覚えたのではないでしょうか。梅は今回ももの凄く活躍したのですが、なかでも印象深いのは真田家の家紋である六文銭の形をしたお守りを作成し、信繁に与えたこと。それを信繁は大切にしながら徳川軍と戦い、買った時に気持ちを込めて握りしめます。終始、夫思いで素晴らしい妻を演じていますが、その役目はどうやらきりに回ってきそうです。彼女が現代っ子からいかに信繁のために動ける人になれるかが見物です。
そして今回、昌幸の策略がものの見事に的中し、大軍で攻め寄せる徳川軍を細く長く伸ばすことによって一網打尽にします。城内へおびき寄せる際の信繁は終始六文銭の旗を振りまくっていてかなり滑稽でしたが、それ以外は非常に納得感のある戦法だったと思います。戦の最後の局面で昌幸自ら出陣し、敵を蹴散らせ、そこに良い味を出し続けている出浦昌相がとどめとして川の堰を破り敵を流してしまいます。
昌幸が言うようにこの戦はすでに決まっていたのかもしれません。ただ昌幸も言うようにこの戦はまだまだ長い道のりになっていくことは容易に想像でき、その際の敵は今回よりももっと強くなっているということを改めて認識しておく必要がありそうです。その辺の対処についても今後目が離せそうもありません。
◆真田丸紀行◆
長野県上田市
- 月窓寺
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