風林火山 第27回 「最強の敵」
戦国の世の中も、諜略につぐ諜略で本当に信じることができる人を見極めることが難しい世の中です。真に人の信用を得るには、戦に勝つことでも所領を与えることでもなく、心に訴えることがいかにできるかということ。
そういう意味では、今の晴信に従うものの気持ちは揺れ動いているのだろう。
戦に負けることを何よりもおそれるあまり、家臣の進言を聞き入れることもできなくなってしまった晴信。領民が飢饉などで苦しんでいて、戦続きで生活に苦しい状況でも、それに対策が打てない。
かの武田信玄にもこういう時期があったのだと改めて実感することができる。
今こそ、心で結びついた義を重んじた主君に戻ってもらいたいという勘助を初め家臣の願いは届くのだろうか。今、板垣らはそれを自身の身をもって訴える。
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