怒りをうまくコントロールせよ
日常生活や仕事をしていると、どうしてもカチンとすることはよくある話だと思います。頭に浮かんだ言葉を感情の赴くままどんどん相手にぶつけてしまうと、相手との関係を悪くするだけでなく、仕事や日常生活にも支障をきたしてしまうことにもなりかねません。
特にビジネスの世界では非合理的な発言を公の場所ですることによって、その人への評価は大幅に下がってしまうことから、常に自分のなかで冷静な自分を持っていなくてはなりません。今回は、NPO法人アサーティブジャパンの森田汐生代代表理事のアドバイスをもとに、怒りを上手にコントロールする方法について考えてみたいと思います。
◆すぐに言い返してしまうタイプ
◆後で仕返しをするタイプ
・どんな人?
このような人たちは基本的に自分に非があるとは思いません。相手が悪いと考え言い返してしまいます。何か言われたときに「だって」「でも」とすぐに自分の主張を始めてしまう人がこのタイプには多いのです。
・対処方法
「そうですか、そのように見えるんですね」
「なるほど、それもあるかもしれませんね」
と相手の言葉を一度受け止めるようにします。イメージとしては自分にぶつかるまえのボールを手を出して受け止める状態で、この後に相手の言葉の正しさを冷静に考えます。相手の言葉がごもっともと思えるのなら、素直に「確かにそうですね」と認める勇気を持ちましょう。違うのなら、「確かにそう見えるかもしれないが、自分はこう考えている」とできるだけ抑えて話をします。
◆自分が悪いとため込んでしまうタイプ
・どんな人?
「自分は社会人として失格だ」と自分を責めて落ち込んでしまいます。
・対処方法
自分の気持ちを軽く口にするのが効果的です。「きついなぁ」「参ったなぁ」というように口に出すことによって心の余裕が生れます。また、主語を「私」にして聞き返すと相手に穏やかに伝わります。例えば「私はそんなつもりはないんだけど、なぜそう思ったのですか?」など。
それでもどうしてもカチンとする場面は必ずあります。そんなときには以下の5つを気にするといいでしょう。
・10回程度深呼吸をする
・頭の中で数を数えるなど、別なことに集中する
→時には別な場所に行くのも手。
・椅子に座った状態でひざをあげるなど下半身に力を入れると上半身の力が抜けてリラックスする
・できるだけマイナスの思考をプラスに持って行くこと
→「ずうずうしい→積極的」「ケチ→経済観念がある」
・相手の立場になって物事を考えること
→「きっと家庭でうまくいってないからイライラしているんだ」
このように、ほんのちょっと考え方を変えたり、気分転換をして冷静な自分を作り上げることによって、公私ともに良好な人間関係を築いていくことができるのだと思います。そんな人のもとには次々といい話がくるようになるのではないでしょうか。
【参考】日経Plus1 2010/03/20
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