北京では世界一の砲丸が見れない?
砲丸投げと言えば、室伏選手が世界的にも有名なスポーツですが、その裏に実は日本が世界に誇る世界一のものがあることを皆さんはご存じですか?
それが、砲丸そのものなんです。
オリンピックでは、競技場で用意する何種類かの砲丸の中から投げる砲丸を選手が選ぶことになっているのですが、アトランタ・シドニー・アテネの3大会連続でメダリスト全員が日本製の同一のものを使用していたのです。
これってすごい快挙ですよね。このことを自分も知らなかったのが惜しいくらいです。その製品を作っているのは埼玉県富士見市にある「辻谷工業」という会社。
世界一とも言われるこの砲丸は、社長の辻谷政久さんが一つ一つ手作りしていて、「重心」が安定しているため飛距離にして1?2メートルも違うといわれるほど選手からの評価は高いのだそうです。
ところがこの砲丸、北京には登場しない予定です。
なんでなんで?って思いますよね。辻谷さんは2004年に中国重慶で行われた、サッカー・アジア杯での中国サポーターの試合中の罵声・ブーイングや試合後の暴動、その後の反日デモで在中日本大使館に投石行為が行われたことを挙げて、
「この国には大事なものを送ることはできないと思い、去年(07年)の11月に(オファーを)断りました」
と言います。さらに、
「ギョウザの問題やチベットの問題以前に決めていたんですが、最近のニュースを見ても送らなくてよかったなと思います。やっぱりこの国にオリンピックをやる資格はありませんよ。(砲丸を使用する)選手には申し訳ないと思いますが、職人の心意気がありますから、何でも送って有名になればいいというものではないんです。真心かけた大事なものですから」
職人としての心意気をすごく感じる出来事となりました。色々な問題があるにせよ、辻谷さんの砲丸が使われないことによって、世界記録が出るかもしれないのに出なかったらすごく寂しいことですよね。
【参考】J-CAST
http://www.j-cast.com/2008/03/25018226.html
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