一人で食事をすることに対する抵抗
お昼休み、いつも一緒にご飯を食べる人たちと時間が合わない時に一人で食事に行きます。そんなときにふと寂しさを感じますが、自分のペースで色々と考え事をしながらゆっくりと食べられるので、結構好きだったりします。
周囲に聞いてみると、一様にどうしても他人の目が気になってしまう、何となく味気ないといったネガティブな話が出る「一人外食」なのですが、明治大学の諸富祥彦教授によると、一人外食に抵抗を感じる人に多いのはある理由があるからだといいます。
それは、日本人の心の根底にある「他人の視線を気にするという対人恐怖」。特に30代以下の人に多く、KYになりたくない、他人から「あいつは寂しいやつだ」という風に見られているのではないかという恐怖を強く感じてしまうと分析しています。
では、なぜ30代以下でこのように強く感じてしまう結果になってしまったのでしょうか。諸富教授は、学生時代に人と違うと排除されるという文化の中で育ち、一人で食べることが仲間はずれでみじめだというイメージが醸成されてしまったことが原因と見ています。
やがて大人になるにつれて一人で過ごす時間というものは自然と増えてきます。そのときに、惨めだとネガティブに考えるのではなく、自分の自由な時間をまったりと過ごすことができるとポジティブに考えるだけで精神的に楽になれるのではないでしょうか。
そのためにも、昼休みに積極的に自分から一人外食をしてみる機会を設け、友人と食事をする時間とうまく併存してみるのがいいと思います。
【参考】be on Saturday 2011年10月8日
孤独であるためのレッスン (NHKブックス) (2001/10) 諸富 祥彦 |
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