2013/11/03
Category: 2013年_八重の桜
初めから、襄の体の様子が良くないことを物語るような描写がずっと続きます。そしてスイスの山奥でとうとう自分の最期を悟った襄は、苦しみながら遺言状を書きます。この辺りでほとんどの視聴者は襄の命もあと少しであると信じて疑わなかったのではないでしょうか。途中で同志社女学校でのいざこざを混ぜてながらも、襄が次の日快方に向かうことを知ったのは物語の中盤でした。随分引っ張った結果、大どんでん返しでした。視聴者としても、ここで襄がなくなってしまったらなんだか物足りないなと感じている人も多かったと思うので、これはこれで良かったのですが。
その襄が外国に行かなければならなかった理由が資金集めでした。伊藤博文に国のためになるような人材を育てることができると言っても、それは東京大学のような官学でまかなうので、私学のことは知らないと冷たい態度。さらに徴兵の免除も私学には当てはまらないという完全に不利な状態だったのですが、設立の際に官学ではできない自由な教育をしたいということから私学はできたのに、こういうときだけすがってくるのは虫がいいというのは確かに伊藤が言うとおりなのかもしれません。何事もそれまでの既成概念を壊すような動きには理解が進まないものなのかもしれません。
そして、物語は徐々に時栄と斗南からやって来た書生である青木栄二郎の2人について話が移っていきます。青木栄二郎はやけに眼がキラキラしていて、いかにもこれからちょっと色恋沙汰をおこしちゃうぞ、みたいな雰囲気がバリバリでしたが、やはりその通りになったようです。ちょっと疲れて休んでいた時栄の代わりに覚馬に水を持ってくるという動きで、覚馬は何かを察したらしく、厳しい表情。次回はこれがもっともっと発展していきそうです。これまでこのようなスキャンダル的なことはなかったので、毛色の違う八重の桜を楽しみにしたいと思います。
◆八重の桜紀行◆
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