たくさん集めたどんぐりをうまく活用する
秋も深まり、山や林に入るとたくさんのどんぐりを拾うことができます。子供と一緒になってたくさんのどんぐりを拾ってみると、このままこれを放置して帰るのはもったいないと思えてきてしまいます。しかし、どんぐりをどのように活用するのかもわからないので、どうしようもないのですが。
そんなどんぐりを遠くドイツでは子供だけでなく親たちもこの時期になると結構必死で集める姿を見ることができ秋の風物詩ともなっているといいます。集めた木の実で工作をしたり、お手製アクセサリーを作ったり、秋のインテリアとして家の中に飾ることが多いのですが、実はおこづかい稼ぎが目的で、せっせと木の実を集める市民もいるようなのです。
集まったどんぐりを気前よく買い上げてくれる自治体があり、どんぐり10キロ(約2500個分相当)を8ユーロ(1ユーロ=100円換算で800円)程度だといいます。買い取ったどんぐりを自治体は、長く厳しい冬に激減する野生動物の備蓄飼料に充てているそうで、市民にとっても自治体にとっても野生動物にとっても嬉しい施策であり、有効に活用されている事例だといえます。
日本にも同じような取り組みを行っている団体があるかどうかを調べてみましたが、残念ながら換金してくれるというサービスを提供しているものを見つけることはできませんでした。しかし代わりと言っては何ですが、集めたどんぐりを苗木にかえてくれるサービスを提供しているところがありました。
それがスタジオジブリのキャラクターグッズを販売しているどんぐり共和国を運営するベネリック株式会社。この会社が提供しているどんぐり銀行というサービスは、集められたどんぐりを苗木にまで育て、それを預けてもらったどんぐりの量に応じて返すというものです。
銀行という名の通り、集めたどんぐり1個につき1D(どんぐり)という通貨で通帳が作られ、100Dにつき1本の苗木と交換することができます。もらった苗木を自分の好きなところに植えてもいいですし、どんぐり銀行本店がある高知県大川村に植えてもらうこともできるのです。
少しでも環境に優しい取り組みをしたい、それを子供にも伝えたいという想いが詰まった素敵なサービスだと思います。身近にあるどんぐりがやがては木になり、森になる。そうなることによって新たなどんぐりができ、豊かな森ができあがる。そんな自然サイクルの一助となれば、どんぐりを集めたいと思えるのではないでしょうか。
【参考】
・exciteニュース http://www.excite.co.jp/News/bit/E1318325441157.html
・どんぐり銀行 http://www.benelic.com/company/donguri_bank.html
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